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さなぎがさなぎを終えようとする

待ち受ける憂いの数々は
渦を巻く歓びのなかで
やわらかに
刃となる

饒舌なのぞみはいつも
逃れるすべを根絶やしにして
油彩画はただ
鱗粉にま ....
空に、鳥の滑空していく
きん、とした音が響いている
いつも何かが足りない
青いだけの視界を補うように
手のひらはいつも、上を向いている


いつも着地する景色には
逃げ出してしまう色が ....
 
 
その日
朝起きて鏡を見ると
顔が
武田鉄矢だった。


んなんですかぁ〜って
髪を掻きあげてみる

んなんですかぁ〜って



泣けてきた



女にフラ ....
その部屋のドアには
いつも鍵なんてかかってない

何を見るでも無くつけてあるテレビ
壊れかけのVHSプレーヤーの中から
半分だけ顔を出しているアダルトビデオ
埃をかぶった少し古めのDVDプ ....
溜息すら零せない
その瞬間に愕然とする
どこかで満足しているのだろう
終焉を望んでいるのだから

薄ら寒い笑いに包まれて
不要たる存在としての自己
無視と嘲笑の天秤は
変わらずに揺れ動 ....
{引用=秘密と呟けば
何か呪文のようで心地良い
おんなのこ
ないしょと声に出せば
かわいらしいのに

秘密
お月様が昨日より欠けてく 
ずいぶんと
欠片が順々に宿る秘密
昼間花柄が ....
もうひとつの太陽が
もうひとつの月が
何処かに隠してあるのだろうか
もう疲れたと言って
勤勉な太陽が
沖の向こうに沈む頃には
新しい曲に乗って
新しい太陽が
夕焼け雲に乗っかっ ....
想像して
君はよくそう言うけれど
実際のところ僕は、何も思い出せずにいる
海沿いの寂しい国道を夕暮れに倣って左に折れると
何もない町があるのか
君の住む町があるのか
もう、どこにも行けない ....
私は誘惑者
ひらひらと舞う薄紅の蝶
蛇のようにまとわりつき
蛭のように愛し
己の炎に身を焦し
灰になってもなお
気まぐれな風と交わる
はるか高き星を目指し
異国をさ迷い歩き
満たされ ....
昨日
お風呂の栓を外した

なぜ右に渦を巻くのか
思い出そうとしたけれど面倒なのでやめた

いろんなガラクタが勢いよく吸い込まれていった
目に見えない微生物やら希望やらもたぶん一 ....
今日は まあ
なんとなく すごして
夜には たっぷり寝て
明日 がんばることにする

というふうに
毎日を過ごしていく

にっこりしたり
ほろりと泣いたり
なんにもできないけれど
 ....
彼がいる。
此処彼処に彼がいるので、
落ち着いて眠れない。

彼は日暮れになると満ち満ちてくる。
丑の刻を迎える頃には、
遙か彼方まで彼で満たされる。
此 ....
山麓の寂しい町に

月はかうかうと照つてゐた

すべての人が

月を見たわけではないけれど

みんな

ボールを胸に抱へるやうにして

眠つてゐた
今日一日の食事を得るために
精を出して働くことは
意味のあること

今日一日の家族を養うために
無理をして働くことも
意味のあること

それらは生きてゆくための
目的なのだから

 ....
私が死んでも
私を壊した人達は
きっとなんとも思わない
ごめんね
ごめんね
私は毎日懸命に死のうとしているよ

いくつも戦いに出向いてきたのは
誰かが私を殺してくれるんじゃないかって
 ....
何の間違いか
朝にこの世に出てしまった
しかもよりよって
大都会の大きな駅の改札口にだ

どういう原理でなのかは
こっちにいる科学者たちでも
解明できていない

ともあれ
普段は生 ....
目が覚めたら
雑巾になっていたらいい
汚れていくのが仕事だから
ただ汚れていけばいい
そして
ボロボロになって
捨てられてしまえばいい

だれかのことを
きれいだなんて
すき、だな ....
時々鮮やかな夢を見る
誰かが微笑む夢を見る

白いテーブルの向こう側に
時がさらさらと流れてく
それは風のように足元を流れ
微笑む人へと続いている

時々せつない夢を見る
誰かを愛す ....
ここに生活を隔離する窓と音楽
春も夏も秋も冬も
気付けばもうこんな年寄りになっていた
春も夏も秋も冬も、すべて見ていたようで
本当は何も知らなかった
知らないで恋していた
知らないすべてに ....
雨水と目
異なる振れ
そよぎ そよぎ
添えられる手


