すべてのおすすめ
新潟県三条市にある
自動車博物館を訪ねたのは
展示車両に乗り込むことができるから

昭和の自動車に囲まれた僕の心は
小学生に戻っていた
これは横田先生の日産バイオレットだ
二瓶先生のブル ....
おふとんとわたくしの
さかいめがおぼろげ

すなのこまやかさで
ぬりこめられて

まぶたをきちんと
とじたまま

きょうのしごとについて
まとはずれなだんどりをくりかえす

お ....
路面に まぼろ 降る雨の、
激しく執拗に叩き付け
灰の雲、次々巨大に
意志持ち流れ動いて
輪を広げる窪みの水溜まり
いくつも、いくつにも 
忙しく遠去かり近づき

急ぎ歩く人、また人
 ....
もうどこへも逃げてゆけない言葉たちが
{ルビ凝=こご}る五月闇
夏の色が濃くなるごとに重くなってゆく空

その空の重みに耐えかねて
虚ろになる意識
否 虚ろを装う意識

綴るご ....
 
 熱帯植物のあでやかな緑生い茂る中に
 消えていった友人の後ろ姿
 
 呼吸の度 緑の香が私の心染めてゆく

 樹々の名前など知らない
 私の身体中が
 心中が
 熱帯樹のしめり ....
子が産まれる、とわかって、
しっかり喜んでみたのだが、
まだ、わからないのよ
そうか、まだわからないのだ
無事に産まれてこない胎児たちもいる

産院の、陽がよく入る待合室
お腹の大きな妊 ....
 花の時がすんで
 雨の時が来
 山の青く美しい時がすんで
 薄墨にけむる時が来

 それでも あなたがそばにいてくれると
 私の心は
 ブラインドカーテンから差し込む朝の光に
 床を ....
 僕の隣に立つ女は長身でショートカット
 切れ長の吊り目が奥二重
 パーマのかかった短いまつ毛
 手に布製のブックカバーを持っている

 ああ、どうして彼女は
 こんな下地の色に淡雪の様な ....
過去も未来も
遠いところなんてものもなくて
ほんの少しの場を
くり返し くり返し
生きているのかも

眠るたびに
改ざんされる
フロッピーディスクほどの宇宙
私は何にでもなれるし
 ....
 熱いゆげをわけて
 ちりれんげですくって
 ふう ふう 吹いて食べるのです

 舌の上にのせた豆腐が
 かすかに香って崩れる時
 ふと時間は逆戻り

 勤め帰りのスーパーで
  ....
 さっきから私の背を追ってくる
 オヤジ節の様な咳払い
 切れない痰のしつこさに男はどんな顔しているのだろう

 振り返り見ず 歩く私の前にはさっきから
 くるくる回る
 まぶしい笑顔のデ ....
窓を開けると五月の風と一緒に
校長先生が入ってきた
自分で握ったんだよ、と
おにぎりを食べてみせ
そのまま駅のプラットホームに並んだ
太陽の高さや空気の感じなどで
今日が午後であることはわ ....
新じゃがいもをたくさんもらったので
ご近所さんにお裾分けした
お返しに、と
果物をいただく

蜜柑のようでちょっと違う
きめ細かいすべっとした黄色い皮は薄く
手でむけそうだ
現れた果実 ....
 京都駅構内のアスティロード商店街を抜けて
 おもてなし小路を行くと連れの彼女が独りごちる
 「うわ、六百十五円やて!」

 何事かと 彼女の視線みると
 老舗珈琲店の店先ショーケースにはり ....
ビスカッチャになった私は
眩しそうに目を細めている

ただ ひと目でお疲れなのだろうと分かる
それがなんとも言えない いい味わいなのだ

植えたばかりでも
水田では風を見ることができる
 ....
 比良の山を
 汲みあげようと柄杓星
 ゆったり横たわる りゅう座の下に

 カシオペアの東には
 アンドロメダがのびやかな弧をえがき
 めぐる星座は三百万光年の彼方の大銀河を抱いて
  ....
東京SK駅から北東約十分
明日にかかるプールバーで
転がる玉を見ている
すべての始まりはそこで
やがて
花火の夜に散るように
マイクロバスから
あせた国際色が帰る宿
すべての始まりはそ ....
 ベランダで洗濯物を干す
 私の耳にずっと
 とどいている安穏な響き

 それは近所だけれど少し離れているため
 うるさくもない 建設中のマンション工事の音

 手が空いて 見下ろす ....
目の前に大きな山が聳えている
あんなに高い所まで登れるんだろうか
と思っても
一歩一歩登っていくと
必ず頂上に着くから不思議だ
どうしてわざわざ苦労して山なんかに登るんだよ
という人がいる ....
   ✴︎サルルンカムイ

