眠れない夜が続いていたのは
抑えられない舌の渇きのせい
肩書きを餌に抱いた女は
体以外預けてはくれなかった

煙草の煙に乗せた別れの台詞も
すべてはシナリオ通りの流れ
このまま誰一人愛す ....
わたし
もう
あなたに会えない
って思ったけど

だんだん
平気になって
そのうち
本当に気にならなくなって
好きな人が生きていた
何度も死ぬと、言っていたのに
ばたりと出合った街の角

生きていないのかもと思っていたのに
生きていたから悔しくなった

生きていたら言うことを
たくさん抱えた唇 ....
虚しいとは なんとムナシイ気持ちだろう

きっと僕の頭には

すべての感情のレシピが入っていて

ホルモンやらなにやらが働くのだ

そのレシピのページ選択の正解を人生で学ぶのだ

 ....
悲しいときにうたうときがある
嬉しいときにうたうときがある

少しむかしに流行ったような歌
けしてうまくはないけれど

とどめるようになだめるように
うまくはうたえないけれど

悲し ....
胸を小分けにして笑う
そのうち一つに
また今度を添えて
空に指をならす

ひそひそ声が聞こえても
隕石を夢見ても
昇らない場所を守る
私の

手の中で回る軌道
見つめて
後ろ髪 ....
+ うららかな午後 +

体温が地熱と交わる午後に
ミントチョコをくわえるケダモノは
あたためたミルクを一口飲んで
青ざめた頬をバラ色にそめる


+ キラキラの夜 +

遠くのイ ....
買い物に出かけた初冬の街角で
あのひとの姿を見かけた
両の手のひらをパンツのポケットに入れ

開店前のパチンコ屋に並んでいた
私の姿に気付くこと無く

他愛も無い夢と引換えに大切なものを ....
ひとが個である以上
どれだけ相手を愛しく想っても
決してひとつになることはなくて
触れ合う肌と肌の隙間には
宇宙より果てしない距離がある

その隙間が切なくて哀しくて
必死に ....
 
むかし恋をした
ひとたちの
面影のすべてが
あなたにはあるものだから
恋がいくつあっても
足りることはなかった

肩をならべて
星空を見ていた
あなたが僕の
僕があなたの
 ....
路線名どおり
東京を東西に貫く電車
地下鉄のくせに半分近くが高架線で
快速電車も走る らしくない路線

学生のころ
思いたって全線を乗り潰してみようと
中野駅から西船橋駅まで
無意味に ....
東京都内上空500mより
10回目の飛び込みジャンプ 開始
慣れた動きで 美しい(と私は信ずる)弧を描き

成功

ビルディングの縁には相変わらず子供達が
退屈に足をぶらぶらさせながら合 ....
立ち止まる太陽
雪のピュアネス
動乱が
窓を開く

なだれに乗ってやってきた休符に
線路はすべて塞がれてしまった

(鍬を捨てよ
(鏃を追え

子らの間にはおおらかな ....
「僕」

僕が僕である認定書を落としたのは

早春のこそばゆい若葉の中

僕が君でない証明書を探していたのは

初冬の血の気の失せた枯葉の下



「君」

地方都市のヤン ....
{画像=071224181905.jpg}

夜道をぼくは、ぼくよりも前へ出ようとする
影の足を踏み付けながら、駆けるようにして
歩いて来た。街も木も灯も見ずに、ただ足元
ばかりを見詰めなが ....
思うところ
わたしにとって
手は、わたしの手


いつからか、この白い手が
小さいと知ったのは


知らなかった

やわらかな
ピンク色の

教えてくれた

血が通う
 ....
列車の窓が
長いネックレスのように煌き
横たわって走っている

街はもう影を落とさない夜更け

きみがほら、こころ震わす音楽を
あなたがほら、光り輝く宝箱を

見つけて、染めて、頬を ....
いつでもよみがえるし

いつでもそこにゆける

天体の運行は

まだ気象みたいに

崩れてないから

五年まえの金曜の夜

冬の星

こんな散らばり方してた


きみ ....
つまずきなさい、
何度でも

ほんとの意味のつまずきに
出会うときまで
何度でも



傷つきなさい、
何度でも

深手のつもり、で
いられるうちに
癒しのすべが
 ....
 雷鳴が
 手を伸ばす

 息もつかせぬ濃黄色の
 速く密かに追い来る
 影

 覆いかぶさる灰の匂いの
 かすかな
 水の手触りに

 あなたはもう二度と
 ....
くるくる剥いた林檎の皮が
包丁持つ手にぐるぐる巻きついて
気分はまるで蛇使い
蛇の色の鮮やかさに恍惚
とする自分にエクスタシー

赤い風船 くもり空に飛ばして
太陽みたいだね、って
指 ....
かたかたと
少し間延びした車輪の音で
汽車は走る


稲穂が揺れて
風と戯れ
小さな花は
恐らく名もなく


数え切れない
視界に捉えきれない金の波は
さわさわと陽光を受け
 ....
秋鮭って捨てるところ無いんだよね
骨や皮まで美味しくいただけるし

そんなこと話してみたら

「人生だって同じだよ」
あなたは秋鮭のルイベを美味しそうに頬張った

だと良いけどね
な ....
あなたが生きている
この世界が
虚構であるとしたら・・・


その時 あなたの生命は終え
魂が召されるその一瞬に
あなたはあなた自身の世界を見る



  プッツンと映像が途切れ ....
送迎車で 
地域のお婆さんの家を訪ねたら 
陽だまりの窓辺で 
お婆さんは 
まだ寝ていました  

部屋の奥の遺影から 
若き日に世を去った夫が 
年老いた妻を今も見守っていました  ....
第一楽章


    ホ長調の音符引き連れた春が
    草原に咲く
    いつか播いた喜び
    これから花開く出会い

   朝靄去って
   ピアノに向かっている君
 ....
気がつけば
柔らかな布団が体を包みこんでいる朝
遠くから聞こえる踏み切りの音
肌寒い朝の目覚めは私を憂鬱にさせる

嫌なことを思い出させる季節、冬
雪の如く心に降り積もり熱を奪っていく思い ....
生前、親友が書いた遺書には
「私が死んだときには、以前購入した白いドレスを着せて埋葬して下さい」
と、ある

何年か前に出された捜索願。むなしく過ぎた日々

ある日の報道で
“以 ....
トライアングルが鳴り
レモンがはじける
太陽が昇り
太陽が沈む

気持ちのよい1日を過ごしたい
いざこざは嫌だ
澄んだ声
澄んだ息

仕事の為の毎日が過ぎる
食って寝る。
ヘト ....
甘ったるい香りがする石鹸を買ってしまった
ピンク色の泡とともに湧き立つその香りは
苺みたいに美味しそうで
乙女を恋する気持ちにさせる

甘酸っぱい記憶に連れて行かれる
涙で洗い流してしまう ....
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