すべてのおすすめ
わわくとは衣がほつれるという意味のようで
ろらんとは人の名のような電波航法のような
いずれにせよタイトルの意味が分からない
分からない場合は食事をしてからニュースを見て
あさっての方角に ....
尖った爪の先で
地面を掻く
見慣れぬ生き物の
陰鬱な唸り声
影が揺れる
長い執拗な行為の持続
無数の線が刻み付けられ
あるいは
何かの想念を
かたどるものであるかのごとく
しかしま ....
貧しい人の手は、いつも淋しいかたちをしていて
貧しい人の目は、いつも悲しい言葉を探している
(本当は、とても綺麗な詩が書きたいのです)
雪降る夜の寒さは、震える指を動かして
して、そして
....
ひざのうえで
てのひらのなかに
あたたかくまるまった
ちいさなねこが
しらないうちに
つくってくれた
やはりちいさな
とおりみちを
きょうはすなおに
とおりぬけて
もう ねむること ....
なにか
ことばにならない
ふくざつなりゆうで
あれをはじめたり
これをやめたりする
そうしなければ
なにかがちがうことだけが
わかる
とつぜんにおわった
はなびのように
し ....
ステッカーでべたべたに汚れた地下の、
非合法の
秘密の
非日常で飾った
そんなライヴハウス
そのパンク・バンドは
いつもは虚無主義だとか
厭世主義、
退廃主義、悪魔主義
無政府主 ....
背伸びして
金網の奥のは
なにがあるかなって除いてみた
そこにいたのは僕と同じ
背伸びしてこっちを誰か見ていたけれど
モザイクが掛かっている
イヤホンで聴いていた
....
Farewell Party
色つきチョークの粉が舞う
ツイスターもなにもわずらわしくて
音も立てずに逃げだした
雪が頬照らして
しんしん静かな世界
ドアからあなたたちが出てき ....
ふしぎに しずかな
いまの ここで
めを とじて
みずを おもう
くろく あおく ひろがる
よるの すいめんを
おもう
うみのことも
かわのことも
おもう
てに ながれ ....
ほんをよむ
うたをよむ
ほしをよむ
かぜをよむ
さきをよむ
ふみをよむ
がくをよむ
ありをよむ
いしをよむ
あいをよむ
ときをよむ
しおをよむ
たくさんよむ
なんでもよむ
....
狂い咲きの花が
手をすべり
奈落の底へとしずむ夜
逆さまにのぼる 落ちていく
奈落の底へとしずむ夜
奈落の底では また奈落
だから墜落が
絶えない
これからだっ ....
北風の声が少しずつ
冷たさを増す12月
いつもと同じ帰り道
佇むように咲いていた
小さな体いっぱいに
陽射しを浴びてのんびりと
場所を間違え根を伸ばし
季節を忘れて咲い ....
コタツで寝て、何が悪いの。
「風邪ひくじゃん」って言うけど、
ぁたぃバカだから風邪なんかひかないもんねーだ。
コタツあったかくてキモチいーじゃん!
ベッドなんて寒いじゃん。
....
悔いなんてなにもない
なんてどうでもいい嘘をついた
その部屋は冬の海のように
優しく揺れ続けている
雪に咲いたあの花の名前を
結局思い出せないままだった
君は時計とともに僕の部屋へ来て ....
あなたを思うことが
こんなにも苦しいなんて
やさしいあなたの声で
あたしの名前を呼んでほしい
夜がつめたくなる前に
あたしの名前を呼んでほしい
苦しくて
せつなくて
....
剣と盾
アナタはどっちを選ぶ
破壊を繰り返し殺戮の
レクイエムを流す剣と
心を守り自分を守り
自分を否定し何事にも
否定を繰り返す盾か
剣と盾どっちとも
....
空がこんなに青いからって
自分を責めることはないさ
世間が眩しいからって
君がいないほうがいい
なんてこともない
握り締めた土くれには
君の跡が残る
降りしきる生死の中
涙 ....
黒に近い深緑から
白のうたが聞こえていた
たくさんのものを失って
望まぬちからを得た最初の日
こんもりとした光のかたまり
まるく息づく色はほどけて
指を撫で
指と指 ....
通勤の途中にね。大きな川があるのだ。
もぅ海にも近くて、潮の満ち干きにあわせて、
川の水位がずいぶん変わるの。今日なんかは、なんての
もうほとんど水がなくて、はるか向こう岸まで歩いていけるの ....
不安であるのなら
そっと その空白を抱きしめてみればいい
解離した私のその 右腕と左腕は
まるで前からそうであったかのように 自然に
それを包むだろう
包んだ空白は きっと
紛れも ....
世界はつながっているというのに
僕はまだその本当の姿を知らない
どこかで争いがおこっているというのに
僕はただ祈ることしかできない
それなのに僕は
まるで赤ん坊のように
泣 ....
バラ色の土を 見たことないあたしは
その匂いを 想像してみることがある
アフリカ アフリカ
女たちよ
あなたたちの
悲しみは
あたしのと同じ?
寂しい月が光る夜
開 ....
自分が不正直であるかのように
投函したポストに手をはさまれても
心ここにあらず
無理やり服を着せられてる
かわいそうな犬が
その俺に憐憫の目を送ってきても
心ここ ....
「影絵はわたし
それはわたしの影」
二体の像に支配されて
イコンの外に出られない
むかし二人のひとがいて
街の女と里の老婆が交わって
生まれた虫が、糸を吐く
紡いだ糸が川にな ....
背くことも従うことも
いつか見た夢喰いが製る幻影
と 去就の門を依頼したのだ
止まる思考は廃墟のビルになり
留まる思考は看護士だけの病院に
固まる体は魔術師のいないカラクリの箱
弱 ....
右手で鉛筆を握れば
白紙に数多の糸が行き交う
複雑で繊細な
心の世界が姿を現す
左手で消しゴムを握ると
もつれた糸が消えてゆく
過ちも涙さえも
左手がくずに変える
右手に鉛筆を ....
願い事が叶うなら
世界中の人となんの垣根をもたず
仲良くして
友達になれたらいいなぁ
国や人種や性別や環境に関係なく
年や顔や学歴や過去の過ちなんかに関係なく
まず玄 ....
はるかあとおくうのお かぜのおむこおにい
きてきいのおおとのお
ちり〜ん
と
ゆうおじさんのリヤカーが通り過ぎる
ゆうおじさんのリヤカーには
ぽるしぇ
と書いて ....
世界が途切れる最後の日をラブホテルで過ごそうと思った
窓の光も入らない暗い暗い新宿の安ホテルで
外界全てをシャットアウトして過ごそうと思った
風呂に水を張り
白と黒の写真と真っ赤な薔薇を浮 ....
くるまのなかからみわたした日常、って
やけにへいわで
しあわせな夢を見そうになった
うたたね
微睡んでいるあいだ
あの人がくるまをすすめたぶん
訊けないことがおおくなる ....
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