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ひさしぶりに
裏庭を見ていた

貝殻や
魚の死骸が
たくさん漂着していた

いつのまに
海が来ていたのだろう
命はまだ
こんなにも
満ちているのに

干潮の砂浜を ....
あんなに耳障りだった蝉の声も
虫眼鏡で集めたみたいな痛い陽射しも
まるで色あせ始めた遠い物語


なだらかな坂道を自転車でおりると
向かい風がほんのわずかの後れ毛を揺らす
時折小石が顔を ....
その合間に

Stranger から
Honesty にかわる


その合間に

今日の失敗を
またつぶやいて


その合間に

明日の仕事の
算段が溶けていって

 ....
まだぼくが明日と昨日の区別もつかないときの、とってもおさないころのはなし



風邪をひいた。微熱だったけれど息が詰まるようで、頭が靄のかかったようにぐらぐらとしている。何度も眠りに付こうとす ....
 ふと思い出す両手の田園
 
 空は青く 低く
 風にふかれた若い稲は
 順々にそよとなびく

 少女は
 わずかに震え
 指を組んで 目を閉じ
 神様に感謝、
 と 言っ ....

幼いころ
妹はお風呂が嫌いで
兄は爪を切られるのが嫌いで
わたしは歯を磨くのが嫌いだった
だからそのころのわたしたち三兄弟ときたら
妹は髪から極彩色のきのこを生やし
わたしはのどの奥 ....
 
 
こうちゃんがいる
淹れたての
紅茶の湯気の向こうにいると
寝言を言って
祖母は祖父を追うように
逝ってしまった

けれども祖父は
こうちゃんという
名前ではなかった

 ....
なにか物足りない
一生懸命な女が好きだ

そとに出さなければ
かくし通せるせつない気持ち

でもこれは仕事だから
公共性のないことは言えない
通せない


悲しいとき
貫くべき ....
問いかける様に見つめられると
結局辿り付けない気になって
どんな言葉も相応しくないと
いつも口をつぐんでしまう

伝えたいことがあるのに
薄暗い照明と騒がしい音楽と
楽しげな笑い声に包ま ....
かんなみにおった頃はそんな喋り方せぇへんかったくせに
町医者ひっかけた途端セレブみたいに気取りやがって
あんたもええ人見つけなあかんよて
出屋敷で会うた途端おれに言う
余計なお世話じゃボケ
 ....
もしも女の子が生まれたら舞子と名づけよう
男の子だったらマイケルにしよう
発音をネイティブっぽくマイコゥにしたらさ
男女どっちでも大丈夫だから

お腹にまいこぅと語りかけながら
彼がそんな ....
3分間で出来上がるカップ麺はあるけれど

3分間で出来上がる世界など存在はしないだろつ

もしそんなものが存在していたら

もうインスタントワールドは

たちまち売れてみんなが神になる ....
見通しのいい場所で
感じないのは何故だろう


グッバイガール
細い月はハイヒール
運命はやはり
あると思うんだ

遠く遥かなものに
励まされてきた
君は近くのものに
励まされ ....
「始」


新たな枝の方へ折目正しく曲ろう

幼い葉っぱにいちいち名前をつけよう

選んできたのはいつも自分だから

勇気を転がしながら歩き始めよう




「発」
 ....
おヘソの下ンとこが痒い痒い
鼻の穴もかゆいネ まぶたも
メガネを置く目の間のところ汗かいて痒いね
頭が痒い
さっきのおヘソの下ンとこ また痒いゾ
掻いている手も痒くなって
 ....
暑い夜には
海鳴りがきこえるので
眠れない

枕の歪みを直し
蒲団の端を折りたたんで
細心の注意をはらって
寝床をととのえても
それはきこえてくる

そうして眠れないまま
目醒め ....
夏は
ひねもす虫を追って
森にまよう


虫は
翅をひらき
森を飛びたつ


夜は
空の翅で
ぼくは飛ぶ
指のさきが星にふれる
真珠のしたたり
涙のあかり
アップルグリ ....
うすく流れる明け空に
寝返りをひとつ

隕石とか堕ちてこないだろうか
僕は僕の人生を
いいかげん
供養してあげたい

逃れようのない角度で
刺し込む朝は
強制ですか
それとも、任 ....
送り火みたいな花火をした
愛犬は鼻を火傷しそうになり
わたしたちは
少し寂しかった


お盆も終わって
仏様はみんな帰ったけど
納骨の済んでいない魂は
未だここに残っている


 ....
 水に
 突き刺さることができるのは
 真夏のひかり

 真夏、という
 ひかり



湖面にそそぐ陽光は
銀のうろこの魚に変わる

気ままに歌うぼくたちは
それを統 ....
一学期の終わりに盗まれた一本の鉛筆の
HBの日々の夕刻にサラサラと落下した
「ばいばい」の落書きみたいなひとり言には
いつだって行間が無かった


下校時刻だった、タ、タ、タ
無 ....
 
 
生まれたばかりの
息子の写真を
四歳になったばかりの
息子に見せて
これは誰
とたずねていた

すると
赤ちゃんとこたえる
でもこれがおまえだよ
とおしえると
にわか ....
浴そうに張ったお湯に
指を挿し入れる


前のめりになれど
湯垢の帯を隠すことなどできもせず


立ち尽くしたまま夜を明かせば
ふやけた皮膚の中には
誰の後悔が詰まるのだろう
 ....
わたしは
風をおよぐのがすきだから
太陽との相性は
とてもいいのだと
思う

汗ばむ腕と首筋に
水の匂いがたむろして
わたしをいっそう
およがせる



 夏にはもと ....
喪服を着たおばさん四人
交差点を渡り、口々に話す。

一人は楽しげに
久しぶりねぇ
などと通夜であることを忘れ

一人は怒ったような顔をして
どうしてなんでしょうねぇ
などと宣う
 ....
               090820






再導入された
資本主義と
評価を得たが
貧乏暮らしが
良くなるわけではなくて
お金持ちが再評価されて
資本の形成が促 ....
「移」


知らぬ間に忍び込んだ次の季節を

昨日より微かに老いた眼差しでやり過ごす

移ろっていく速度のやるせない違いに

胸の奥をさざめかせながら運ばれていく



 ....
満員電車にのって
おじさんの大きなお腹に
つぶれそうになって
呼吸困難

外は真っ暗
家に着く


待ちわびた今日が
終わってしまった
なんて
玄関まできて思っ ....
それは黒い鍵爪だった
重く垂れた空からスッと湿った宙を引っ掻いては
狡猾に隠れる
くり返される蹂躙
積乱雲はメデュ―サの含み笑いの唇をふちどり
うすく開いた


生々しいクレバスを曝け ....
 
 
言葉にならないことを
言葉にする
しなければならない
そんな時
壊れやすいものを
投げつけて
壊してしまった
そのことを
生きてるだけでいいのだと
ゆるしてくれた
生き ....
かんなさんの自由詩おすすめリスト(1283)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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わたしたち三兄妹- 吉田ぐん ...自由詩3109-8-25
紅茶が冷めるまで- 小川 葉自由詩4*09-8-25
祈り- 吉岡ペペ ...自由詩609-8-25
ロックバー- 松本 卓 ...自由詩509-8-25
かんなみ- 捨て彦自由詩309-8-24
舞蹴子- 木屋 亞 ...自由詩5*09-8-24
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お題/君の居ない景色- 茜井こと ...自由詩2*09-8-20
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四行詩四態_<1>- nonya自由詩8*09-8-19
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