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はじめ 波に生まれた感情
つのり 膜をゆっくり震わせた
音は 太古の海を あたためるような
音楽となり いのちを紡ぐ

例えばそう
ひかがみ、おとがい 耳朶 耳穴
それら座標が 定めにく ....
 華のかたちをしている石だ
 強く 耳を押しあて
 囁きが澄む

 落ちる礫が
 空を また坂のぼる
 長い物語だもの、幼魚だと
 思っていたこの身体も
 つかの間 魚に成って

 ....
 
 熱帯植物のあでやかな緑生い茂る中に
 消えていった友人の後ろ姿
 
 呼吸の度 緑の香が私の心染めてゆく

 樹々の名前など知らない
 私の身体中が
 心中が
 熱帯樹のしめり ....
 水面を埋める
 蓮の葉が
 大きな葉っぱばかりでなく
 伸びた茎の先々で
 小さな葉も立ちあがり
 陽を透いて
 静かになびいている

 まるで{ルビ摩周湖=カムイトー}の様な水辺に ....
○「伯母さんの死」
一度は死ななければならない
と口癖のようにいっていた
95歳の伯母さんが急に亡くなった
胸と背中が痛いと朝電話が来て
かかりつけの病院へ僕の車で乗せて行った
早く死にた ....
#文字は独立した

*
私がやっているささやかな試みはオカルトでも
魔術でもなんでもなくて誰でもできるやっ
ているのにたぶん注意してこなかったことを
見えないとこでも有るとわかっている小石 ....
やさしい気もちに
なる夜は
落ち着く場所で
息をする

眠りたくない
夜の明晰
目覚めたくない
夢の混迷

心に影を
頭脳に闇を

日はかならず昇る
月はするどく輝 ....
雨の形のまま
わたしたち、地下鉄で
産道を進む
透明に敷き詰められた窓
向こう側に続く暗くて
滑らかな景色
輪郭は線となり
わたしは葉っぱを並べる
あなたは選挙の人にもらった紙が
 ....
子が産まれる、とわかって、
しっかり喜んでみたのだが、
まだ、わからないのよ
そうか、まだわからないのだ
無事に産まれてこない胎児たちもいる

産院の、陽がよく入る待合室
お腹の大きな妊 ....
○「弓道の基本」
弓道はバランスである
上下のバランス
左右のバランス
前後のバランス
一方だけでは
いい射はできない
しかし、未熟者は
一方にこだわって
他方を忘れる

○「両 ....
わざと希釈して言いがかりを演出するなんて
そんな巧みなことを考える人がいるなんて
ちょっとショックです

形見のグラスを見て
「これ割ったら大変ですね」と
笑って言うなんて

あなたの ....
校庭でゼリーが息絶えていた
音も無く
オレンジ色の匂いがした
樹木の間から
整体、の看板が見えていた

看板が見えるのは校庭の高さが良いからだ
と、かつてあなた言った
それはここと ....
○「美を求めて」
人間は
美を
求めて生きる動物であろう
美は
身の回りに
無数にある

○「大事なこと」
テントを担いで山を縦走すると
大事なことがはっきりしてくる
それは「食 ....
雨音に落ち着いて

私はムツカシイコトを考える

宇宙の開闢 時の始まり 5日前の晩御飯

クレパスでロケットの絵でも描きながら

濡れた世界を窓から眺めたりする

思うに梅雨はツ ....
夜の雨は何かを伝えようというのだろうか
泡立つように一つの感覚が芽生えてはうなだれ
いつもように日々が過ぎていくのを
僕は目を少し開けては眺めている
昨日少し生まれ変わり、風の子供の歌を聴いた ....
 輝いた肌を白シャツで包み
 黒い目を持ち
 広い肩を持ち
 その人は今日
 目の下や口の周りに軽い擦過傷があり
 絆創膏を貼っていました

 柔道部に所属していて黒帯なのは知っていまし ....
○若い頃は
やりたいことが
なかなか見つからず
年を取ったら
やりたいことが見つかっても
もう動けない

○「自賠責保険だと
対物はなし」
そういう車にぶつけられたらどうなるの?
 ....
全てを忘れて飛び出したいけれど そういうわけにもいかず

作業しては休み 休んでは作業し 仕事を終える

帰宅 夜半 風呂 缶チューハイ SNS チャット 

ようやく寝る時間になれば 眠 ....
  

