すべてのおすすめ
厳密には
中性浮力ではないのだろう
プランクトンたちは
死ぬとゆっくりと落ちていく
海の雪は
深いところで
光合成なんてしたことも見たこともない
生き物たちを養っている ....
ちいさいくつは
ちいさいころにはいったっきりで
ちいさいおもいでとともに
ちいさいはこにいれて
ちいさいおしいれに
ちいさくしまいました。
ちいさいってなんてかわいらしくてかなしいのだろう ....
ある日、ぽろりと取れた二つの耳持って
ウサギは永遠を探しに行った
永遠というものは友達のウサギによると
それがあるだけで
取れた耳を元に戻すことが出来るらしい
母さんウサ ....
おぎゃあ
一字一句間違わないように強要された私のからだに
それとなく触れるだけであなたは最前列から並べら
れた裸体ばかり順番に、顔だけは別にするようです
....
青くにじむ蛇と
赤くつややかな蛇が
雪の下の暗いところで
からみ もつれ合い
溶けていった
残されたぬくもりは
ゆっくりのぼり
顔をだしたとき
花びらをまとった
森の ....
ひかった
ナイフ きらった
ライフ
きまった
サイフ しかった
サイム
しまった
タイム にたった
アイツ
いかった
アイツ したった
ハイツ
きたんだ ....
むかし読んだ本のことを
ふっとおもいだした
外国のある家族のはなしなんだけど
みんな関西弁で
もうちょっとちがう風にかけば
大草原の小さな家みたいな
おはなしなのに
みんな関西弁で
お ....
吉野家で並を注文する時の
卵と味噌汁は基本中の基本
黄身を潰して軽く掻き混ぜ
丼の上にとろりと浮かべて
紅生姜を満遍なくまぶして
....
悲しい歌がひとつ終わり
静けさが喜びのようにやってきて
ふたたびはじまる悲しさに微笑む
雨の花に空は映り
空には雨の地が泳ぐ
水の歌が降り
歌の水が降り
鳥 ....
冬の短い昼の合い間に
日の当たる草の上で
寝る黒猫
1/7
となり町まで歩いていく。
交差点で人がオートバイに跳ねられるのを見かける。
スローモーションで再生はされなかった。
帰りは地下鉄に乗った。
人がオートバイに跳ねられるのは ....
これは居酒屋で友人から聞いた話
というより友人の話
その当時つきあっていた彼女に彼は夢中で
まだ若かったけれど 結婚まで考えていた
今の彼は平気で二股三股かけて
平気で女を捨て ....
いや
と
つぶやくようにふるえると
夕焼け
きみのくちびるが夕焼け
のように
まわりの景色をちょうどいい速度で染めてゆき
滲ませ
くちびるから夕焼け
....
二月ぶりに実家に帰り
仏教徒のくせにクリスマスに会う
きみはいつもの通りアニメソングを口ずさんでいて
まるで昨日別れたようにわたしに声をかける
いつものように15分遅れて
待ち合わせ場所 ....
Better half なのかどうか
糸瓜料理は
ちょっと手間をかけると
ポチャポチャと
自らの汁にスポンジのように
漂いだす
美味いから食べてみろ
など ....
右から鼻血が出ると
しばらく左からは鼻血は出ない
うれしいよね
くも
もく となり
そら
らそ となる
36,000フィートから の ことば
は
とばこ
ですけれど
あなたへの きもち
が
ちもき に
なったとしても
....
灯油がなくなったので、灯油缶を持って「エネオス」のガソリンスタンドに行った。
そのガソリンスタンドは、道路となだらかにつながらず、コンクリが数十センチ段になっているのでタンカーのようだった。
....
-煙草の自販機-
ずいぶん
寂しくなりました
昔はね
夜中にぶらぶらと訪れる
思案顔の男性や
ほろ酔い加減の千鳥足のハイヒールの音をつれた
夜のお嬢さん方が
ああ!セブンスターはも ....
馬にのっていると
とってもあたたかい
馬にのっていると
馬の鼓動がつたわってきて
わたくしのからだまで波うって
涙が
なみだが
あふれそうになるの
たてがみにふれる手もふるえ
耳にふ ....
あたくしと踊りませんこと?
いやなら無理しなくてもいいのよ
なぜかひとりきり
キモノのあたくしとなんて
踊りたくないのなら
それでいいのよ
鹿鳴館は
ドレスのおんなばかりで
あたくしは ....
ななつ のゆび
ことり なでて
みっつめに
つき つっついて
ちょっと なかせたら
ちょっぴり わらって
ここのつ めになきまね
さあ飲み込んでおくれ昼白色
いつだって
顔色は砂消しゴムに削り取られて
誰の表情も覚えられない
滲み出てくる血の色さえ
夕食のトマトにすりかわっている
トマトは嫌いだ。
それでもだ
夜 ....
大きい声で叫ぼうとしても ベランダの外に聞こえないか気にするし
歌うとしてもこたつのなかで 誰か帰ってきたらどうしよう、とひっそり歌う
高いパンプスをはいても 歩く音が響かないよう そっと ....
何時の間にか
歩みの速度が遅くなっていたことを
実感出来る存在
歩幅を合わせて、いつも
より、長く保ち続けたいものだから 尚更
変な話だよ
小学生の頃なんて、意識し過ぎ ....
その夜、男の子と居た。
でもやっぱり
手をつないだ相手は「夜」
男の子は何時でも皆先に眠る
子供のような寝顔でぐっすりと眠る
手をつないでくれるのはいつでも「夜」
ひとりぼっちにな ....
頸垂れ 刻まれうつくし 野の葉
瞳熟れ 聯花の落ちくし
低く 揺れ 重く
薫り 茎に 円か
おどろ路 店先は
ひとりに 薔薇の
縁に鉢置き ひとつ 騒ぎ
男女の白腋 ....
ちょっとでも過去が他人のものになったらいいのに
とおもってずっと恋愛ごっこをしてきたのさ
8月9月10月
絵日記
11月
道路わきのさびた缶に無造作に挿された枯れたお花
いつか誰か ....
ましかく な
雨
つち の
少し 上
ころっと
笑ったの
沈む
柔らかい
折り畳まれた
船
流れる
朝
ひ
一回でいいから
ビー玉をとかしてみたい
るりいろの
そらいろの
あのビー玉
やら
このビー玉
なんかを
そしたらきっと
きれいなかたまりができるよ
あのひとの
涙のレプリカにでも ....
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