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色は黒いが蝿ほどは大きくはない
主菜の皿の傍らで翅を休め
じっとしている
我が家はドアも窓も締め切ってはいるが
何処かの隙間から匂いに釣られ
入ってしまったのかもしれない
もしくはきっと見 ....
いつも言葉は先に途切れる
それは相応しい形をまだ見つけられないからではない
まるで全てを知らなかった時代に戻る
私たちは思い出す
始まりはいつも懐かしいものだと

私は確信する
いつ ....
 カップ麺に熱湯注いで待つあなたの
 お耳を拝借できますのなら
 こそっと お話してみたい

 京都駅から地下鉄に乗り四条駅で降りて
 阪急電車に乗り換えます
 地下鉄の改札を出た駅構内に ....
白いコートに
光が入り込む

旅人みたいに
春を感じながら

このくらい
薄い生地なら
心も透けるのか

隠し切れない想いを
ポケットから
取り出して

南風に
触れてし ....
昔ステージで歌ったことのある歌に出て来る女の子の名前が何だったのか思い出せなくて海に溺れて助けを呼んでいる夢を想像して好きだった人の顔を忘れようとしている悲しいでしょそんな歌なのよ悲しいでしょ悲しいで ....  花を生けずに
 花瓶に水をはる

 絵を入れずに
 額ぶちを吊る

 そうして

 北向きの六畳間の窓を開け
 風だけを 入れる

 雪光る 比良の山稜と
 湖の流波に
  ....
足が言うことを聞かない

聖地に赴くはずが
とある浜辺に着いてしまった

あの日
地面は大きく揺れて
その日
夜空は異様に瞬いていた

おそらく
人がたくさん流されたからだ
そ ....
夏が終わりそうな頃
あなたと行った
海の側にあるリゾートホテル

今は寒い冬真っ只中だけど
思い出せば少しだけ暖かさ感じる

何故今
思い出したのだろう
自分でもわからない

楽 ....
波を見ていた
波だと思った
黒い人影
波でしかない
その人は
波になろうとしていた
波になりたかったのか
ずっとそうだったのか
わからないけど
その人は消えた
波になった
だから ....
 晩の嵐の止んだ朝
 どっぷり濡れた
 舗装道路を進み行く

 街路樹の折れた枝が煉瓦の上に
 太さのちがう枝を見る
 散り落ちた若葉が煉瓦の上に
 柔らかな緑は目に強く
 レンガ色と ....
水平線のそこから上は
鳥たちのかつて見た夢で埋め尽くされ
彼らはそこを掻き分けて進まなくてはならない
なので鳥は決して落ちることがない
夢が助けてくれるのだ
もしくはその浮力で
落ちること ....
時々 要らなくなる
大人と不実
沈黙する子ども

身を伏せたところ窪みが
分かれはじめた
校医の胸の尖で
放送室の鍵を回す これで
訪れる別離

別の組を 遠くに眺めた
学年の差 ....
お腹が空いてたのと違う
カメラを飲み込んだ
中から見てみたかったの

街が見えた
雲間から郊外の都市
大きな屋敷に
迷子の子供
翅を失くして
逃げ出せず
助け出した消防士の
腕に ....
夕焼けにたゆたいまどろむ

色づき響き始める世界、


響き 私を
取り巻く
私を 響き
響き 私を
取り巻く

いつしか、

私 響きのなか
響き 私のなか

響きの ....
狭い入口だった
石畳の階段
座っていると
まるで通せんぼしているようだった

黒い猫と遊んだ
長い髭をたくさん持っているようなので
ひとつ頂戴と言った
猫はくれなかった

「ソゥリ ....
 犬といる午後
 肉がざわめく
 灰いろのひろがり

 この部屋で
 許しがあったことはなく
 交わす偽り
 弾ける肉声
 どこからが贖いなのか
 どちらが生なのか
 知る迷いはな ....
 僕の瞳にはオレンジだけど
 君の目には何色なのか

 そよぐオレンジの群れに
 君はお尻を向けて移動中
 ちょうど僕の胸の高さに居て
 翅を広げる
 胸部と腹部の背中がはっきり
 見 ....
私の名は飽食
私の腹は今日もはち切れんばかりです
昨日は沈んだ色のアジフライを食べ
明るいチョコのラムの香りを味わいました
明日ザクロの黒い輪郭をねぶり
たぶんそれから薄いコーヒーを飲むので ....
「星ころし」

悲しいことがあると
星を見ていた
お姉ちゃんは夜に泣く
一番小さな星を探していって
順番にころしていた
悲しいことが多すぎて
埋葬された星の数は
あと一つで百になる
 ....
苔の声の波
静かでいて濃やかな青
甘い気持ち
森の奥まで
敷きつめ

それから虫たちの唇を寄せる
月が光るのには秘密が

人間時間を過ぎ
円やかなデトリタスになって
落ちるまま
 ....
 
 線路沿いの路肩に這う茂みは朝顔らしき
 蔓と葉に花を二輪つけていた
 花は控えめでいて澄んだ紫陽花色
 歩み寄る私の指先に
 四枚羽の片側二枚つままれて
 運ばれてきたトンボ

 ....
やわらかな毛布にくるまり
天井に響くヘリコプターの爆音
次第に遠退いて行くのを聴いていた

ずる休みした日に、

学校にたまぁに
どうしようもなく行きたくなくなって 
 
畳の小部屋 ....
昭和3年生まれの伯母さんが
72歳の長男の持病を心配している
親はいくつになっても親なんだろう
伯母さんは
一人暮らしの知恵を身につけている
今は寒いのでお風呂は昼間入る
入るときには玄関 ....
 ラッシュアワーを過ぎて車輌には
 まばらな乗客
 停車したその駅では誰も席を立たない

 低い土手が迫る人影ないホーム
 竹の混ざった雑木が金網で仕切られていて
 絶え間無し 葉を落とし ....
そして今日もまた
寒空が拡がる
いや
大空に寒さが拡がると
そうゆうほうが正確かもしれない
灰色が
黒くもなく
白くもなく
濃紺に近いコバルトでもなく
暁の明るさを伴わず
哀しみを ....
おやすみ
の水面に素足を浸して
拡がる波紋は
冬の岸辺に
触れるのでしょうか
淋しい女のかたちで
立ち枯れる両脚は
白い冬に
駆けだした素足を追う
夜の終わりには
うなだれた星座が ....
 京福電鉄嵐山本線が近くを走る
 右京区の街の中
 名前も知らない小道を二人で歩く昼下がり

 小道には金網の張ってある敷地に沿って
 大型プランターが路端に並び
 主枝を伸ばし茂る葉と
 ....
 暖簾のむこうに彼がいて
 いつも私を待っててくれた
 あの頃
 
 石鹸の匂いするあなた
 寄り添って
 絡める腕のまだ熱る
 そうやって
 歩いた夜道の風を覚えてる

 洗い髪 ....
命の外側で雪は軽やかに息をしながら降っている
どこからともなく、螺子を巻かれたわけでもなく、
静かに乾き、ひとつの可能性のために降り積んでいくかのように

しらんだ冬の
おっとりとした、
 ....
凍り付く 空にかざした薄ガラス

ぽつ、ぽつり 浮かんで
じわり、じわ 滲む
淡色の灯


昨夏着られなかったままの
新品の浴衣の布地

それとも十年ぶりに焼いた
パウンドケーキ ....
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