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何故こんなにも深い夜がきたのか
今日という日は永遠に忘れない
二人だけの言葉を交わし{ルビ美酒=うまざけ}を飲み干した
きみの一言がひとつひとつ胸に染みる
今日という日は二度とない
きみをま ....
あなたは
ひかり ぬくもり みずのつめたさ
たべてるごはん たいようのまぶしさ くつをはくおと
おおきなかぜ しおのにおい うみのみず まぶた
むねからこみあげるなみだ
あなたは
....
陽の中に心を置いたので
影もまた 濃く残った
あなたを愛していた
誰にも知られたくなかった
誰にも
おはようと爽やかな声
振り返るとクラスのマドンナ
それだけでちょっといいこと
いいことは探しちゃだめ
無造作に落ちているわけじゃない
常日頃のちょっとした ....
ウクライナはどうなるのか
時々 考えた 僕は
戦争の起きたことは正しくはないが
いつの時代も否定されてきた 正しさについてを
街は 今日も 暮れた
自分をありのままに表現すること
....
月曜始まりのカレンダー
左端を見ないように
休日を貪る
今日の始まりだったはずが
陽が傾き
砂時計がさらさら落ちる
夕方の防災無線が
明日への覚悟を起こし
今日を仕舞う準備をす ....
今の風は何色だった?
耳のうしろで
あなたの声が聞こえた気がして
振り返ると
早咲きの桜が咲っていた
雲って風の言葉なんだっけ?
そんな気障を
言ったつもりはないと笑いな ....
青空、空気、西へ向く風
くしゅん
寒さ、会いたい、肌に痛い、この前
いつもいつか言いたい行っても痛いいたた
枝の曲がり
眺めて舐めて艶かしいいつだっていきたい
下腹部に溜まった熱
澱みい ....
野菜も食べなきゃ、パパは言った
野菜も食べるの、ママは言った
野菜は食べられるの?僕は言った
野菜は食べられるんだ、動物みたいに
今日、こんな何でもない朝に
ちょうどいい日なんだ
....
頬をなでる風に
暖かい日差しに
誰かを想うことに
頭の上にひろがる地球と
目に映る地球は違うだろうけど
より良いと思う方へ
正解はないだろう ....
窓が泣き出した
ぼくはめげずに
外へ出て歩きだす
雨とみぞれが
傘の上でダンス
濡れた土の匂い
白い息
かじかむ掌
雪の予感
水たまり
を意識しながら
生きていることを
味わう
なあ
お前なんで
泣いとったん?
笑えばよかったがな
なあ
今の俺を見てくれよ
全部お前のせいだ
でもまたありがたくもあるよ
長所だね 短所だね
俺が一番気持ちよ ....
川で生まれた鮭が海へ行くのは
海のほうが餌が多いからである
鮭が命を繋ぐために
生まれた川に帰るのは帰巣本能だ
地方に生まれた僕が都会へ行くのは
都会のほうが刺激が多いからである
僕が ....
あのねえ
あのとき話したタイムトラベルのことね
絶対覚えてるって言ったよね
今ならそのタイムトラベルで
またきみんちに
行きたいんだよね
安っぽいラジオの語りで
ゲラゲラ笑って
ブラウ ....
ただ広いだけの野に
一つの観覧車が淋しく建っている
観覧車は時とともにゆっくりと回り
様々な風景を人に見せる
観覧車に乗り慣れた人は
見慣れた風景をまた見ることになるが
そうでない人にとっ ....
大切に閉じ込めていた想い出を
無理矢理こじ開けるのは誰なの?
言葉の通じない川に言葉がさらわれて
おととけななな、おととけななな、と笑う川
いますぐに言葉をはなしたまえと川に告げれば
おととけななな、おととけななな、と運ぶかーぜ
風でな ....
嘘は嫌いじゃないがこれは嘘じゃないって
この青空の下でだけは見逃さないで
そこでだけは強くなって虚な見栄を張って
なにもトラウマになんかするつもりもないし
あたしも君も大丈 ....
オンボロ単車にまたがって
宙也くんが行く
なぜブンガクなの?
匂いが好きだからさ
降り続く雨の匂い なまぬるい夜風の匂い
捨てられた仔猫の匂い 拾い上げた ....
1
それはただのミックスジュースだったのだけど、
形を失った果物に、また世界は混乱した、
それで笑ったんだ、
私は世界から切り離されていった、
それは単純な言葉によって、記述できないから、
....
〝夜のにおい〟
一体どんなにおいだろう?
きっと秘密の香り
夜霧にまぎれて思い出す
優しい思い出
哀しい思い出
闇は誰をも暖かく包んでくれるから
とっても安心して身を任せ ....
この夕空、エメラルドグリーンに
富士のコニーデの陰影浮き上がり
あの日とこの日と、軽やかに
懐かしく憧れに充ち
また繋がった 、
意識膨らみ自らの境界失くし
ただ広いだけの野に立たされて
私たちは呆然としている
野は広いだけで
本当に何もない
こんな場所で
何も持たされずに
何の約束もないままで
いったいどうしろと言うのだろう
私たちの戸惑 ....
お知らせします
本日開催予定の
「自分を憐れむ会」は
中止となりました
皆様におかれましては
各々の憂鬱を隠し持ちつつ
しなだれた目線を上げて
花の下で存分に呆けましょう
....
眼鏡ケースの中にボールペンを見つけた時
ドリップパック珈琲の袋の反対側を裂いて粉バンした時
そんなにも傷ついてあなたはどうしたの
誰も知らないニュースをお知らせします
あなたの心の鉄橋が落ちた
みんなのお世話をしていたひと
森の奥の 静かな崩壊
金魚は呼吸を遠慮 ....
パクチー足りない
もっともっと
風に揺れる葉のささやき
香りが心をほどいていく
朝から晩まで
あなたを求めて
指先に残る緑の記憶
熱を帯びた舌の上で踊る
わたしをすべて ....
人は誰もが悲しいですね
想いを伝えたくても伝わらず
虚空に手を伸ばしても掴まらず
息をするのも煩わしくなるのです
人は誰もが孤独なものですね
独りで生まれて泣きだして
独りで亡くなり召 ....
あっ
それ、何
引っ越し祝い?
あはっ
ありがとう
でも
よくわかったね
ここが
それに
こんなに朝早く
休講だったの?
そう ....
近頃は三途の渡し場も
やたら混んでいて
三途の川も
一年に一度しか
渡ることができなくなった
高度経済成長の団塊世代の人達が
大勢でやってくるように
なったからだ
中学生時代の ....
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