木の内側に棲む蝶を
一羽の鳥がのぞきこむ
撫でられるたび
変わる冬


割れた石の階段の間を
雨が流れてゆく
破裂する水色
映る鳥


雪が雨を昇り
曇は曇を ....
何処かでブランコが揺れる音
軋むリズムに心臓を預け
此処に在らずな僕らは きっと
誰かに拾われたいのさ ずっと

目の前に居るのに
思考は遠く向こうを目指して
飛んでる鈍痛

 ....
マグマかプレートか知らないが
エルニーニョかラニーニャか知らないが
陸地も海洋も 息を秘めて生きている
               というのに
アクロバットかサーカスか知らないが
そのまね ....
とけてまっすぐチョコレート

重力まんまのチョコレート

匂いもひかりのことなんです

地球のうらがわ往復します

とけてせつないチョコレート


口をよごしてみたけれど

 ....
愚かでみじめなトロージャンは
















最後にた ....
そこは儚い

青い微熱  うつぶせの日記

ぼくの息づかいったら  こんなにも  儚い

三つめの春が  言葉もなしに  やって来るってね

だれもしらないよ  


宇宙の ....
  まるでこの世の始まりから
  僕を待っていたように
  茶色い床に君の
  十二枚の写真が散らばっている
  秋の風が窓の外で
  穏やかにはためく午後
  僕はグラスに冷たい ....
昌平坂から明神下へ
歩く夜道のその先に
いつも馴染みの赤提灯
一杯機嫌のお銚子の
もう一本のお調子者

明神下の居酒屋は
いつも馴染みのの客ばかり
飽きもしないで同じ酒
升で飲もうか ....
 冷えた空を溶かすような、ほんのり柔らかい日差しを浴びて、通りすがりの駅のホームは、閑散とした微睡みの中にいた。緩やかに電車は走り続け、人々の頭も規則的に、右に左に動いている。

 夏の濃い緑の匂 ....
こんなにも焦がれた
秋の黄や茜や擦れた緑は
「それらに不必要な色なんだ」と
中学の頃 化学の教師が親切そうな顔で言っていたのを何故だか思い出していた

あんなにも愛でていた色は
命の光彩で ....
猫を撫でたあとで
優しさは書かない

返信を待ち焦がれても
淋しさは書かない

軍鶏鍋を食ったからといって
美味しさは書かない

マニュアルをなぞったつもりで
愚かしさは書かな ....
残されたものは 揺すられて
うわついた笑いが みすぼらしい
陰リの横に陽を積むように
水面をくぐって 
目を開いてみたけれど

うつむく頼りなげな草見上げて のばす
わずかに出た指に重な ....
隣でだれかが死んでも

予定通りに旅は続いてゆく

人生は旅なのだ

人生はやはり旅なのか

悲しみに傷ついていいのは

たぶん旅びとの俺だけさ


あの時あなたのなかに入っ ....
気持ちいっぱいあるよ

ぜんぶ愛しい気持ちだよ

そうなりたかった気持ちだよ

そうなりたかった気持ちなんだよ


みんななんかのものまねしてる

気持ちかなんかもものまねしてる ....
ペットボトルで汽笛を

「ボォーボォーボボッ」と

鳴らして街を走る

電信柱は少しずつ地中に沈んでいき

麒麟の首がにょきにょき生えてくる

色とりどりの紙飛行機が

空から ....
なす顔の君はおっとりとして

喋るのもたどたどしいから

笑みがこぼれてしまう

本当は嫌なこともいっぱいあるだろうに

けれどそのなす顔で私は気づかされ

嫌なことも忘れ

 ....
もうだいぶん昔の話

忘れてしまったけれど時折情景だけが浮かぶ

いつのことだかまだ自転車の速さが一番の心地よさであった頃

どこかにある町だけれど位置関係がもう思い出せない

町から ....
もっと暗くなってから
ほんとうの話をしようよ
もっと明るくなってから
ほんとうの眠りにつこうよ


月はメルヘンを抱え込み過ぎて白くなる
太陽は輝きを求められ過ぎて冷た ....
  今夜の
  君の手の指は
  ストリップ劇場で
  ストリップ嬢が使う
  あのポールによく似ている



  ブラディ・マリーの朱い滴を
  君が薬指から舐めとるとき
 ....
針くだく魚の血潮の銀河かな



手の甲で遠去ける度みどり湧き



さわりゆく棘のままただ融ける雪



夜を剥ぎ夜を接ぎ足す光かな



振り仮名が ....
木の前に立つ影
何処を向いているのか
わからない影


月の鎌
ふりかざされ
ふりおろされることなく
切られる夜


鏡のなかの道は笑い
打ち上げられたかた ....
およそ百年前
大学二年の一人息子を交通事故で亡くした時
既に寡婦であった資産家の江古田夫人は
今度の悲嘆には到底耐えられないと思った
そこで息子のDNAを研究機関に預け
一年半後
スーパー ....
朝焼けの微笑の中を

お前の頬が通る

一度は抱いたお前の頬も

今や朽ち果てている御様子

俺は昔のお前を嘆いて

自分の老顔を忘れるのだ

今や、陽は西へと傾き

それ ....
【漕】
自転車のペダル漕ぐ足弱ってる 若いころならすぐ着けたのに

【芯】
よく飛んだ 真芯で打ったホームラン 子供相手にフルスイングし

【なう】
「恋なう」と君がつぶやく毎日を  ....
燃える
{ルビ椛=もみじ}を煽るように
わたしが吹きつける

燃える山
きみを理解したいので燃やした
わたし
を 理解しようと
祈りが増え
祈るための言葉が増え
言葉を行き交わせる ....
僕は本当に人を好きになれるだろうか
僕は本当に人を愛せるだろうか

僕は本当に君を好きになれるだろうか
僕は本当に君を愛せるだろうか

僕は本当に家族を好きになれるだろうか
僕は本当に家 ....
花は花として

月は月として

星は星として

鍋は鍋として

お玉はお玉として



そんなあなたのどこに僕は納まるのだろう?


大それた杞憂だなと思いつつ


 ....
鳩尾から飛び立つ
フラミンゴの羽音を
君に
聞かせてあげたかったけれど

仙骨から這い上がる
虹色の蜘蛛を
君に
見せてあげたかったけれど

せり上がる甘酸っぱい海面で
何を ....
氏名、向井隆
血液型、O型
身長、169cm
体重、55kg
好きな食べ物、特になし
得意なスポーツ、特になし
得意な科目、特になし
特技、特になし
家族構成、妻
勤続20年目の平社 ....
のっそりのっそり 午前中
猫が歩いている
公園は 曇り空
尻尾がない そう思いながら良く見ると
ハイハイ?
1歳に満たない乳児が地面を這っている
どこから来て どこに向かっているのか
た ....
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