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八月の暦に耳を押し付ける少年いつしか海原のうへ


生い茂る真緑の原に埋もれゆく廃工場に響け恋歌


遠回りで帰る夜道に横たわる近道えらびし野うさぎの母


飛行機を追うてふもとの村 ....
きみがまだ少女の頃はぼくもまた少年だった すれ違う駅


きみと向かいあって話した教室が世界のすべてであったあの夏


きみの吸ってたマルボロライトを吸ってみる吐き出す煙が重い七月

 ....
春分の朝のひかりが桃色に染め上げてゆく雲を見ている


結んだ髪に椿を挿して出掛けましょじんこうてきなダムを見ましょう


最短で森の迷路を抜ける道あなたが選ぶ毒の木いちご


ばた ....
憂鬱な鳥が若さに飢えて転がる三階
防風林が倒れて久しい今夜の過去に
裁かれることは嫌
雪まみれのやわらかいを脱いでぬいでぬいで
今 分かち合う幻想の氷
冷たくて縫う/つめたくて縫う
濾過さ ....
陰影を帯びた岩石の暗い夕刻
雨の降りしきる海辺で
傘をさして立っている
巨大な夜の蛇のようにうねる
真っ黒な海の彼方へと
泳いでゆくきみ
疲れたら、帰っておいで
いつでも どんな ....
立ち込める黒い雲の下で
ずっと穴を掘っている
解体されたぼくらの恋の死体を
埋める為
街は夜の鏡のように静かで
鳥たちはみな盲目の眠りのなか
指は、もはや僕の指ではない
きみと何年もの間 ....
暖色の山の合間の分岐点開花未遂で冬がはじまる


先輩と呼ばれし秋の公園の噴水近くのベンチにも冬


少年が少女に呼ばれ午前二時 雪の黒さを確かめている


ひとひらの雪を蛍とたとえ ....
曲がり角を曲がると
君がいた
僕は驚いて振り返り
逃げ出そうとするが手遅れ
椅子に座った君がいる
こんな道のど真ん中に
僕は舌打ちをし空を見上げると
電線にぶら下がってる君
わき道に目 ....
開かれた窓が必ずしも
空ではないとゆう君が開く
歌集の背景も部屋ではないとゆう
綱渡りな瞬間が連続している

今日は一番新しい日

みんなに会いに行こうと思ったけど
道はすべて絶たれて ....
朽ち果てた夜行列車の寝台に
寝転んで星空を見ている
至るところが錆びていて
天井屋根はぬけたまま
よじ登る君はそのまま戻らない
仲間たちもどらない

まるで夜だ

屋根裏部屋で見 ....
今日、雪が降らなかった土地に
雨が降る
今日、晴れなかった土地が
曇り
曇らなかった土地が
晴れる

起こらなかったことも起きたことであり
起きたことも起こらなかったことのなかで

 ....
連れてこられました
真っ青な部屋です
まるで深い青空のなかを
迷う小鳥のような気分にもなれ
濃ゆ過ぎる空を切り取ったような
真っ青な部屋です
君は今ごろどうしているだろう
連れてこられま ....
罪の森きみの手を取り「逃げよう」と言った途端に僕も罪人


森のなか追いかけごっこふたりして迷い込んだねもうひとつの森


瓶詰めの蝶を埋めます木の根元「飛び立つものはすべて埋めます」
 ....
太陽が熱いとカミュの異邦人読んでニヤつくもうひとりの僕


古本屋カフカの森に迷い込みレジのあなたを見れば毒虫


アンデルセンマッチを擦って飛び移る絵本に踊る炎の人魚


スウィフ ....
夕暮れに花を選べばひまわりが遠いどこかでうなだれている


草むらの茂みに隠れ咲いた花ひとりの兵士 目は閉じたまま


ゆっくりと開いてゆくの花びらがだからわたしは滅んでゆくの


 ....
畦 道 に 自 転 車 ゆ き て 蛍 舞 ふ


幼 虫 が 齧 る 花 食 べ 羽 化 を 待 つ


夏 に 首 痛 め て 星 も 見 れ ぬ 夜


古 井 戸 や 落 ち ....
高いところが
好きな君は
毎晩 空に向かって梯子に昇る
朝になれば
帰って来るが
その都度いつも
変な宇宙人を連れてくるから
僕は英語の勉強に集中できない
ゆふぐれに君とふたりで春の墓地ここでひととき幽霊しようか


「五千年前の約束忘れたの?」花火しながら妹が問ふ


昆虫がふたりの為の出会いなど知らづに運ぶ花粉かな


警報機こわし ....
焼 き 魚 泳 ぐ 世 界 は 詩 の 世 界

前 世 で の 僕 ら ふ た り の 墓 参 り

夢 枕 寝 グ セ で 立 っ た 先 祖 さ ま

ね み み み ず 寝 間 着 ....
松本 涼さんの本木はじめさんおすすめリスト(19)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
八月生まれ- 本木はじ ...短歌1705-8-15
イエスタデイをうたって- 本木はじ ...短歌17*05-4-5
春の背泳ぎ- 本木はじ ...短歌10*05-3-22
未遂- 本木はじ ...自由詩405-1-4
黒い海辺- 本木はじ ...自由詩304-12-1
空葬- 本木はじ ...自由詩904-11-28
開花未遂- 本木はじ ...短歌604-11-8
告白- 本木はじ ...自由詩404-10-18
消失点- 本木はじ ...自由詩1104-9-26
九月病_- 本木はじ ...自由詩9*04-9-25
Seeya_later- 本木はじ ...自由詩704-9-20
room- 本木はじ ...自由詩1204-9-18
瓶詰めの森- 本木はじ ...短歌1604-8-26
name- 本木はじ ...短歌4*04-8-23
INNERGARDEN- 本木はじ ...短歌1104-8-15
夏の首(補遺)- 本木はじ ...俳句10*04-6-21
盲目の日々- 本木はじ ...自由詩304-6-9
廃失者- 本木はじ ...短歌2604-5-24
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