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遠く遥かな
おぼろ月
春の夜半なら
届くのか


一人で歩く
かえり道
ついてくるのは
おまえだけ
夜とおんなじ色の猫


うすぼんやりと
おぼろ月
猫とおんなじ
色の ....
この夏が終わるのもそう遠くはない、と
花火が打ち上げ終わった海にいる私

横たわる一メートルと五十センチあまりの生身
押し寄せる波に三十六度五分の生気は解放される

あれからどれぐらい経つ ....
台所に向かい、買ってきたばかりのコロッケを油槽に入れる。
油はねが怖くて身構えるが、コロッケも、油も、おとなしいものだった。
その代わり、ぷくぷくぷくぷくぷくと小さく水泡を立てた。
珍しいことも ....
「お早う御座います、お兄様」
内側で弟が目を覚ましました
外に出たいと心臓に針を刺します
「もう少し待って。あの木陰に行かせて」
傍から見れば奇怪な姿でしょう
何時から弟が
私の中に棲むよ ....
わたし、さかな

あなたの前では息もできない
それは言いすぎかもしれない

だけど夜になると
淋しさを呼吸するわたしは
誰でもない一匹のさかなになって

どこまでも
きっと、どこま ....
果てしない闇の中
なぐさめの月を抱く
その瞳に映す僕の罪は
笑うたび優しく刺さる抜けぬ棘

欲望は満たされることはなく
偽りのぬくもりは
終わったその瞬間から
この手の中から零れ
漆 ....
でんしん柱の先っちょに
ちゃっかり乗っかっている あおい

あしたデートしようね

待ち合わせは・・


あおい あおい たまり
あなたはギターじゃない

あなたはレコードじゃない

あなたは消しゴムじゃない

自分を傷付けないで

自分を責めたりしないで

その傷跡で悲しい気持ち
残さないで

どんな ....
ちっちゃなころに大切だったものが
いまになってちっぽけに思えてしまったら
きっとそれ以上に大切なものなんて見つけられない

  おもちゃ箱をひっくりかえして
  いろんな色のガラスのかけらを ....
{引用=




青い闇の水をたどって
近づいてくる
紅斑のある
白い身体

永く向き合ったまま
微かに身体を
揺らす貴女



 どうかこのまま…

 幸せすぎる ....
さようなら、
がこぼれたときに
ついた足跡が泣いている様で

ダンボールから、のぞく
空の目は
ただ無色の息を吐いていた



寄ってらっしゃい
見てらっしゃい

時間に置い ....
たとえば、薄い桃色のマニキュアを塗ったこと
たとえば、眼鏡を外してコンタクトにしたこと
たとえば、いつもより30分早く起きて髪の毛を巻いたこと
たとえば、スカートの丈を少しだけ短くしたこと
た ....
山の一番大きな木に
ホウセンカズラの灯が燈ったら
お祭の合図です。
各々この夏手に入れた
一等綺麗な思い出を持って
おいで下さい。
カササギのアオ爺が
その質に応じて石をくれます。

 ....
遠い日の君の面影は僕に何を
伝えているのかな僕にはわからない
最初から僕らが出逢ったことに
意味などないなんて言わないで

きっと側にいることがすべてではないけど
でも側にいるほど君は遠く ....
本屋へ行った帰り道
公園に入った

ぐるっと公園を囲んだ木が
濃い影を作っていて
意外に温度が低い
真夏の午後二時で
誰もいない
セミがやかましい

水飲み場のあたりは水びたしで
 ....
夏の影の一番濃い部分が
凝り固まったくらまとんぼを
幼子が追う
たやすくつまめる
その黒い羽


ねえあなた
一度手にして
満足したなら
はやいとこ
はなしておやりなさいな
で ....
流れるプール
もう何周目かわからない

浮き輪に乗っかって
ぷかぷかスイスイ
ゆらゆらぐるぐる

上を見れば
塗っちゃったみたいにはじからはじまで青い
自分の流れていくのと逆に雲が流 ....
心に出来たほんの少しの隙間

埋めようとして 快楽に身を任せ

自ら泥沼に足を突っ込んでる

そんな自分が悲しくて


寂しさっていうのは、暇があるからできるんだ。
何も考える余裕 ....
例えば今
狭くて暑い扇風機しかないような部屋で
洗濯物とかたくさん干してあって
薄暗いそんな部屋で

