ぴあの の上


根が 張って
指に さわる

薄暗い へや
夜 の 木

眠る
なぜ
たかめたいか
まもりたいか
とわれたら

あんた
知らないんだよ

剣 なら
詩人 に 向ける
てっぺん
あたたかな

くれる


かこんだ
ゆび

こらし
でも
手のひらから小鳥が生まれる
4月の終わりにそれは始まり
僕は少しずつかなしみを知ってゆく


朝目覚めると小鳥は一羽生まれる
だからといって何もしてあげられない
飼い方も知らない ....
自分の名前がついてるとも知らず
いわしは
雲を見ていた

自分の名前すら知らないままに
その赤く染まるのを
白黒白黒 テントに籠もる咳払い 秋の夜長の神経衰弱

七並べ アルミパイプの指定席 正面に花 照れるジョーカー

「大ちゃんの絵ができました」叔母の手による油絵を喪服で抱え

安らかに ....
絵描きの描く肖像画は
どれも本物と見間違うほどの
素晴らしい出来映えだったが
どの絵からも
顔の構成品がひとつだけ欠けていた
片目の瞳だったり
上唇だったり
耳たぶだったり
必ずどこか ....
*

少女からはみでている
魂のゆらぎは
舗道のプラタナスの
青い影の上を
過ぎる一匹の黒猫
そのしなやかな足音は
遠く離れた街の路地で
こだまする



*

透明な空 ....
どうしても白熱灯でなければいけないのです
冬はあたたかいし
心なしか 黄色く胸がおどり
照らすと天気の記号のように半分になるので

そう こわれものはやわらかな
空気の入ったビニールでつつ ....
いまはただ
雨が降り
石にしみるまま
あけないおくで翳のかたちを追っている
ひがしの空だけが
ゆるやかに
くちびるをひらき
すきまから虹彩をのぞむ
わたしは
まるい眠りを
かきわけ ....
かな小父の通夜はにぎわい
三弦と木魚 お宮の龍笛をひきあいに
かな小父の唄と三弦曲かれこれが寄って
大ざら酒瓶もたたかれる とむらいの夜
かな小父がわたしにくれる遺物 掌が
その壺の ....
サンダルの散らかり過ぎた滑走路 紙ヒコーキの泳ぐ地下鉄

この街に照準のような雪が降る 国道のはて 君の空より

ダイダロス=秋の夜長にこんがらがったる作業ラインの十二指腸である

し ....
それははちみつのいろ
きんいろにかがやくアスファルト

カーブの手前
かげのように
染みがきえない

きえないでいる

からすの世界はあかむらさきで
いいものだけ光ってる
たとえ ....
真っ白な鳩が
すずなりに枝にいて
喉の奥でうなるような
少しだけのさえずりが交わされている

ぼろりと落ちる
土の上に
落ちたときには鳩ではなくなっていた

あっ
飛び立った
ば ....


引っ張られたから
振り返ってみたけど誰もいない
左手は引っ張られたまま
そこから伸びる

からんでいる指の先
坂道

たぐってみた
釣り糸みたいだけど
おかしな色してて ....
ほんとにあなたに会いたくて
阿佐ヶ谷とアムステルダムが 草続きだったら
走って行きたい と思います

足をとられるのは
たんぽぽのつるではなく
カマキリの白い糸で
血が流れると
あなた ....
三分でラーメン喰って破滅してドンブリもろとも叩き割る街

朝の椅子 朝の冷たい君の耳朶 朝の冷たいコーンフレイク

初七日の間口五尺の半なまの太郎次郎のひきにくの花

ひだまりの 庭で ....
縄とびをする子を探していると
ピンク色のセータに 水色の縄で跳ぶ子がいたので
失礼して
卵を置きました
割れて出たのは 木屑です
カラス 雀 みみずく キリンなどが それを喰うので
「トッ ....
ドナウ川の交番脇を
飛ぶ石曜日をつんざいて
マンテンバイクのレッドロブスター号にて
SOON SOON SOON

高速道路の真下も真下
巨大ネオンも若々しく
田園地帯に屹立する
ディ ....
天ぷらを揚げているうちに
この世にいるのがわたし一人きりになった
キッチン
みんないなくなってしまった

父も
母も
あなたも
娘も
隣の中村さんも
隣の隣の西野さんも
裏の ....
 じゃがいも伯爵(19)、サイコ(23)と、水族館へクラゲを観に行く。キートン先生(43)も誘ったが美輪明宏の音楽会へ行くので欠席。
 電車でトコトコ行く。道中、伯爵が、自分のことを「俺」と言うので ....
 埃だらけの髪
 肩に ほくろのあるあなた
 水平線で死にたいのは 
 私じゃなく あなた
 今日、隣まで カラスが来ました
 外人の発音で 
 「チョコレエト」と言ってみたい
 女の子 ....
二十数年前
大量の醤油を飲んで自らの命を絶った科学者がいる
それが私の父だ
いったいどれくらいの醤油を飲んだのか
警官が説明しようとすると
母はそれを遮り
私の手を引いて長い廊下を歩き ....
ボーリングの玉をひとつ持って
旅に出たことがある
あてのない旅だった
いつ終わるともわからない旅だった
右手に
疲れたら左手に
15ポンドの重量を感じる旅だった
旅路のはて
帰るこ ....
人が産まれる階段で
僕とライオンは初めてキスした
机の隙間から女の子の声がのぞいたけれど
僕とライオンは手を握ったままで

窓からは夏の光がみえる
昼間なのにここでは暗がりがたくさん
目 ....
木立 悟さんのおすすめリスト(567)
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虚飾拾遺集- 石原大介短歌303-10-24
いぬ- 林帯刀自由詩1203-10-17
白昼夢- 林帯刀自由詩203-10-15
ある冬の日、寒空- 林帯刀自由詩303-10-12
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SOON_SOON_SOON- 石原大介自由詩6*03-9-19
天ぷら- たもつ自由詩1403-9-17
水族館へ- 山内緋呂 ...散文(批評 ...203-9-11
- 山内緋呂 ...未詩・独白203-8-12
醤油- たもつ自由詩9103-7-9
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