僕が森に行くのは
そこに隠れている夕焼けを
あの日の夕焼けを見たいからで
森に行けないときは
こうして目を閉じている
できれば
君の息が聞こえるくらい静かな場所で
静かな気持 ....
 僕の隣に立つ女は長身でショートカット
 切れ長の吊り目が奥二重
 パーマのかかった短いまつ毛
 手に布製のブックカバーを持っている

 ああ、どうして彼女は
 こんな下地の色に淡雪の様な ....
 
 日の傾いたまち角で
 ふと立ち止まってながめ見る
 昼顔
 香り無く素っ気ない素振りに見えた薄ピンクの
 一日花

 そのアナタが一瞬だけ、わたしへ
 ふるふるっ と 照れくさそ ....
あ、風くる、風くる、土曜日の公園で急に磁石のように方角をかえて真鴨の黄色いクチバシのように極端に長い、先の尖ったヘルメットが思わずぼくの眼球にぶつかりそうになる。そんな被り物をした一人の中年のメガネ男 .... 空想旅行計画


いく年も前から師匠と打ち合わせ
計画楽しいけどオトシが不安

曾良おもう空をおもうは我かしら
実際行った奥のほそ道

私より足が速い師匠かな
その人は 軀がうすく
流れをまとい あたたかくして

偶然まとまった
誠実な想いや 花のかおりなど
求めなかった
誰にもひらかない
固くひき結んだ 白い口を
譲らなかった

 遠ざ ....
壊れた時計を
見えない
誰かが動かしていて
磨かれた姿を
にせた貝殻
月に凪ぎ 水辺に浮かぶ

街ですれ違う
あの娘と似た服がきらい
掴んだ鋏を布にすべらし
回転する午後は
苺硝 ....
凍るような過酷さではないが

生温く
湿った
べとべとの逆境に

ずっとおるように思う

そういうときに急に
冷たい風が吹いたらどうなるか
家の周りは田んぼばかりだった
今はアパートが建ち減った

今年も田植えが始まった
田植機は一切使わず
手で植えるのが楽しい

このまま
田んぼが減っていくのは
寂しくて仕方ない

 ....
雲が空のように見えた
走り書き
眠たいだけが取り柄だった
バス停が点在するこの街で
列車の駅を見つけた
小さくて冷たい
それだけの駅
草の夢で躓いて
命を生きることにも
少し ....
 熱いゆげをわけて
 ちりれんげですくって
 ふう ふう 吹いて食べるのです

 舌の上にのせた豆腐が
 かすかに香って崩れる時
 ふと時間は逆戻り

 勤め帰りのスーパーで
  ....
 錦市場を 腕すら組まず
 真昼にふたり 立ち飲み屋
 店でて貴方と そぞろ行く
 ひそかな胸の 高まりを
 抑え歩いた 京のまち

 寺町京極 商店街
 貴方手にとり ながめ見る
 ....
日朗歩野さんの自由詩おすすめリスト(890)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひとつの音楽- soft_machine自由詩223-6-1
華の立て髪- soft_machine自由詩223-6-1
温室- リリー自由詩5*23-6-1
蓮の葉- リリー自由詩3*23-6-1
独り言6.1- ホカチャ ...自由詩4*23-6-1
#文字は独立した- 足立らど ...自由詩423-6-1
頭脳に闇を- シホ.N自由詩323-6-1
閃光- たもつ自由詩11*23-5-31
羊水- fujisaki自由詩723-5-31
独り言5.31- ホカチャ ...自由詩2*23-5-31
誠に寄るのみ- りゅうさ ...自由詩223-5-31
準備- たもつ自由詩4*23-5-30
独り言5.30- ホカチャ ...自由詩3*23-5-30
コケティッシュ・ツユ- 短角牛自由詩7*23-5-29
動けずにいる- 山人自由詩9*23-5-29
銀紙- リリー自由詩4*23-5-29
独り言5.29- ホカチャ ...自由詩4*23-5-29
夢か現か- 短角牛自由詩6*23-5-28
夜に噛むために- AB(な ...自由詩723-5-28
グラデーション[まち角2]- リリー自由詩7*23-5-28
昼顔[まち角1]- リリー自由詩6*23-5-28
サンドイッチマン- 本田憲嵩自由詩1023-5-28
空想旅行計画/ゴル、兼題まいきーさん- 足立らど ...自由詩323-5-27
かぐや- soft_machine自由詩323-5-27
ことば_かけら- soft_machine自由詩223-5-27
シロツメクサ- 奥畑 梨 ...自由詩323-5-27
田植え- 夏川ゆう自由詩223-5-26
水鳥- たもつ自由詩323-5-26
湯豆腐- リリー自由詩10*23-5-26
みやこのエレジー- リリー自由詩1*23-5-25

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