すべてのおすすめ
久々の一人旅で
新幹線に乗る
列車は加速し始め
多摩川に架かる空色の丸子橋を過ぎ
東京は背後に遠のいてゆく
あの日
君を見送ったのも
品川だった
かろやかに君は
こちらをふり ....
忙しい日々から逃れ
疲れた体を暖めようと
平日の{ルビ人気=ひとけ}少ない温泉で
頭の上にタオルをのせて
露天風呂に沈んでいた
ゆげの立ち昇る
水面に
現れては消えてゆ ....
五年前のあの日のように
神戸港の広場で
石段に腰かけ
体を反らし
旅先の空を仰げば
ふたつの雲は
互いにゆっくり
近づいて
( 異なるものは些細なことで
( ....
もし
どうしても
涙を振り切れない時は
地球の上に
短い二本足で立つ
亀となり
小さい両手のひらを
頭上の空に向かって
ひらいて
硬い甲羅の空洞の
底の ....
手にした「水版画」という本を開き
(うた)という詩の行間で
夕暮れのすすき野原に立つ彼
今は亡き女の風の面影に
いつまでも手をふり
すすき等もまた
金色の海の波間に
....
送迎車で
地域のお婆さんの家を訪ねたら
陽だまりの窓辺で
お婆さんは
まだ寝ていました
部屋の奥の遺影から
若き日に世を去った夫が
年老いた妻を今も見守っていました ....
瀬田行生さんの服部 剛さんおすすめリスト
(6)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
Poets_on_the_Road___──_旅立ったcho ...
-
服部 剛
自由詩
6
25-2-2
泡の鏡_
-
服部 剛
自由詩
10
09-2-14
港の囁き_〜_神戸港にて_Ⅲ_〜_
-
服部 剛
自由詩
3
09-1-4
亀のさけび_
-
服部 剛
自由詩
1
08-12-21
余白ノ顔_
-
服部 剛
自由詩
2
08-12-2
「_幸福駅_」_
-
服部 剛
自由詩
5
08-11-13
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する