夏の午後
坂本瞳子

耳の後ろを
滲み出る汗
うなじにかけて
じんわり
ゆっくり
滴る雫

遠くで響く
蝉の鳴き声
視界がぼやけ
陽光が刺す
午後の微睡みに
容赦なく

もがれた翼を
夢に見る
足取りは重く
声を忘れ
彷徨い続ける
灼熱の空


自由詩 夏の午後 Copyright 坂本瞳子 2016-07-14 13:19:55
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