長い長い眠りから目覚め
ゆっくりゆくっり目を開ける

繰り返し繰り返し見ていた
悲しい悲しい夢が瞼をかすめる

なぜこんなにここは白いのかと
あたりを見回す

白い壁
白いカーテン ....
108号室のスガワラさんは
ボンノーのかたまりのようなひとです。


っていっても子ボンノーですけど。


今日もまたカベごしに
「たかい、たかーい」
ってきこえてきます。
「たか ....
海からは程遠いこの部屋で
僕はパン生地をこねる
できるかぎり薄くひらたくのばす
それを焼くための釜がないこの部屋で


彼方の水面
君は手をかざしていた

何が見える?
「何も ....
こつこつ
ノックは
なんのおと

ひたひた
しみるは
なんのおと

ぼくの
まわりで
ちゃかぽこ
ぴょん

ざぁーざぁー
いったり
きたり ....
路上の車の窓ガラスを
ツバメの低空飛行が横切る
それを見ないふりをして
7月はやってくる。

その間にもわたしは
あなたのことを見ている

アジサイの花びらで
四つ葉を作ってよ。
 ....
あなたは
とてもかなしく
笑う。

こすもすの
ひろがりのように
笑う。

いきものの
さがをいとおしむように
笑う。
くるしみ

くもりぞら



ちょっとむしあつい

いぬ

かわいい

くろい

ちぃちゃな

いぬ


みてても
人々
すぎゆき
押し返し

なごま ....
街に忘れかけられた
公園のベンチに座って
西日の中の滑り台の上では
始まりかけた夏が
くるくると回っている

夜に向かっている
夕暮れの片隅で
ジャングルジムの天辺じゃ
出たがりの金 ....
まわりの
おんどは
うらはらに
つめたくなってゆく
ては
わたしの
こころを
みすかした

ぶんせきすべきは
そのことば
ぶんせきすべきは
そのうしろすがた

ぽこ ....
アメンボが連れて来た
空の暑さ 夏の魔法
白い翼で 飛び立て!
憧れの空 目指して

今 私はこわいもの知らず
若い雲に勝負をいどもう!
嵐は
少しだけ自然を叱って
少しだけ人間を叱って
雲を連れ去ってしまった

そこに残ったのは
私に残酷な色
パレットの絵の具では描けない
雲ひとつない青い空
捨て猫は泥濘で踊る

お婆さんの膝の上の心地好さを思い出しながら

捨て猫は泥濘で踊る

水たまりに映る汚れたトモダチと共に


雨降りの病みは、月明かりを遮り
大好きなトモダチを ....
あしたが
そこを
どいてくれないので
きょうも
くらり
くらり
ふらり

うずを
まいた
へいわそうな
ロールケーキに
かぶりつき
まきこまれ
あばれることも
できないま ....
かすかに
しおのにおいがする

ちりちりと
おもいでが
こげてゆく

ちょうをひきずったなまこが
ぶらっくほーるへとほふくし
いるかが
わらいながら
ただよっている

やがて ....
見上げると
空は昼寝をしていて
そのすきに
雲は氷になっていた

このごろは
どうにも喉がかわくんだよ、
と手を伸ばしても


涼しいかたまりが
つるんと通りすぎて
ぼくはま ....
前も後ろも
音はなく
深く深く まで
たどりつきそうになる

手や足や
髪の一本一本が
光る砂を撒き散らしては
まぼろし

忘れたように見えることと
忘れたこととは
ちがった
 ....
母さんは何も知らない
母さんは全てを知っている
母さんはガラスの空である
母さんはのたうつ虫である
母さんは輝くひまわりである
母さんは君たちの母である
母さんは何も知らない
母さんは全 ....
どうしようもなく空に向かい
わたしは
影を失くす