建てかけの家が揺れている
手にすくわれた水の底
見つめる息と
同じ色をして沈む音


そこに ここに
残る ....
この空は似ているな、   と感じること

風と風の間がこすれる音を 意識すること

どこかで電化製品に力が流れ込んでることに通じる こと

向かいの家の扉が 閉まる音を拡大解釈すること
 ....
きみと交わせなかった指切りが、今でも少し 心残りです。

きみはもう、とおに忘れてしまったのだろうね。
それが少しだけ、寂しい。


あの日 僕は、確かな気持ちで きみに恋をしていたんだ。 ....
本が泣いてわたしになる
わたしになってわたしは
栞を探している
手を伸ばすとその向こうで
むかし弟をしていた人が
雑草を抜いている

外には他にも生きものがいて
窓という窓は
 ....
どうしようもないものが
わたしをはてなくめぐるとき

あなたはなにをしている
夜から朝に変わる蒼をみつめるとき
わたしは夜のくらげさえしらない

残されたものだけが疼いている
意味のな ....
おい貴様!
貴様と言っても誰に対して言えばいいのかわからないけど
とりあえず叫ばせろ貴様!!
俺の 俺の透明のビニール傘を返せ!
そうだ 安いからとか、どんなファッションにも合うからとか、
 ....
曇が曇に臥せ
金いろは
やわらかなひとりでいる


沼には醜い魚がいて
釣られては放され
土になる


石は
緑の向こうの水に気づかず
石ばかりを見つめてきた

 ....
乾いた呼吸を赦されぬわたしは
ひっそりと
森に息づく
指先をうねる樹の根へと触れると
わたしの左の乳腺がほの暗く湛えるひとつの塊を
まるで心の中のしこりが権化したかのような
小さく痛みをも ....
                           (喪失の物語)



彼女が大切にしている
ガラスの瓶には
嘘のかけらがたくさん詰まっていて
かけらをひとつ噛み砕くたび
嘘をすら ....
蛾に生まれたかったものが紙に生まれて
灯りのそばにじっとしている
葉の波が
聞こえては消える



嵐は水の鳥のあつまり
道の先にいる空は
蒼にむらさき
森と同じ背 ....
「何で眼鏡かけないの?」

と聞かれたので
『目が2ミリくらい一回り小さく見えちゃうから』
とか
『コンタクト恐怖症なの』

とは答えずに

ちょっと詩的なことが言ってみたくなっ ....
まどろむ海月さんの自由詩おすすめリスト(596)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
十三夜- 千波 一 ...自由詩12*06-9-28
遠くにいる- 霜天自由詩906-9-6
『鉄矢と化す』- 橘のの自由詩3*06-9-5
不思議ハウス- 虹村 凌自由詩5+*06-9-5
偽善の犠牲者- 松本 卓 ...自由詩406-9-4
流星群がつれてくる- 夕凪ここ ...自由詩5*06-9-3
褐色- あおば自由詩7*06-9-3
名付け- 霜天自由詩1106-9-3
誘惑者の独白- AKINONA自由詩206-8-31
お風呂に入ろう- れるむ自由詩306-8-31
日々- 日朗歩野自由詩406-8-30
「_彼。_」- PULL.自由詩13*06-8-30
- 杉菜 晃自由詩12*06-8-29
生きてゆくために無駄なもの- ぽえむ君自由詩10*06-8-29
遺書- 若原光彦自由詩206-8-29
朝に出た幽霊- ぽえむ君自由詩10*06-8-28
雑巾になりたい- ZUZU自由詩606-8-28
夢を見る- 未有花自由詩14*06-8-28
知らないすべて- かのこ自由詩306-8-27
水と手(青の日)- 木立 悟自由詩506-8-27
夕やみ、ということ- かぜきり自由詩406-8-27
きみと指切り。- ユキムラ自由詩306-8-27
ぶっく- たもつ自由詩906-8-25
夜のこいびと- 自由詩406-8-25
俺の透明のビニール傘を返せ- 新守山ダ ...自由詩1106-8-23
みどり_いし_みどり- 木立 悟自由詩406-8-23
森に為る- 山本 聖自由詩3*06-8-22
嘘の物語- アンテ自由詩406-8-22
晴れた灰の日- 木立 悟自由詩406-8-21
ありのまま- ANN自由詩6*06-8-17

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