楽しいはずの
デートの帰り

彼が
たぬきを轢く

たぬきはこげ茶と黒が入り混じった体毛で
牙はするどく体長70センチくらい

道路の真ん中で横たわるたぬき

たぬきは息をしてい ....
階段を下って
いつもの場所へ出る
さあ一日の始まり
お水をコップ一杯
ごくごく

今日は雨を作ってると
上の階のひとが言うから
洗濯はやめておこう

おでかけしようか
傘を
持 ....
久しぶりに
電車に乗ったら

なんだか気になることが
たくさん

他の人が持っているものが
全然わからなくて

「それは何ですか」

聞きたくても
聞けないし

仕方ない ....
うちには
おとなと
こどもと
インドホシガメと
魚がたくさんと
植物が
住んでる

あと、死んだものが
たくさん

死んだものはわたしが
清潔で明るいキッチンで
ばしばし料理 ....
気が遠くなるほど
恋をしてしまったとき
いや
言い換えよう
特定の
誰かに
欲情してしまったとき

わざと
自分を
隠す
何処にも
いないかのように

いないところから
 ....
どうしても
寂しい夜

浴びるように
飲む
打つ
買う

内容は


キー
ネットショッピング

だったりする

それも買うのは

子供のおむつだったりする
桜舞い散る東京の
住宅街近くのスーパーマーケット
どこからか湧いて出た
ピカピカの一年生が
雑貨売り場に出現する

主婦歴の長い
このわたしにも
一年生だった頃は
確かに
あった
 ....
美しい女人の影に隠れ
そっと白い腹を見せる
黒ウサギ

その白い腹は
仰向けにならないと
見えない

黒ウサギも美容には
気を使ってる
化粧水は
高級品を使い
たっぷりつける
 ....
隣に建つ巨大な病院も
収容しきれない大きな歪み
大変だぁ これ些少ですが
って何
何コレ?
とりあえず解散だ

大きな声で読んで見てよ
そこのラベルそうラベルだよ
207円そう書いて ....
夢中になりすぎると
お互い可哀相になる
あまりにも余裕がなくて
何かを恐れあせっている
たとえそれが
たった一夜逢えないかもしれないという
ただそれだけのことだとしても

手が震え仕事 ....
すぐにいろんなものを
捨ててしまう

思い出になったら
怖いから

思い出になる前に
捨てる

それが
コツ
入院病棟の生暖かい清潔な
空気を吸いこみ眠る
窓の外に見える
看護師寮では
真夜中にドアが何度も開閉する
夢を見るほど深くは
眠れない午前三時
静かに誰かが走り
病室の前を駈け抜ける
 ....
気が動転し
何も考えられない

とりあえずコンビニで
そばを買い
ほぐしながら
食べる

明日は起きたらすぐ
夜汽車に乗る
場所は向こう側へ
行ければいい

こぼれた赤いジュ ....
夜になろうとしている
駅と小田急線
歩いて歩いて
一体ここはどこ

線路が遠くに見える
でも見える程度には近い
もっと離れたいけど
離れたらもとの場所に
戻れそうもない

知らな ....
わたしが歌っていても
お魚に私の歌は聞こえない

お魚は水の中で泳ぐだけ
ただひたすら泳ぐだけ
止まらずに

わたしは歌い続けることはできない
踊り続けることも
楽しいことは
長く ....
眠っている
こいびとの背中に
字を書く
油性マジックで
大きく書く

わたしの名前を書く
そっと書く

忘れられてもいい
あした
もう
ここへ
帰ってこなくても

背中に ....
温泉の
小さな露天風呂は
微かに
排ガスの
匂いがした

生垣で囲まれた
小さな屋上で
年の離れた男と
星空を見上げる

そっと
からだを合わせたら

温まる
ほどける
 ....
今日はとても疲れてしまったので、
あなたに会うことはできません。
あなたのことが好きなので、
あなたに会うと
わたしはとてもカロリーを使います。