夢もない希望もない金もないでも

愛だけは確かにそこにあるような


そんな行 ....
何も終わらない
明日はつづいていく

あたしが目を閉じても

ありきたりな
表現しか出来ない

それでも何も生まれない
それでも何も消えない

だからあたしの瞼は
塞がれた ....
海の匂いって何にも似ていなくて特別
波の音って何にも似ていなくて特別

そんな特別な海に
会いに行くだけで
何か一仕事終えたなって気がする

海に行くって
コンサート会場に行くようなも ....
愛して
愛して
愛して
愛して
愛して
愛して
異なる存在に拍手
ええ、貴方も私も
せっかくの夏だから
汗をかきましょう

限りがあることに拍手
汗ばむ部分に自分自 ....
満月の夜は眠れないの
ううん眩しいからとかではなくて
満月の夜は眠れないの
どうしようもなく心臓が跳ねるから

 満月の夜に
 眠れないのが
 あたし一人であるのなら
 ええそれはしよ ....
空になった米びつを
流し台下の収納から取り出すと 初夏
扉裏から日陰がやって来て
「今日は暑いですね」と作業を急かされる


10キロ袋の角を少し切り
よいこら 持ち上げてから
う ....
足にまとわりついた
小さな布地を器用に取り除き
私に覆い被さってくる
彼女は何の迷いもなく
舌なめずりさえして
私を残さず食べる気なのだろう
男であるはずの私が
柔らかな彼女に組み敷かれ ....
湖にボートで乗っかり
ゆっくり漕いでいく

メロンゼリーを思い出す
地球の穴にメロンゼリー
ボートのスプンですくう

目の前にかわいい女の子が
座っていたらいいなあ
僕が冗談を言って ....
昨日喧嘩した彼女と小川へ
蒸し暑い中で何時間
喧嘩したっけ
汗をかきながら

小川は澄んでいて
透明な絹が川底の小石をなでているみたい
彼女の足の指はまるで
ボタンに見える
きれいに ....
そばにいてくれたのは
あなた


誰にも言えない
鉛の心を
抱えている時も
止めることのできない
血と涙に
自分失いかけた時も


呼び声が
私 変えてくれた
だから「あり ....
携帯電話のカメラモードを
セピアにセットして
梅雨の晴れ間の街を歩く

写り込む世界は

春まだ浅い砂浜で風に吹かれ
総てをなくしてしまったことを悟った
あの時のまま止まったように
 ....
知っている

野生の生き物たちが
自らの意思で立ち上がれなければ
どうなってしまうのかを

ふるえる膝を押さえながら
重たい身体を支えようとするとき
昔見た象の瞳を思い出した

陸 ....
もこもこわたあめさんの自由詩おすすめリスト(781)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
朧月夜- 亜樹自由詩308-8-25
海になる- 緋月 衣 ...自由詩11*08-8-24
蝉とコロッケ- yuma自由詩3*08-8-23
ナイフ- AKiHiCo自由詩308-8-22
わたし、さかな- タマムシ自由詩27*08-8-22
アウグストゥスの月を抱く- 皆月 零 ...自由詩11*08-8-20
アシタノコト- ひより自由詩4*08-8-18
君の傷- テルテル ...自由詩2*08-8-17
「宝石」- ベンジャ ...自由詩7*08-8-15
世界の果ての汀で- まどろむ ...自由詩6*08-8-15
ごあいさつ- こばんね ...自由詩15*08-8-14
すべては、- 神音自由詩408-8-7
ホウセンカズラの灯- 亜樹自由詩208-8-7
dew...- Lily of the ...自由詩4*08-8-4
公園- ふるる自由詩9*08-8-4
夏の影- 亜樹自由詩3*08-8-1
プール- ふるる自由詩9*08-8-1
快楽- shion自由詩4*08-7-28
大学生だから- なづ自由詩5+08-7-27
- ひめと自由詩108-7-25
- ふるる自由詩10*08-7-25
蝉女- 暗闇れも ...自由詩208-7-24
夜道を散歩- 亜樹自由詩208-7-23
お米をこぼした日- 千月 話 ...自由詩12*08-7-21
熱帯夜- 暗闇れも ...自由詩208-7-21
- ふるる自由詩10*08-7-17
小川- ふるる自由詩9*08-7-14
そばにいてくれたのは- 春日野佐 ...自由詩108-7-13
ヨウ素液世界- kauz ...自由詩12*08-7-12
「流線型」- ベンジャ ...自由詩4*08-7-12

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