すべてのおすすめ
 お風呂あがり 
 冷蔵庫から取り出すモノは
 麦茶と 化粧水
 冷たさが掌に残って心地よい

 いつもなら
 美容液とアイクリームをすっ飛ばして
 乳液だけなのに 今夜は
 スキンケ ....
 一雨ごと秋が
 次第に充ちて来る
 野道行く行く
 さらけ出す
 心一つは鋭きものと今更に知る

 (西山は しぐれするらし一陣の風渡りたり
  道端、草葉にやすむ糸蜻蛉)
 ....
  野の花の 優しさが
   あなた

 一ふりかえり見る
 広漠とした 高原の葉ずれの音に
 それは
 しみこみ 又はねかえり
 幻影の様だった 稚い愛

 北方に 連なる山はだが ....
 女が 路地裏に居るのを見た
 
  雨が 降るのを見た
  ライトがいくつか点いて
  薄暗さの充ちてくる

 音の ころがる時
 夜の始まるのを見た

 
 おかもち提げた女子 ....
 水死人の捜索船が
 大声でどなり合い
 そして 声の沈まり
 ぞよめく


 夏も終わって
 浜辺も空虚で
 そのさざめきが
 かえって救いの様だ

 この付近の人々には
  ....
 雪の降りかかるままに
 歩きましょうね
 盛り場の よるを

 あなたって
 良い人なのね
 でも 名さえ知らない

 ネオンの下で
 装って笑う
 そぞろ歩きは
 そぞろ歩き ....
 林檎を むきながら想う
 貴方の目
 どうしても思い切れない
 あなたの声

 リトルシガーの煙
 うすく立ちのぼる果は
 頼りない指の先
 もはや 希望の色はなく

 何か ぼ ....
 冬の日の山 
 真白な雪の その彼方に
 孤り高く貴女がいる

 あの山の
 雪を被った樹々の間に立ちあらわれる
 男の前に
 肉を欲しがり
 血を欲しがり
 体温を欲しがって
 ....
 小学二年生ぐらいかな?
 道幅いっぱい 横並ぶ
 かしましい女の子らの
 背後にピッタリくっ付き
 駅へ向かう

 なんだろう?
 ラップかな? 
 彼女達の口から繰り返し
 飛び ....
 未だ 秋は
 何処に居るかも解らない季節なのに
 あなたが別れよう という

 緑と
 白と
 二色に色分けた水が流れる

 橋に立てば
 上流にまわる水車
 そして
 長く流 ....
 又 戻って来た
 物憂い瞳で 上手く口説き
 心をさらいに来る悪魔

 親しげに抱きしめてくる腕
 あたしがいつも
 浮き草の様に揺れ動いているのを
 充分に知っている男

 取り ....
 暗いバーで
 黒い服がよく似合った女が
 しわがれた声で私の名をきいた
 煙草とウイスキーの琥珀によどんだ目で
 笑いもせず何故
 私を 見つめるのか

 フロアから這い上がっ ....
 十九時半は回っていただろう
 仕事帰りでもなさそうな洒落たポロシャツの中年男が
 客のまばらなカウンター席で飲んでいた
 そこは、いつもなら私の指定席だったのに
 
 仕方なく隣で
 梅 ....
 あなたの胸は広い
 悲しさと 悩みにひしがれていても 
 あなたの顔をみると
 何も言わない内にふと軽くなるのだ

 わたしの心は小さい
 豊かに 楽しい時でも
 あなたの顔に ....
 
 降る雨の音の彼方
 何か物憂いささやきがある

 降る雨の
 或る古い影が
 街頭へ彷徨い出て
 騒音の中で狂い始めた

 一心に 鎮めようと
 声をかけたが
 空を跳ね  ....
 その影は
 駐輪場で談笑しているオバチャンを
 横目で捉え
 建設中のマンションの傍を行き
 細道抜けて 
 一軒の 美容院へ向かいます

 二時間後
 チリリン!
 ガラス扉が開 ....
 お湯を沸かしながら
 まだ眠い気だるさには
 モカブレンドのドリップコーヒー

 昨夕スーパーの陳列棚に一袋だけ
 お買い得商品のプライスで残っていた
 この一杯の 目覚めが心地良い
 ....
 最期を迎えるならば

 例えば
 深い深い夜
 病室のベッドに居て
 国道一号線走る運送屋の
 大型トラックの音に
 ただ耳を傾ける事の出来る
 そんな自分でありたいのかもしれない
 ....
 すぼんだ花が
 いやにいとしくて
 捨てられずに
 眺めていた