とりあえず、25メートルプールを
5往 ....
もう私を忘れた
あの人

ラヴェルのメヌエットが
似合う

同じものを
見ているのに
見ているものは
違う

静かに近づいて
遠くに近づいて

おはなし
しましょう
も ....
午前3時
タクシーに乗ろうとしていたのに
いつのまにか

寝てました
どっかのマンションの生垣に
顔をつっこんで

とても
良い夢をみました
吐寫物に
まみれながら

どんな ....
体中の
キズを辿る

一番大きいのは
三歳のときの
やけどの痕

足だから目立たないのに
ママは
いつまでもいつまでも
ごめんなさいと
言う
もうこの子は
結婚できないかと
 ....
ああ、晴れた
良かったね
公園には
お友達が
いっぱいだよ

光りと風
埃と喘息
排ガスと紫外線
楽しい楽しい
水遊び

ビスケットの匂い
いちごみるくあめの匂い
だっこ  ....
喉から手が出そうな日
何回もトイレに行かないと
間に合わない

朝はバスで
吐いたから
こっそり隠していた
服に
着替える

どうしてこんなに
空が
きれいなのかなあ

わ ....
世界の外側は
ただのプラスチック
だから何も
心配することは
ないんだよ

光を浴びて
ミジンコが増えて
バクテリアが増えて
小さな魚も
小さなエビも
小さなタニシも
みんな笑 ....
踊って
踊って
踊り疲れたら

眠りましょう

指の間を
通る
白い水

ざぶん

流してあげる
それは
たとえば
売られていく
ときの
球根の感情に
似て

ぬるい
コーンスープを
飲む

今日の予定
守らなきゃ
ダメ?

いつまでも
終らない
日付

そし ....
甘い甘い時間
向かい逢う鶴の羽

今夜もう少しで
叶えられるところだったのに

テレビをつけよう
誰かに
笑ってもらいたいから
大きな声で

背丈ほどある
鶴が
ベランダに
 ....
抱き締めると
温かい
生臭い
小さい
にこにこ
作るのは
とてもかんたん

目をとじて
受け入れる
いろんなこと

目をあけていては
だめ

明るい朝に
プリン食べてね ....
困った
どうしても食べたい
今すぐ食べたい
おいしそうなうさぎ
おいしそうないたち
おいしそうなまぐろ

明日のために
ハーブティーでがまんって
それはないよ

透明なお皿に
 ....
どろりとした水
流れてきた

あなたを静かに濡らす

もっと買って来いって言われても
ないよ

もっと鼻を突っ込んで
窒息するくらい

そっとさすって
優しくね

朝のくら ....
チアーヌ(724)
タイトル カテゴリ Point 日付
たぬき自由詩704/4/12 15:45
トイレに行きたい自由詩204/4/11 1:05
電車に乗って未詩・独白7*04/4/11 0:39
清潔で明るいところ未詩・独白804/4/8 16:28
透明人間[group]自由詩24*04/4/8 12:30
寂しい夜未詩・独白504/4/8 12:21
がんばって未詩・独白204/4/7 20:09
黒ウサギ自由詩404/4/7 19:39
商店未詩・独白104/4/7 12:50
上気した子宮自由詩604/4/7 0:41
捨てる未詩・独白204/4/6 20:22
産婦人科病棟自由詩1204/4/6 15:24
向こう側自由詩404/4/5 21:05
住宅街自由詩504/4/5 19:35
泳ぐ魚未詩・独白304/4/5 13:03
油性マジックで未詩・独白8*04/4/4 16:12
不倫温泉[group]自由詩10*04/4/4 15:20
待ち合わせ自由詩3*04/4/3 16:21
回廊自由詩004/4/2 17:03
幸夢自由詩104/4/2 16:38
勲章自由詩6*04/4/2 16:10
ひなた未詩・独白404/4/2 12:23
喉から手が出そうな日未詩・独白504/4/1 23:48
ビオトープ未詩・独白404/4/1 22:31
白い水自由詩104/4/1 15:41
練習自由詩204/4/1 15:38
野良鶴自由詩204/4/1 15:28
明るい朝自由詩604/3/31 14:51
透明なお皿自由詩204/3/31 14:49
どろりとした水自由詩304/3/31 14:47

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