足の下を踏みしめ
家々をすぎ
すべてに接する崖へと至る



見えない花のわたしは
ひとつの大陸でできた楽器 ....
畦 道 に 自 転 車 ゆ き て 蛍 舞 ふ


幼 虫 が 齧 る 花 食 べ 羽 化 を 待 つ


夏 に 首 痛 め て 星 も 見 れ ぬ 夜


古 井 戸 や 落 ち ....
これを
はずしたら
なにも
みえなくなって
しまう

すべてが
ぼんやり
ぼやけて
となりにいた
あなたの
そんざいかんも
つかめない

やみくもに
ふる
わたしの ....
ふたつの半分につづることばは
ぎりぎりのところでするつなひきのようで

 果てのない隔たりは存在する

ふたつの半分につづることばは
ぎりぎりのところで見たゆうわくのようだ
もしだ、

もしも いま

しばらく おばけになっていてくれと言われたなら、

学校のおばけになるよ

だって、

夏の学校の廊下は 冷たくて 足臭くて 

涼しい風が入ってき ....
彼女が叫びました

いいえ 彼女ではありません
彼です

この世界で性別など無意味なモノです
彼女はそんな世界で生まれ 育ってきたのです
そして何かに怯え叫びました

怯えなど存在し ....
私の紫陽花が色を求めはじめる

もう一度白い雨の日を思い描く

止まない雨はないのですね

白く白く煙のようにぬれていた

私の白い紫陽花を

一目でいいから見せたかった


 ....
 
 知らない街で
 洗濯物が揺れている
 風に洗われて
 青空を映しながら


 知らない道に
 鳥の羽根が落ちている
 素通りなど出来なかった
「これは大空の破片なのだ」と
 ....
パンダ部の先輩は
いばってる
パンダ部にいる人は
出世が早いという噂
コアラ部の部長は
いつも深刻な顔してるけど
その割に
取り越し苦労が多い
ゾウ部の女性社員は
いつも大量の書類を ....
父さん!
なべぶた!
忘れものです!

僕です!
宛先を!
手足があったらヘビだって
歩いていたに違いない
晴れた日には日傘のひとつでも差してさ
そうだね、父さん
だからまだ
どこかで生きてて
ふかしぎを
さとったふり
したって
にちじょうの
うずが
ぐるぐる

ラッキー
だろうと
アンラッキー
だろうと
であうべき
ひかりのかずも
やみのいちも
たして
わ ....
洋ナシをひとつ
手にとって、
戻した


わたしは今
シアワセです と
伝えたくなる
たとえ
嘘だとしても


洋ナシは嫌い、と
言った
あのひと 


伝えるすべも ....
松本 涼さんのおすすめリスト(1137)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
誕生- mayaco自由詩204-6-27
108- まいきー自由詩9*04-6-27
僕がパンをこねている場所- MonKuri自由詩13*04-6-27
あまぐも_ちゃかぽこ- 玉兎自由詩2*04-6-26
こときり- 望月 ゆ ...自由詩6*04-6-25
えむ- 草野大悟自由詩9*04-6-24
色のない影- 石川和広自由詩1*04-6-24
忘れかけの公園のベンチで- 霜天自由詩904-6-24
からっぽ_の_おと- 玉兎自由詩4*04-6-23
いざ!- 春日野佐 ...自由詩304-6-23
台風一過- 春日野佐 ...自由詩304-6-23
泥濘- 自由詩904-6-23
くらくら_の_きょう_ぐらぐら_の_あした- 玉兎自由詩2*04-6-22
うみのもの- 草野大悟自由詩5*04-6-22
キヲク- 望月 ゆ ...自由詩6*04-6-22
夜光虫- 望月 ゆ ...自由詩2*04-6-21
娘たちに- 草野大悟自由詩4*04-6-21
ノート(器)- 木立 悟自由詩704-6-21
夏の首(補遺)- 本木はじ ...俳句10*04-6-21
とうめい_めがね- 玉兎自由詩3*04-6-20
ふたつの半分- ソラノツ ...未詩・独白3*04-6-20
おばけになれと言われたら- 蒼木りん未詩・独白204-6-20
日々- マツモト自由詩304-6-19
紫陽花#2- mayaco未詩・独白904-6-19
知らない街_(2003.7.18)- 和泉 輪自由詩2304-6-19
カバ部の彼氏- チアーヌ自由詩1304-6-19
- バンブー ...未詩・独白404-6-18
父の日- たもつ自由詩12*04-6-18
にちじょう_の_へいきんち_- 玉兎自由詩2*04-6-17
花信- 望月 ゆ ...自由詩3*04-6-17

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38