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少しずつ静かになって
少しずつ穏やかになって
波風の立たないかなしみが
冬のひなたに沈んで行くので
拾い上げてみる 小石
てのひらに包み込んで
少しぬくもったら ....
たとえかすり傷だらけだろうと
かさぶただらけだろうと
君は
俺だけのマリアだった
俺は
君がいるから
かろうじて
今日一日でも生きられた
なのになぜ
....
考えすぎずに
夕暮れの雲のように
暁の風のように
生きてみたいなぁ
無口な草原
冬も過ぎて
知らぬ間の
春も過ぎて
風の切っ先
夏を過ぎ
記憶の片翼に
秋を送り
空を仰ぎ
去りゆく年月に
心を奪わせ
失いつづけるきらめき
忘れ難き、遠き
いと ....
どれほど言葉を紡いできただろう
情熱に押される時も
少し照れるそんな言葉も
あなたが穏やかな時はわたしはまるで猫が木漏れ日にあたるよう
あなたが苦しい時はわたしは黒い塊になる
ただそ ....
月の左側半分を一晩預かるから
朝になったら返そう
お日様におはようを言い
お月様におやすみを言い
半分を返したら
僕の拡散を繋ぎ止めておいて
夜の
世界が
暗転し
空の
....
すきと伝えられぬまま
空には星が降りてきて
今日も長い夜は始まる
ため息は言葉の代わり
切なさが胸しめつける
言われぬ想い星に語り
いつか伝わると信じて
夜に封印してしまえば
涙 ....
逢いたさは
距離に比例する
忙しさの倍数である
ひとりの夜には
二乗される
愛情という
未知の定数を持つ
この方程式を解きなさい
飛行機も
新幹線も使わずに
....
その皇子
東へ進軍し
その剣
雲を斬り
丘を割き
沼を埋め
戦に次ぐ戦
謀殺に次ぐ謀殺
返り血の乾く間も無く
川にかかれば妻を売って渡り
海峡にかかれば妻を売って船を買い
船を打 ....
金星に
咲く花が
一向に散る
気配を見せず
ちらり
ちらりと
倒錯する
2つ3つが
1つに重なり
その時
僕は
嘲笑を思い知った
アイスクリームが
抉り取られ
空いた隙 ....
小気味良い音を立てて
転がった空き缶を
これまた小気味良い音で
ぐしゃりと踏み潰した
その銀色のパッケージに
あなたを投影して
どうしても どうしても
君だけのエモーション
食べようとして
結局やめた
結局のところ
似たくない
その感覚がうらやましいけれど
その感覚をほしがるけれど
決して君には 似 ....
人は生まれ逝くもの
思いは生まれ逝くもの
命あるのも
そうでないのも
生まれ逝くもの
確かにあるのも
不確かにあるのも
生まれ逝くもの
僕の中で
絶え間無くつづく
営み ....
おとうさんの背中から
木が育っています。
おとうさんの脇から
木が育っています。
おとうさんの胸から、頭から
すこしだけ
木が育っています。
『お父さん、何で木を育ててい ....
半透明な気持ち
あなたのそばに
吸い込まれてく
道端の一本の木に
子どもが何百人も隠れていた
東の方から来たのだという
水がほしいというので
水をあげていたら明け方になった
狭い場所と
大きな音が嫌いだというので ....
海へ帰りたい
だが帰れない
一滴の紙魚を
書籍に落としてしまったように
ところどころ紅葉が始まった並木道は
それはそれは色とりどりで美しい
そこから木漏れ日が射しこむ様は
夢のトンネルの中を進むみたいで
ハンドルを握る手に
更に意識を集中しな ....
形のない
おくりものを探しに
秋の夜長
旅に出よう
月光がかった
道なき道を
「今日はどんな話をしようか」
たまに空を見たりして ずっと頭を掻きながら 苦笑いも浮かべて
思い浮かべている
一瞬マッチのように閃いたのはいつのことだったんだろうか
今朝のことだったか ....
静かな
室内に
響き渡る
君の
甘い寝息
月光に
照らされ
妖艶に輝く
君の
細い首筋
触れる素肌に
微笑みを返す君
まるで――
と
息を呑む感想
白い羽が見 ....
ねこです
名前はない
あのなあ
今回は人間さまに一言言いたくて
いっしょうけんめーコトバを勉強してきたからよ
聞け
漫画とかで よく
喋ってるねこいるだろ
あれいいよな ナイスアイ ....
数字を憎み
0を愛する
僕の矛盾
願望の統一
また創まる
1
空から深々と白い落し物が降り積もる
誰の持ち物だろう?
海だろうか?
雲だろうか?
それとも風だろうか?
どちらにしてもすべて届けるには
どうやら来春になりそ ....
雨がいる
傘がいる
....
あなたの手のひれが
わたしの頬にふれる、
見ているだけでは
かからなかった暗示は せつな
私を滑らせる
あなたの指紋は渦となり
巻かれた貝奥の私を
するりと抜きおと ....
空高く飛翔する鳥に
安寧の夢を重ね
欲望の地べたに囚われている
流れることなくとどまる水が濁るように
不死になったら濁ってしまうのだろう
永遠の愛はどうだ?
とどまるものが永遠か?
ちがう
永遠の愛は愛の雨を降らし
愛の川を流れて愛の海へ辿り付き
そ ....
夕暮れ 公園 ブランコ
風に 揺れる 音
僕の 隣 揺れて
君の 笑顔 見惚れ
ただ 見詰め 2人
そして 流れる 時間。
奏でるは 恋の前奏協奏曲。
....
おやすみなさい
蒼く輝く星
おやすみなさい
オレンジ色に光る月
おやすみなさい
この
果てしない夜空の下の
どこかにいる君
君は暖かいベットで
良 ....
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