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介添えの眠るお天気雨
ふくらませたかかと
眼を覚ませば
占いのためにだけ
花を摘めない人がいる
なくした言葉を入れる
風の器は すぐに壊れ
花の行方に問いたかったのに
ここ ....
なだれゆく 曇天の鱗
きりぎり 虚空にさす枝先
絡めた糸で 傷付けるから
鳥は 近づいてはいけない
どこにもいらない花のように
身を潜めて
散る花の中へおちていく
踏む先に ....
黄色から赤信号に 変わった
コンビニエンスストアの 前の交差点
朝 うっすらと雪で凍っていた路上も
お昼を過ぎる頃 スリップする心配もわずかに緩み
直進の列に いつものように 並び
....
かかえこまれて
光線から隠れて
鼓動の深さに滲む
羅列
虹のような破線
こぼれる
ガラス の
底の底
あなた
立ち去りなさい
私が
自由になるのだか ....
ラップの上に海苔をしいて
ご飯をのせて
梅干をいれて
また ご飯をのせて
そっと 両手で包んで
おむすびをにぎる
まあるくまあるく
はい できあがり
そして はっと 気 ....
コップの中
流れを止めた水源
下りの道の続きにある
渇いた喉へ
飛ぶのは 鳥
咲くのは 花
記憶ならないもののほうが多い
逆らえるのか
蕾でしかない このカオスは
海 ....
どうして兄弟でもない男の人と
いっしょに暮らさなければならないのか
結婚前に、たずねた
そういう決まりになっているんだ
と 彼氏は言った
あんまりあっさりと言うので
笑ってしま ....
川で 手を洗おうと思ったのは
いたずらに食べた桑の実で
汚してしまったから
新しいランドセルが
川を覗き込んだ後頭部を倒す
沈んだ 目が水を見る
手をのばした
びっくりした友達のいる ....
ミサイルを撃ち始めるとは思わなかったので
ことのなりゆきに とまどう
中国へ弟が二ヶ月ほどいるのは
会社の仕事だし
行ったばかり
北朝鮮への経済制裁がはじまった
それは 敵地という ....
からみついて
はなれ ない
わたし の
あし を
て を
はな して
そら を みつめる
あ な た
きえない ゆめ
す てられ ない
きら ....
青い 朝爪
くとん と
葉の 胸
黄緑 透ける脈
まだ
まぶしいの
月に
あずけてた
から
昼間だどー
母さんが 声を張り上げて呼ぶ
私は はしごの五段目に上がったまま
はーい と こたえる
もう少しで この枝が終わるからね
小さな蕾を摘んで 大きな花を残す
良い林檎を ....
詩とか詩人とか 日常では使わない
子供の頃 学校の授業で出会い
宿題にされ 宿題でもないのに
書くようになって 憧れた
同人誌に入ってみたり
小さな詩集ではあったが
喫茶店 本屋さんに ....
影ン絵 つる 日の
下弦夜 つむ 火の
島 戸に 夕 かぜ
しまいを 往く つげ
傍ら 飛ぶ 身を
語らせぬ シャおん
かけせいて ほとに
かえせみに ほとる
つみ こ ....
ちりんこ するこの こころは こわい
てたりと すわって ここのつ やっつ
なきまね ちびちび うそなき つもり
ぺたりと ころがり ごろんこ ごろん
ちいさな こゆびで かわした こ ....
鍵のかかった時計の針から
音だけしている
止める事で
生かされるものに
従った
まざらない光だと
闇に ゆだねた
けれど 痛みは
あなたの
手におえないだけの
窓まで ....
芸術ってなんだろう。
日常をしのぎつつ ふっと思う。
このごろ あれかなと思う。
むすんで ひらいて。
多分 小さな頃 教わって うたいながら
手を開いたり 結んだり。
なにか 呪文のよう ....
吊っていた管に
私の血が流れ
立っても
座ってもいない
赤い液に
ほんとに支配しているものは
いつもは みえなくて
体から離れた時だけ
錆びる 舌先
うわずる 耳
かたちが あるって
そのかたちさえ あいまいで
かたち みるめも あすをもしれぬ
かたちなきてに はぐくまれ
にじんでは なく
きえたいと きえたくないと
どちらへ まいられて ....
ひいた こより
てのなか ふるえてる
だれかの ため
よういされた ことばが
こころのおく ねづく
だれにも したがいたく ない くせに
ひとつのもじ に かんきん されてしま ....
中学校の図書室で
詩の書き方という 本をひろげた
文芸部に入りたてで
それなりに 真面目だった
そこで 出会ったのが
高村光太郎様作 火星がでている である
ひと読み惚れという言葉 ....