穏やかな気持ちでいたい
人に優しくしたいとさえ
常に思っているのだけど
些細なことにもどうにも
イラッとしてしまったり
いらいらを抑えられずに
燻りが続くこの心の中を
掻き毟りたいほど歯 ....
この虚ろな気持ちは
満たされることなく
時間が過ぎてゆく

笑顔の作り方を忘れ
言葉を発することもなく
身動きもせずに

ただ一点を探して
視線が彷徨う
宇宙の闇には

光の射 ....
静かが覆い被さってくる
喚き立てても
逃げてみても
追いかけてくる
どこまでも
必死になって
走り続ける
朝陽に迎えられても
静かがそこにいる
偏頭痛を伴って
この身を雁字搦めにす ....
愛くるしい笑顔を振りまいて
罪の意識の欠片もなく
多くの人を虜にする

愛苦しい想いを人の心に育み
自らは微塵も苦しむことなく
魅惑の眼差しを投げかける

愛狂おしいほどに
堕ちてゆ ....
眠りたいのに
眠りたくない

眠りに堕ちるのが
怖くはない

あまりに眠すぎて
眠りたいという
感覚がもう
分からなくなった

眠りについたら
二度と目が覚めない
なんてこと ....
影を踏んでみる
ドキリとする
世界が止まる
数えてみる

いち・に・さん

空を見上げる
太陽が輝く
白い雲が流れゆく
山の向こうへ

いち・に・さん

地平線に視線を落と ....
今日も偏頭痛に襲われる
感覚を覚えた
そろそろやって来る
足の裏が冷たい
脹脛が浮腫む
指先がむず痒い
目蓋が重い

二の腕を温め
肩を温め
温かい飲み物を飲み
ブランケットを被 ....
真実
なんて優しい響きだ

ママに似ているからだろうか

真実
お前が生まれたとき
初めて笑顔を見せてくれたとき
パパと呼んでくれたとき

どんなに嬉しかったか
幸福という塊を味 ....
止めておけ

見てはいけないことがある
聞いてはいけないことがある
知らない方がいいこともあるんだ

好奇心など捨ててしまえ
ほんの少しの間我慢すれば
忘れられる

嘘ではない
 ....
音楽に身を委ねて
何もかもを忘れたい
酒に浸り
薬に癒され
痛みを忘れて
快楽に溺れ
前後不覚になり
自分でいられない
哀しみを忘れたい
涙を忘れたい
息などできなくていい
脈も ....
蝋燭の炎が消えてしまう
その前に自らの息で吹き消してしまおう

夜の静寂
音も立てずにそっと
光をこの世から消し去ろう

真実はきっと見えるから
意外に近くにあるかもしれない
もぎ取 ....
真実を語ることの残酷さを
知っていながら繰り返す

誰のことも貶める気などないが
事実を曲げる気は毛頭ない

白と黒とに明確に分けられないことは多々あると
齢がすでに教えてはくれたけれど ....
耳の後ろを
滲み出る汗
うなじにかけて
じんわり
ゆっくり
滴る雫

遠くで響く
蝉の鳴き声
視界がぼやけ
陽光が刺す
午後の微睡みに
容赦なく

もがれた翼を
夢に見る ....
眼鏡の向こう側に広がる世界は
本当はどんな色をしているのだろう

このレンズを通して見るのとは
空気の色も違うだろう

無味乾燥なのだろうか
はたまた風味絶佳なのか

カラフルな透明 ....
汗に塗れた自分の身体が
悪臭を放っているのではないかと気になる

居心地の悪い想いを拭えず
いたたまれずに苦笑いをしてみる

誤魔化したい逃げ出したい
だのに身動きがとれない

拷問 ....
言葉にするとすべてが嘘に変わってしまいそうで
だからずっと黙っていよう

嬉しいことも悲しいことも
なにもかもを飲み込んで

明日もこうやってここにいなくちゃならないし
行く場所なんてほ ....
一直線の細い雨が降り注ぐ
大海原はビクリともせず
静寂で寛大で奇妙で
恐ろしい

嵐の前の静けさというのか
不気味なほどのしじまは
いつまで続くのか

素足のままでいいのか
ここで ....
この美しい瞳は
なにも映していないだなんて
どうしても信じられず
指先で触れてみたくなる
取り出してみたくなる
衝動を必死に堪え
悶絶し
のた打ち回り
平静を装って
その目蓋に口吻し ....
飛び乗って
腹を蹴飛ばして
猛スピードで駆けて行く
風よりも速く
目にも見えぬ
勢いをつけて
駆け抜ける
翼はためかせ
嘶いて
暴れ馬よ
迸るエネルギーを
抑えることなく
舞い ....
糞面白くもない世の中に
唾を吐いてやりたい

