すべてのおすすめ
 
 
ほの暗い飲食店で
たった一人食パンを食べている
六枚切り位の厚さだろうか
食べ終わると給仕が来て
新しい食パンを置いていく
本当はご飯の方が好きなのに
運ばれてくるパンばかりを ....
 
 
クラゲの夢の中で
わたしは一輪のタンポポでした
ぽかんと風に吹かれて
空を見上げているばかりでした
タンポポさん、と幼い声で
男の子が手を振ってくれました
わたしには振り返すた ....
 
動物園の絵はいつも雨が降ってるあなたと行ったあの日から
 
 
手を繋いで坂道を駆け上ったね下る時に負けぬ速度で
 
 
母と二人ハンバーグをつくる夕日よりもきれいだったひき肉
  ....
 
 
近所の用水路で小さな魚を捕まえた
家にあった水槽に放し
部屋の日当たりの一番良いところに置いた
魚は黒く細っこくて
その頃のわたしは
なんとなくまだ幼かった
 
+
 
 ....
 
命と
命ではないものが
同じ重さで
釣り合ってる

木陰で呼吸しながら
人はもっと
賢く生きていけた
 
午後、砂利道は続く
消しゴムでは
届かないところへと
 
 
初夏の光
ひとつ前の駅で降ります
虫かごもないのに


+


栞はかつて
誰かの魚でした
本の中で溺れるまでは


+


夕日のあたたかいところに
古いネ ....
 
 
台所で人形を洗っていると
まだ生きた人しか洗ったことがないのに
自分の死体を洗っている気がして
かわいそうな感じがしました
列車が到着したので
あまり混んではいなかったけれど
 ....
背もたれが
椅子を飲み込んでいく
水槽の言葉で人は話す

たとえ古くても
あなたが好きだ
いつも日なたに
消えてなくならないから

またひとつ閉めらる
ガラスの窓がある
そして代 ....
コピー機の隣に
幼なじみが立っていた
靴を片方なくしてしまったと
挿絵のように
静かに泣いていた

右手を左手首のあたりに添えるしぐさは
昔と同じ感じだった
野で摘んできた白い花を ....
西日 茜さんのたもつさんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
給仕- たもつ自由詩8+10-10-24
童話(タンポポ)- たもつ自由詩1010-3-9
星の鳴る夜- たもつ短歌2208-11-26
ねむらない- たもつ自由詩72+08-11-6
ペーパー・シープ(命など)- たもつ自由詩608-8-15
海の伝言- たもつ自由詩2508-6-21
笹舟- たもつ自由詩16*08-6-2
古事記- たもつ自由詩1208-3-27
挿絵- たもつ自由詩1208-3-22

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する