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三日月の晩に 僕は生まれた
細い月の端っこにつかまって
地上に喜び溢れる人の足音を聞いた

半月の晩に 僕は大人になった
半分の僕は もう半分の僕を探した
地上では 止まない嘘に傘をさす人 ....
果てない空の下
ちいさな僕の中

いっぱいになり溢れるもの
ひとつも溢すまいと
気づけば中は渇いてた

両手に包んだもの
大切に無くすまいと
気づけば指の隙間から零れてた

残っ ....
「好き?」と聞けば
「好きだよ」と返る

「一緒にいて楽しい?」と聞けば
「当たり前だろ」って笑顔をくれる


「ギュッて抱きしめてくれないのは何故?」
聞きだせずに 今日も 背中を見 ....
あなたのが降りてくる
誰かのが降りてくる
想いは星の数ほど
言葉が詩となり 歌となり
見えるものとなり
見えないものとなり
苦しい 切ない 嬉しい が
この胸に 響くたび
この心に 痛 ....
うっすら白い雲がたなびき流れる空から
 ふわり 
一片の白い羽が手のひらに音もなく降り立った

それはまっすぐな冬の光を受けて虹色に
その六角形の体を染めながら
僕の手のひらから離れ落 ....
青い空が眩しい午後は
雨の夜が恋しい

雨の夜はひとり
長い長い夢が始まる

夢の中は真っ暗で
見えない手を探る

探した手は
いつも冷たい

冷たい手に怯え
暗闇に影が差す ....
おなかが空いたら

君の笑顔を食べて

満腹なはずなのに

どうしてだか口が淋しい
 
昼を忘れた月の夜
洗い髪を風にさらし
裸の足に土を踏む

一片の迷いは消え
まっさらな心と
何をも背負わぬ体を
その下におき
魂と肉体は返るのです

人でもなく
女でもなく ....
古い倉庫、砂埃に覆われたコンクリートの床は
汚れた床とは二度と呼ばれることはなく
砂埃ごと床として在って
鉄パイプの配置もダンボールの配置も
いつしか放置に変わって


私は ....
そらが
投げかける光を
見なかった



膨らんだ
ほおぼねのあたり
あかく火照る
夏の痣がひりひりと
ひりひりと
うずいて
コンロのうえ
やかんから溢れる
湯気が
おも ....
ふと
くらやみの中にきみのてざわり
毛布をかけて
おなかの辺りをぽんぽんたたく
やわらかな毛はふしゅうとへこみ
きみのぬくもりはそこに ない

ねつけないよるに
きみのよんでくれる詩集 ....


つきゆびは
いたい
流水になかゆびをひたして
いたみを
あらいながす

つきつきしびれ
あかくはれる
命のいろはなかゆびにあつまり
みずにひえる
ひじの
てくびの
そ ....
例えばね
繰り返し見たくなるような
キレイな足とか底無しのような海とか
そういうものを取っておけば
安心だと思いませんか



ゴロゴロしながらあくびをして
 ....
1.




目を離せなかった

首から肩にかけての線とか

ちょっと開きかけた口が

次に発する言葉とか


突然


こっちを向いたときの

 ....
多すぎる荷物から
ぼくに届け物があって
そこに宛名はない
マンゴーの月が、
高度をさげる

失速した被造物のあつまりが
またたくような夜に
吐き気をおぼえたりする
きみの虚像を打破す ....
September in the rain

僕の肩を叩く

さぁお行きなさい と



九月の雨は

いい匂いがする

暖かくてさ

 ....
私のものになって

何て言わないから


だから


誰のものにもならないで




夢の中の戯れには

自分で驚くほど

甘いくせして

 ....
理由をつけずに

君の元へ行けたらいいね







来ちゃったよ

何だか逢いたくて さ







笑ってみせて

 ....
大事なことを知っていって

大事なことを忘れていって

それでも何か残るなら

少しでも長生きを願ってね





闇に目隠しされて

明日を望 ....


明るい気持ち

楽しむ心を

失いたくないだけなのに―――





時間は平等に降り注ぐけれど

神様は

心にズレを

少しずつ

少しずつ

 ....
何もわからなくなってしまった

一緒にならんでいたんだ
同じ方角を見ていたんだ

いつも真直ぐに前を見つめていたんだ
右から左へ太陽や月が移っていくのを眺めながら
冷たい風のやってき ....
木漏れ日の美しいベランダの際で
娘ははしゃいでカーテンにくるまる
私の綻ぶ顔を誘い出そうと
自分の顔をわざと覆い隠すようにして
声を上げて笑う

南の風は
私の深い溜め息と溶け合って
 ....
真っ白な鳩が
すずなりに枝にいて
喉の奥でうなるような
少しだけのさえずりが交わされている

ぼろりと落ちる
土の上に
落ちたときには鳩ではなくなっていた

あっ
飛び立った
ば ....
夜の灯りに染まり連なる
紅くにじんだ雲の前に
誰もいない建物がつづいていた
記憶と 事実と 交響と
淡く静かな流れに沿って



目に映る火と
映らない火の
か ....
夜をひらく火のように
あなたがひとりひらかれるたび
わたしもまたひらかれます
冷たい湖の前で
空をわたる音の前で
野を分ける火のように


あなたが放った色として
 ....
水たまりに映るいさかいと雲を
雨がゆっくりとかきまぜる
人は過ぎる
空は過ぎる
水たまりの底のむらさきに
次の空がやってくる


鳴き声のように震える音が
どこから ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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恋しい雨- LEO自由詩2*04-12-3
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