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走り出して一年弱
開通フィーバーも
忘れたかのような
副都心線の渋谷駅

ホームの真ん中に
露出している線路
オブジェのように
まだ無意味に佇む


急行があることを
失念して ....
  日曜日の
  台所
  きみは皿を洗う
  その手はぼくから見えない
  春の水はきっと
  未だつめたいだろう



  形のないものは
  流れる
  痛いほどの ....
草木も眠る丑三つ時には
言の葉寺の鐘も鳴らない

小粒の雨が纏わりついて
糸を引いている女の
肩から背中から人形を
操る天空の指のような
月の傾き、梟の
抑え気味に笑う声とか
つがい ....
 
 
見つめてると
雲が流れてきて
君の背中は
いつしか空になっていた

飛べない空が
どこまでも続き
続かないところで
君は思い巡らせている

地上から叫んでも
届かない ....
離ればなれにされたものの
ために、重苦しい


集めていく、
かつてはひとつであった
ものを、声に
ならないまま、それを
数える、いつ
いくつ、
きみはいつ
やって来るのか ....
人当たりの良い夜風に浮かれて
ゆうらり裏道をそぞろ歩く
コンクリートの余白から湧き上がる
若すぎる命のにおいに
甘い吐き気をもよおしながらも
どこにも辿り着けない足取りで
高層ビルを迂 ....
遠く月の裏側で生まれた双子は

痩せたブナの木の下で深くお祈りをする

夜にぶら下がったみずみずしい雨は二度上がり

翌朝 ひとつの名前が届いた


世界は叙情で出来ている

 ....
彼女は無防備に笑う
笑っているように見える

僕はそれが羨ましくて
弟が居ることを少しだけ恨む

一人っ子の彼女と彼女の両親の
三人の生活を僕は想像できない

考えてみれば僕は
四 ....
ざわめきが形を成してゆく

宇宙のものまねは

不安のものまねに似ている

さくらはこの世を化粧する

そこかしこに銀河

そこかしこで爆発している


この世を歩いているの ....
春の海をあげる
君にあげる
君がもう泣かなくていいように
手のひらで木もれ陽を集めたら
桜の花びらを浮かべよう


春の海をあげる
君にあげる
じっと見つめてくれたらそれでいい
そ ....
 
 
夕日が沈むと
真っ黒な紙を空にしきつめ
穴のたくさん開いた
空の向こうから
いろんな色の
ランプを照らしてる
私たちは
それが星であるかのように
夜空を見上げている

 ....
 

純然たる君の回り続けるスカートに
くるまって君にしかわからない合図を送るから
光のつぶてで冠を編んで
この世界が、目まぐるしいこの世界が
つくづく目まぐるしいので振り返れば泥土でしか ....
 
 
僕らは出会った
地上から空を見上げる
距離でしかなかった
そんな僕らが

とても遠いところから
生まれてきたような
そんな僕らが

買ったばかりのノート
一ページ分にも ....
 
 
上ってきた階段は
そこで途切れていたけれど
僕らはもっと
上らなければならないので
一段ずつ階段を
作らなければならなかった

家に帰れば
君も一段作り終えてる
翌朝には ....
 
 
かつて古きよき友人がいた
というような
そんな時代でもないらしい
人は大きなしくみに組み込まれ
わたしとあなたとの
小さな友情もまた
しくみに違いはなかったけど

この人と ....
 
 
健康診断の結果
肺に小さな影がありますと書かれていた
早く再検査に行きたかったけど
仕事も忙しくて
時々そのことを思い出しては忘れ
思い出すと泣きたくなる夜もあった
実際泣いた ....
甘い飴を舐めるように
夢を語ってきたけれど
それももう卒業かなと
飴の包み紙を丸めた
 
 
トランプ遊びしてる
息子とカルタで

きっと何か間違えてる
けれどもそれは
それで楽しい

ためしに
どっちが勝ってるの?
と息子に尋ねると
嬉しい
とだけ答える
 ....
喉元を不快さが過ぎる時
改めて今日の終わりを感じ
過ぎていくテールランプの向こう側
誰かの背負う寂しさが見えた気がした

近所の本屋まで向かう道のり
学生や親子連れとすれ違い
公営住宅の ....
 