 丹頂鶴って、アイヌの人たち神様て呼んできたんやね。
 湿原の神!高貴やんなぁ。

 池を模った浅いプールで一羽が まかれて有る小魚を 
 黒い足先添えながら長 ....
 {ルビ十重奏=デクテット}な鈴虫の競い鳴きに
 飲んだアイスコーヒーのグラスもそのまま微睡む 
 日暮れ前

 曇りならば昼間でも鳴く
 それは{ルビ八重奏=オクテット}から{ルビ七重奏= ....
黒いズボンに白いシャツ
僕はパンダぽくなれたと思う
のに のだが 
誰もわかってくれない

シュッとして見えるせいかなって
足を上げて見せたら
足が短いってびっくりされた

びっくり ....
 クラスメートのMさんは
 その日も
 大学生の彼氏の自慢話ばかりする
 そんな彼女と近頃
 廊下でたまにツーショットだったS君とが中庭で二人
 待ち合わせて下校する姿を見てしまう

  ....
 背筋を伸ばして立つ
 その人の目は前方の二番ホームがある背景へ
 据えられている様に見えた

 腕まくりされたワイシャツ
 右手が口へ運ぶ平たくて長いパン
 大口でかぶりつき頬張って噛む ....
五月のすがすがしい晴れの・・・と書きだしたかったが、
今日はどんよりした曇り空。
降りそうで降らない、何とか持ちこたえている
そこそこ生きてきたが
まだ答え合わせはできない
重なり合う未来、 ....
県外の友達に
お勧めしたい観光地は
どこだろう?

宮島は広島市内ではないし
平和公園とかしか思いつかない

そう考えると
観光地らしき場所は
少ないのかもしれない

飲食店はい ....
 京阪電車の踏切渡った坂道で
 目に付く酒房の黒い看板
 『道草』は
 今朝も眠りについたまま
 
 道幅せまい通り
 店とは反対側を歩く私は
 人の流れを避けて立ち止まる

 登校 ....
真新しいマンションが増えてきたこのまちで
わずかに残った古いモノ
ああ、あのぼろっちい空き家ね
頑固に過去にしがみつく
なんとも無様な姿を地域住民にさらしながら
はや数十年が経過した
 ....
 繁華街は夜になれば
 ネオンが真向かいから躯にしみ入って来る
 路地に流れる舗装された浅い溝の様な川の側、
 一軒の隠れ家的な 名曲喫茶があった

 水曜日になると
 ねずみ色のスウ ....
 よる
 音が 音に渦をなし
 風が風との 
 谷間をなして
 私が 私のゆめを捨てる

 二十三時ごろ だったと思う
 玄関先でスニーカーを履いていたら
 「ノンちゃん、僕だけど。」 ....
平瀬たかのりさんの自由詩おすすめリスト(814)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ミニカ360- イオン自由詩3*23-6-3
おふとん- 日朗歩野自由詩14*23-6-3
雨の夕- ひだかた ...自由詩5*23-6-2
五月闇- 塔野夏子自由詩7*23-6-1
温室- リリー自由詩5*23-6-1
羊水- fujisaki自由詩723-5-31
べにいろ- リリー自由詩3*23-5-30
グラデーション[まち角2]- リリー自由詩7*23-5-28
睡眠- 日朗歩野自由詩5*23-5-26
湯豆腐- リリー自由詩10*23-5-26
- リリー自由詩3*23-5-24
失投- たもつ自由詩423-5-23
到来物- そらの珊 ...自由詩9*23-5-23
アップルパイ- リリー自由詩8*23-5-23
田植えのあと- 日朗歩野自由詩9*23-5-22
銀河- リリー自由詩4*23-5-22
ビー玉沿線- AB(な ...自由詩9*23-5-21
落陽- リリー自由詩4*23-5-18
山に登ると- ホカチャ ...自由詩6*23-5-18
At__The__Zoo___①- リリー自由詩2*23-5-17
アンサンブル- リリー自由詩7*23-5-15
なりたい自分になる- 日朗歩野自由詩5*23-5-15
ある星- リリー自由詩4*23-5-15
ワンカット- リリー自由詩5*23-5-14
昼ごはん- 空丸自由詩623-5-13
広島市内- 夏川ゆう自由詩223-5-12
金のカギ(改訂)- リリー自由詩1*23-5-10
よしやの秘密- うめバア自由詩623-5-10
ねずみ色の上衣- リリー自由詩1*23-5-9
留守番電話- リリー自由詩5*23-5-9

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28