舌を出して
そこら中のゴミ箱をひっくり返して

やりたい放題
やたらめったら

喚き散らして
暴れまくって

なにもかもを破壊して ....
艶めかしい肌は
指の腹で軽く抑えると
水が溢れ出しそうなほど

貝のように整った形を成した
耳に後ろから息を吹きかけると
肩を竦めて首を傾げる

華奢な爪先の繊細な小指は愛惜しく
食 ....
会いたい
ただ会いたい
それだけでいい
ただ会いたい
ただそれだけ
それだけでいい
会いたいだけでいい
ただ
会いたい
ただ
それだけ
会いたいだけで
それだけで
いいけれど ....
君が通りすぎたとき
羽根が一枚落ちた

真黒な羽根は美しく
光を放つほどだった

僕は心配したけれど
君は痛みを感じていなかった

僕が羽根を拾い上げても
君は驚きもしなかった
 ....
両手を広げて高く掲げて
スキップして跳ねまわりたいくらい
こんな喜びをそのまま素直に
全身で表現できるような
私ではないけれど
感謝の気持ちを伝えたい

ありがとう

たった一言だけ ....
いつも優しい気持ちでいたい
そう思うのは嘘じゃない

常に穏やかな気持ちでいたい
本当にそう思っている

だのにそうはできないのは
私が悪い子だからだろうか

怒りに顔を赤らめ
哀 ....
木の葉がこぼれる
秋を夢見て
熱にうなされる

羽が舞うような
六月の風は
萌える緑が鼻につく

戯けたこと並べてみては
現実からの逃避を繰り返し
砂の城で余暇を持て余し

後 ....
こんな夜は土砂降りに撃ちつけられたい
大の字を描いて仰向けになってやろう
どうせこの小道には車どころか
野良犬だって通り過ぎはしないから
足をバタバタさせて大きな声で叫んでやろう
酔っぱらい ....
真夏日の暑さが続く中の発熱は厄介で
自らの体温と外気がほぼ同じというのは
得も言われぬ不思議な感覚を覚える
体温計の目盛が三八度を越えると
自分はいかにも重病人になった気分で
悲劇の主人公よ ....
このモヤッとした気持ちは
涼しすぎるくらいの喫茶店に
入り浸っても晴れることはなく
湿気で充満した屋外で
無理に散歩を続けたからと言って
発散されることもなく
時間が過ぎれば自然と消失され ....
踵をちょっと上げてみる
アキレス腱は切れないよねって
ちょっとだけ気にしながら
背伸びしてみたいんだけど
無理する気はないから
その気を味わうために
ちょっとだけ踵を上げてみてる
それだ ....
坂本瞳子(653)
タイトル カテゴリ Point 日付
お願ひだから自由詩0*16/7/22 19:58
真実の姿自由詩1*16/7/21 15:42
静か自由詩1*16/7/21 1:55
ロリータ自由詩1*16/7/20 12:04
眠らない男自由詩1*16/7/20 1:30
いち・に・さん自由詩1*16/7/18 20:55
偏頭痛がやって来る自由詩016/7/17 2:00
真実自由詩016/7/17 1:53
ただ、それだけの真実自由詩016/7/17 1:46
ワタシノキモチ自由詩1*16/7/16 1:37
過ぎゆく時刻の中で自由詩016/7/16 1:28
嫌な奴だろう自由詩1*16/7/14 22:55
夏の午後自由詩0*16/7/14 13:19
目の色自由詩0*16/7/14 1:59
蛙になりたい自由詩2*16/7/13 0:35
幼心自由詩1*16/7/12 19:35
沈めたい自由詩1*16/7/12 2:16
愛狂しい自由詩2*16/7/10 21:56
愛馬は翔ける自由詩1*16/7/10 0:49
暴れん坊自由詩1*16/7/9 23:14
そこな女自由詩2*16/7/8 22:59
会いたい自由詩016/7/8 0:46
君の欠片自由詩2*16/7/7 18:43
御礼自由詩016/7/6 10:54
嘘つき自由詩1*16/7/6 2:34
カウントダウン自由詩1*16/7/4 21:58
土砂降りの月光を浴びて自由詩0*16/7/3 19:40
真夏の夜の熱自由詩1*16/7/2 23:30
前へ進め自由詩016/7/1 15:19
踵を上げて自由詩1*16/7/1 1:13

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