 
一つの時代が終わることを
想像もしないまま
わたしは一つの時代に育まれ
育んでくれたいくつかの人たちは
死んでいった

あの一つの時代が
今も変わらず続いていたならば
わた ....
 
 
夜が青く明けてゆく頃
除雪車の音が聞こえている
ひとつの戦争のように
降り積もる雪を魂に置き換えて
作業は続く

まどろむ真冬の月の目は
わたしたちと同じ
出来事だけを音で ....
 
始発のバスに乗ると
一人でどうしたの
と尋ねるので
怪我をして病院に通ってることを
運転手さんに話した

発車時間が近づくと
大人がたくさん
バスに乗り込んできた

知らない ....
 
母とふたり
二両編成の列車に乗った
並んで座った
心地よい揺れに眠くなったところで
降りるように促された
小さな駅舎を出ると
一面のキリン畑だった
みな太陽の方を向いて
長い ....
列車に揺られるあいだに、季節がかわっていく
時間がすべてを解決するって、
あの日誰かに教えたのは、わたしだった
窓からずっと離れた場所に、夏緑樹林が広がっている



重なりには、かなら ....
デージー (無邪気)


他愛ない君の言葉がそよいで

僕の唇の端に小さな花を咲かせた

飾り気のない君の笑顔がとろけて

僕の胸の奥の陽だまりになった





 ....
東京都足立区立千寿第二小学校
一年三組の教室に入る
すでに半分くらいの同級生たちが来ている
ぼくは黙って自分の席に向かう

座るとうつむいて
机の上の
ナイフでえぐられた傷跡や
木の節 ....
なのはな (快活)


山裾に噴き出したいくつもの黄色い掌が

緩やかな風にくすぐられて歓声をあげた

思わず駆け出しそうになる鼓動の先で

君の後ろ姿が弾みながら春になった ....
勝負の日は
願いを
かけるように

シャツに
アイロンを
かける

グーッと
不安を
押さえるように

心を
ビシッと
決めるように
 
鉛筆の匂いをさせて
あなたは春になった

尖った芯が
しだいに丸くなって
やさしくなった

声、かもしれないものを
たくさんスケッチした
知ってる言葉も
知ら ....
 
布団の中から
黄色い豆電球を
ぼんやりと見つめてるのが好きだった

とても無機質で物静かな
豆電球と向かい合って
顔のない人と対話してるような
自分の顔をを見つめているような
そ ....
かんなさんの自由詩おすすめリスト(1283)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
副都心線- kauz ...自由詩6*09-4-20
日曜日の台所- 草野春心自由詩509-4-19
詩も寝た頃に- 木屋 亞 ...自由詩3+*09-4-18
背中の空- 小川 葉自由詩309-4-12
_- こもん自由詩509-4-11
春宵- nonya自由詩15*09-4-11
リタのことを憶えている- 甲斐マイ ...自由詩409-4-11
二人で過ごすためのレッスン- kauz ...自由詩7*09-4-10
K.550- 吉岡ペペ ...自由詩409-4-10
春の海を君に- 石瀬琳々自由詩8*09-4-9
夜空から、ありがとう- 小川 葉自由詩509-4-8
光のつぶてとパッセ- 嘉村奈緒自由詩1309-4-7
別れの距離- 小川 葉自由詩509-4-5
ひだまり- 小川 葉自由詩409-3-31
友人- 小川 葉自由詩509-3-28
日常の味- 小川 葉自由詩709-3-27
出発- 未完自由詩1*09-3-26
- 小川 葉自由詩809-3-25
肖像画- 松本 卓 ...自由詩209-3-24
わたしの時代- 小川 葉自由詩309-3-22
除雪車- 小川 葉自由詩709-3-20
知らない大人- 小川 葉自由詩609-3-16
水の記憶- たもつ自由詩1609-3-16
未完の、ソネット_「車窓」- 望月 ゆ ...自由詩8*09-3-16
花言葉四行詩_<12>- nonya自由詩9*09-3-15
木の葉のささやき- 殿岡秀秋自由詩409-3-14
花言葉四行詩_<11>- nonya自由詩7*09-3-14
意気込み- 未完自由詩2*09-3-14
春の似顔絵- 小川 葉自由詩709-3-8
光のしっぽ- 小川 葉自由詩3*09-3-5

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