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氷点下十五度の空気を吸いながら
せかせかと歩き
空を見上げると雪がはらはらと
はらりはらりと
降るのは粉雪でもなく
結晶のままの形で成長し
黒い手袋のひらで
そっと受け止めると
そこに ....
牧場の柵に座った熊の親子
夜空を見上げて何思う
あの星座はなあにお母さん
あれはね小熊座 あなたの星座よ
と言う声が聞こえてきそうな
絵
が描かれたタオル
が浴室のハンガーに掛か ....
5月9日於リアルタイム会議室A
参加者 山田せばすちゃん、あざれあ、いとう、佐々宝砂、折釘、佑也、ユーリ
誰がどの連を担当したかは例によって秘密
積み重なった灰とフィルターを押し退ける ....
5月8日於リアルタイム会議室A
参加者 山田せばすちゃん、あざれあ、nm6、川元緋呂子、折釘、サラ
誰がどの連を担当したかは例によって秘密
繰り返していることに着陸して気づかない
....
その手が欲しかった
その手を手に入れて
その手の中に私の手を入れて
その手が欲しかった
何ができただろう
その手で溶けるを実感し
時計の流れるを卓 ....
ねえ、ほら こうやって
指と指の隙間で
絡み合い、てのひら合わせて
肘の先まで密着させたら
何だか、抱き合っているみたいでしょ
ねえ、ほら そのまま
てのひら 少しだけ解いて
折り曲 ....
別にロマンチックじゃなくて
ふつうでいいですから
ほら、それ
お箸じゃないですよ
ふつうでいいですから
いっしょにいるの嬉しいですから
そうやって
なんで ....
あれ
紺色に透明な夜に降り続いてこじ開けた
明けたら砂糖水がいつのまにかこんぺいとうになって
「お早う。」
揚々と
響く頭が予想以上に甘くなって
甘い 甘い 甘い 甘いと
踝がだるく ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
シャッフルして上海された。ぼくらはアスファルトに寝そべったままの、夏の夜なのです。気がつくと彼は東京されていて、ぼくらはそんな近視で眺めるいつものぼやけた月を「冗談だろ?」と問い詰めたりしている。しり ....
私の嘘が
針千本 飲むくらいで
許されるなら
こぽこぽこぼれる 透明なグラスに
わたしが点滅するというのは
こういうとき なのだろうか
あふれる濃縮還元ジュースは
せつなくて
地下鉄の降り口をまちがえた
まちがったとわかっても
....
この頃は心境の変化からか、つげ義春ばかり読んでいる
萩原朔太郎に耽るのは止めた、鬱が止め処なく成るに足るから
(痰が絡んで仕方が無い)
止め処なく、
酒に浸って惰眠など貪れば、虞美人草に深 ....
14:34発
皐月のシャツ着た
ゆふいんの森5号
水平線を描く
電線を
斜め下から
追ってゆく
風景も
ゆったりと
融けて
車窓の後ろへと
帯びてゆく
電車の中は
か ....
四人掛けの座席の窓際に座ったら男が
おれの左斜め向かいに座って
こっちに体を傾けたと思うと
今日は人が多いですねなんて言った。
いつも乗るわけじゃないから
....
処方薬羅刹の朝
例の液
盛る 捻る
春を知り 恩に着る 作用
てふてふ は てふろん
はがして はがゆくてのおもい
の
麦酒色 ....
東北自動車道上り線を
南下する
パーキングのチャーハンが食えたものではなく
ラーメンにしておけば良かったと
後悔する
しかし、男というものはなぜ
夫になったとたんに
人の運転に文 ....
あんまり上手ではないね
すぐに 散らかしてしまうもの ね
タプン
跳ねる音を合図にして
東京のすみっこ
ふたつ
重ねた
ひらひらと尾をふって
水泡を吐いて
重ねて
しま ....
運命線が雨
さよならする
道はみどり
くグもる街は
ガラスの塔に映る
奥二重の妊婦
婦人科の空に
末路なびかせる
現象として
なりを潜めて
わたし
人の群れに
混じる
....
冷ややかな朝に
渡る風の行方を見つめていると
どこかで古いレコードが回りだす
草原の朝もやの中から
湿った石の階段が現れる
五段ばかりで
他には何もないのだが
時を経て少し苔むしたまま
....
暖かい泥が
甘いなら
あなた死んだ
ラーバ真似る舌
滑らかに
沸立つ夢も
明け方の
仕業にする
わたし適齢期
きたなら
飛び立ってしまうのよ
うわごとは
逃がさぬよ ....
ハタチを過ぎて
さして美味くもない酒をたしなむようになり
大人の仲間入りをしたフリをする。
千鳥足で歩けたらいいとか
馬鹿みたいに思っていて
なのに頭の中はいつまでたっても冴えていた。
酷 ....
街で人間観察をする
昨今、特に女の子を専門。
で、俺の瞳にピーターパンの面影はない 訳で、駅で、
スタイルがいいということは野生だろうと思う。
俺の理性をつっつく、
つまり俺はレイプをすると ....
殴られ続けるより地面に落ちて潰れたほうがマシだろう?
使い物にならなくなった自分の頭蓋骨や肉体をスプーンでひとさじ
すくって
おいしいとかまずいとかなんとか言えばい ....
いたずらしようと思ったんだだからこんなにも勃起してきて
こんなにも勃起してきて誰も言ってくれないおまえは見かけよりいいやつだって
ユーモアがあったら切り抜けられるって ....
ツタヤの女が面倒臭そうに歩いてる
外に出た用事の一瞬の間
おれはタバコの自動販売機の取り出し口に手を突っ込んでる名前も知らない女を
バックで轢き殺す
ことを想像 ....
どこに潜んでいたのかと
思いあぐねるほどのひどい雨だ
駐車場までの短い距離に
傘を開くのも躊躇するほど
水は素直に低きを選ぶ
アスファルトの起伏は今や
世界を勝者と敗 ....
ノートに絵を描くと
いつも人の顔に見えます
どんなに線を崩しても
唇や瞳のある
表情を持った人の顔に見えます
その理由がわかったのは
ずいぶん後のこと ....
泥のような緑
黙したままの光景に
虚ろがる夢が漂い
わたしは疲れている
コンクリートで舗装された
河川敷をよたよた
歩く老人を見て
わたしは疲れている
反省など冷たく
こおろ ....
昔
びい玉は ころころ転がり
車にひかれて 粉々になってしまった
大切なびい玉だった
キラキラしてて
でも どこか光は優しくて
本当に大切にしてたのに
だから今
風船を見つけたから ....
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