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      天空は 残暑の顔して 
          低くたれこめ
           そのためか
むし歯の町並みは ため息を閉ざす
              だが
      隣家の ....
 わびしい 町はずれでも
    
  僅かばかりの音がする
野鳥の羽ばたきもきこえる
  
    太い音は佇んいる 
   細い声は蹲っている
     
   青い風は歩いて ....
 父ちゃんからは 叱られる
 母ちゃんからは 諭される
兄ちゃんからは 無視される
 弟からは 小馬鹿にされる
  姉さんからは 笑われる
  妹からも からかわれる
いじけた おらは 押 ....
      裏庭を横ぎった 
         雀かなぁ
 それとも 春の野鳥かなぁ
 
     物寂しい郊外から
     聞こえて 消えた
    救急車のサイレンが

   広 ....
     おひとりさま は
        毎晩 毎晩
    寝台のマットレスに
 卒寿のからだを沈めるとき
     青い年 赤い齢の 
灰分となった 乏しい想いが
 天井から 舞いお ....
  五月晴れした 虚空に見える
   すえひろがりの 長い白帯
 それは 単なる 天体ショウか
   それとも 平和の飛行雲か
 あぁ あぁ それは摩訶不思議
    卒寿のおらは 翳あわく ....
      裏庭に面した
   ガラス戸をあけると
冬のあいだ 我慢していた
   レィスのカァテンが
    待ちわびたように
 それは見事な波を創って
        (そして
   ....
  卒寿となった
   いまになり
とぎれ とぎれに
  きこえてくる

    青い年に
 満ち満ちていた
ひかり あふれる
   卯月の声が

 なつかしいけど
  あわれだ ....
野の鳥のさえずり とだえて
    空が深いなか から
 巡回豆腐屋の拡声器だけが
        冴えわたり
  猫背の髄は 傾くばかり

   金属にも疲労があるという
       ....
    腕ぐみで 冥想の真似をして
   過ぎた心情を つまんでみても 
 もはや 始まらないが どうしても
のどにつまるのは 青い年に生まれた  
      つぶやきの苦さ ばかり

 ....
テレビ番組に観たいものが
何ひとつない

インタ-ネットもすぐに
厭きてくる

やっぱり 平凡だが
話し相手がほしいなぁ

無駄話ができることほど
人生を豊かにするものは

な ....
      むせ返る 土曜日の落日前
       街なかの みすぼらしい 
       原っぱでは 飽きもせず
      黄ない喊声が渦まいている
          なんで そんなに
 ....
      丘ひだの わがやに
      もう雀のさえずりが
    まったくきけなくなって
       しののめの窓辺に
      明るみがさしたとき
    指先で目やにをぬぐって ....
ゆめかうつつか

天気予報とうらはらに

どこまでも

はるかにひろがる

青天井
卒寿となった おひとりさんは
    空の鮮度が気にかかり
いまも たわごとが 泡をふく
 
   梅雨(つゆ)が明けなきゃ
        おらの終活も
    始まらんのか と──
 ....
       街なかの広場に
          土曜日は
     こどものかげがない
      多分 親御さんと
 ドライブにでかけたのだろう

     街はずれの散歩道に
   ....
(呼び名は市道というのだが)
 
 わが家に接した舗装路は
  歩道と車道の区分なく
     往きかうかげは
       乏しく淡く

   そのうえ しばしば
  三毛猫さえも巡 ....
     穏やかな風と光が
    丘のひだにあふれて
 卒寿の猫背を包みこむとき

おひとりさまのスライドには
しみじみとよみがぇってくる

    はるかに過ぎ去った
白い季節の ....
冷笑しないでください

卒寿(おいぼれ)ともなると
ゆめとのぞみは萌えにくいのです
青い年
とちがって・・・・

謳歌はうまく唄えないのです
赤い「根明」(ねあか)の齢(よわい)
と ....
   庭木がかもしだす
     日陰と日向が
   その鮮明度を増し
   遥かに漂っている
      卯月の雲も
田の草月に移行するとき
  いままで眠っていた 
     老残の ....
 浅いひびわれができた
ベランダの三和土でみる
       一匹の蟻
   単なる散策なのか
       それとも
  餌を探すためなのか
  まるで卒寿となった
    おひとりさ ....
         なぜだろう 
 臨死はひとけたになったのに
卒寿のおひとりさまにむかって
  遠くから鴉が揶揄している
  近くで番犬が威嚇してくる
   
       そして 反対に ....
星丘涙さんの信天翁さんおすすめリスト(22)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ennui- 信天翁自由詩217-10-5
古びた日傘- 信天翁自由詩317-6-15
薪の一束- 信天翁自由詩217-6-10
田舎街の風- 信天翁自由詩217-6-9
摺り足- 信天翁自由詩417-6-3
大脳皮質に破裂ができて- 信天翁自由詩217-5-20
五月の風- 信天翁自由詩817-5-14
大根の里- 信天翁自由詩317-4-9
卒寿のかげ(五)- 信天翁自由詩217-2-25
卒寿のかげ- 信天翁自由詩417-2-5
塑像(七)_独り暮しの翁- 信天翁自由詩316-11-13
蘭月(一)- 信天翁自由詩216-7-8
蘭月- 信天翁自由詩416-7-1
鳴神月(七)- 信天翁自由詩416-6-30
鳴神月(六)- 信天翁自由詩116-6-24
トルソ(四)- 信天翁自由詩116-6-18
王道- 信天翁自由詩516-6-5
橘月- 信天翁自由詩1016-5-14
望郷(二)- 信天翁自由詩716-5-8
望郷(一)- 信天翁自由詩516-5-8
早春賦- 信天翁自由詩516-4-24
色鉛筆_四- 信天翁自由詩416-2-17

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