 去年の春 と題して
 絵をかいた

  いやな女ね あたしって
 
 煙草がいたずらに灰になるのを見ていた
 ....
 蝉の声に讃えられている
 誇らしげな 夏
 そして 私の傍ら走り去る
 一陣の風

 人通りない交差点
 銀輪またがる その人の姿を目にした途端
 足が止まる

 肌に まとわりつ ....
 ある女が 酒房に惹かれ
 やかましいその片隅に
 毎夜坐っていた

 沈んだ目が時折光る時
 女はカリカリと氷をかみ砕き
 強い酒に挑んでいる様に見えた

 何日かすぎた頃
  ....
 アタシって
 このマンションロビーのガラス張りな壁の隅で
 時たま 糸垂らしてるわ

 アタシが植え込みの陰で寝てる間に今日
 プレイロットに大きな笹飾りが持ち込まれていてね
 夕飯時さ ....
 うごく小さなゴミの塊

 しゃがみ込んで足もとのキミを摘み上げる

 「モップスリッパみたいじゃないか!」
 と
 カナブンくんに挨拶する

 どこを
 どうあるいたら
 こんな ....
 路の端
 行きすぎるヒトの脚許
 恐れもせず
 ヨチヨチ
 
 細い舗道で歩調ゆるめるヒトたちの視線
 浴びる君はなんとか
 横断すると
 また 喫茶店のガラス扉の前
 軒下う ....
 給料日 仕事上がりに立ち寄るATM
 その銀行の隣に花屋がある
 軒先、白い看板には飾り文字で「花音」

 店内は細長いスペースで奥行きあり
 入り口に色とりどりの花の苗が陳列していた
 ....
 雨 あがり
 ぬれたアスファルトの路面に見る
 ミモザ色の浮草
 それは
 スクールスカートに
 ランドセルを背負っていない女の子の長靴

 手には二つ折りの画用紙持って
 踏切渡っ ....
 その視線はどこを見るでもなく
 誰を みるでもなく
 そして何に
 留まるでもない

 体になじむポロシャツと
 洗いざらしな作業ズボン姿のおじさん

 きっとシルバー人材センターか ....
 風の中に雨がむせび

 雨の中に女がむせぶ

  長く長く
   細く細く


 胸の中に
 容赦なく風が吹きこむ度
 
 血潮のいとおしさに女はむせぶ
 
   過ぐる日 ....
 地元走るローカル線を
 無人駅で降り
 山裾へのぼる細い道で足を止める
 通りすがりの一軒家

 枝葉被った鉄の門
 奥には木造の二階建て
 厚地なカーテンひかれたままの窓
 
  ....
 ある人を喜ばせる役目を終えて
 そのメルヒェンを忘れ果て
 路上に居る様には見えなかった
 マスコットキャラクターの小熊

 目的のある足は目も触れず通り過ぎて行く歩道で
 しゃがみ込ん ....
日朗歩野さんのリリーさんおすすめリスト(81)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
戯言- リリー自由詩6*23-9-18
あき- リリー自由詩10*23-9-16
星のない夜- リリー自由詩8*23-8-24
少女- リリー自由詩4*23-8-19
小景- リリー自由詩4*23-8-18
雪女3- リリー自由詩2*23-8-16
秋の道- リリー自由詩5*23-8-12
雪女2- リリー自由詩5*23-8-8
偶感[まち角21]- リリー自由詩3+*23-8-7
- リリー自由詩5*23-8-5
小悪魔- リリー自由詩8*23-8-3
黒い波- リリー自由詩9*23-8-1
二人酒[まち角20]- リリー自由詩4*23-7-29
あなたに- リリー自由詩5*23-7-23
降る雨の- リリー自由詩2*23-7-23
影法師[まち角19]- リリー自由詩3*23-7-22
一片の空- リリー自由詩8*23-7-20
最期をむかえるならば- リリー自由詩8*23-7-15
待つ女- リリー自由詩4*23-7-13
一筋の汗[まち角17]- リリー自由詩4*23-7-13
酒房の話- リリー自由詩9*23-7-12
Female_spider_[まち角15]- リリー自由詩3*23-7-6
七月のそらに[まち角13]- リリー自由詩2*23-7-2
街カラス[まち角11]- リリー自由詩5*23-6-29
花とボタン- リリー自由詩12*23-6-28
夕空のまちで[まち角10]- リリー自由詩4*23-6-25
朝のシャンソン[まち角9]- リリー自由詩9*23-6-24
風の中に- リリー自由詩7*23-6-23
廃家[まち角8]- リリー自由詩4*23-6-18
メルヒェン[まち角7]- リリー自由詩4*23-6-17

Home 次へ
1 2 3 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する