どこか寒い
なぜか寒い
吹き込んでくる感じがする
でも
たぶん気のせい

あなたの後を追った
知らない場所で見かけたから
わたしの知らないあなたを
突然見つけたような気がしたから
 ....
急に寒くなった
霧のような雨が降る
わたしは
お寺を思い出す

山も
林も
お寺の屋根も
雨に濡れて

位牌檀のある部屋は寒い
ぞろぞろと歩く
思い出は薄くて
あなたがいなく ....
膨張して
こぼれる
その瞬間は
誰の指でも
同じだ

ウミガメと泳ぐ
夢を見た
プールで
青いクレヨンで
丸を描いて
くるくると
塗りつぶす
真っ青な月の絵
周りを
黒いクレヨンで
ぐるぐる
ぐるぐる
ぐるぐる
何度も
何度も
何度も
塗りつぶす
塗りつぶす
 ....
黒頭巾ちゃんはその日、おうちでピアノを弾いていました。
空は薄ぼんやりとした曇り空で、照明をつけないでいると、おうちの中はまるで霧がかかっているように薄暗いのでした。
でも、黒頭巾ちゃんは、薄曇り ....
結婚します!
結婚します!
だからお見舞いに来てね!

あっちのお兄ちゃんは新しいお兄ちゃん!
あっちのお兄ちゃんは古いお兄ちゃん!

結婚します!
内臓が破れます!
腸が飛び出しま ....
さようならわたしのともだち
警察では事故だって言っていたけど
ブレーキ痕がなかったみたいね

国道から入った突き当りの壁は
巨大な山を支えるためについている
とっても硬いコンクリート
あ ....
その日の朝早く雨が降っていた
夜明け前からその雨は降っていた
雨は静かな音を響かせていた
それが本当の雨だったのかどうか
わたしにはわからない
すぐにまた眠ってしまったから
花子は豚です。
山形県のある町で幸せに暮らしていました。
町はいつもとても静かで、響くのは、花子がブーブーとおじいさんを呼ぶ声くらいのものです。

朝六時、町のスピーカーが目覚ましの音楽を鳴ら ....
冷たい
クリーム
なのがヤバイ
夜に忍び寄る
密やかな欲望
今日は買わなかった
だって我慢ができなくなるから
冷凍庫を何度も覗き込み
ため息をつく
頭の中はそればかり
ああどうして ....
ふたつに割ったチューチューアイスを
仲良く食べましょう
ありきたりなことしましょう
やり残したこともそれほどないし
あとはもう
チューチューアイスでも食べていましょう
チューチュー
チュ ....
「夢ばかり見ていたあなたも大人になったのね」
そんなことを口走った夢を見た
ハーゲンダッツのカップの中で溺れていた夜
抹茶色のスカートを捲り上げて
「さあここに来て頂戴」
そんなことを口走っ ....
庭の隅に植えた
松葉ボタンが
強い日差しに向かって
これでもかと咲いています

寒さに耐える姿よりも
暑さに立ち向かう姿の方が
戦っているような気がして
好きでした

あなたはそう ....
そんなことはいいから

あなたの話を聞かせてちょうだい
家族のこと
恋人のこと
学校のこと
会社のこと
悲しかったこと
寂しかったこと
こどものころのこと
そんな
いろんな話
 ....
瘡蓋をはがして
ズキズキさせてみる
たまにズキズキするのは
実はちょっと気持ちいい
所詮大怪我じゃないから
ズキズキが楽しめる
お風呂で沁みたり
靴を履くとき痛かったり
指で触るとぺた ....
楽しい毎日の中に
あなたの命日も隠れています

おめでとう
おめでとう
お誕生日
おめでとう
この世は楽しいことばかり
だよ
詩みたいな図面を書いてください
図面みたいな詩ではなくて
詩みたいな図面を書いてください
なんだかつまらない
すっごくつまらない
暗い夜から
桜の木へ
落ちていく途中
わたしは足から
落ちようとしていた

美容院は何軒行っても
満足できないし
恥かしいくらい何度も何度も
求めたくなるし

ねえどうかしちゃっ ....
通りの
突き当りには
とても大きな
古い病院

薬と
消毒と
おしっこの匂い

クリーム色のカーテン
ひびの入った白い壁
触ると
とても冷たい
わたしは病気で

入院した ....
電話をください
電話をください
電話でしか繋がれない
だから電話をください
メールじゃなくて
電話をください
受話器を耳に当てると
あなたが小さな声で
生きてることを伝えてくれる

 ....
鉄の蓋を開けて
放り込んで
暗闇の中
夢見るように
14階建ての箱が平行に並ぶ
牛に頭を潰された男が
漂う台風の夜
ごおおおおおおおお
大きな顔がわたしたちを
破壊していく
もぐら叩きを
していると
無心になれる
ハンマーを
握った手に
力を籠め
ばん
ばん
ばん
にこにこしたもぐらが
いなくなるまで
叩き続けていると
無心になれる
無心
心が ....
巨大建築物の
ユウワク
屹立してわたしを
待つ

なぜ
登るのか
それは
そこにビルが
あるから
下る音階
広がる和音
底のほうへ
そして天上へ
突き抜ける
拡散していく
瞳の意識
夕映えの宇宙
通り抜けていく
わたしの体
いきたい
いきたい
いきたい
そこへ
宇宙へ
 ....
強い日差しが
肌を焼いていく
じりじりと
内部で音を立てる
もう二度と戻れない
そんな瞬間を
あなたと
街と
街の
間には
ホタルブクロの
小道があった
不安をかき消すように
折り取って
右手にいっぱいの
ホタルブクロの花束
とても白い花
空は青く
休耕田の中の
緑の小道
カマ ....
くるくると
動いてる
空気清浄機の上に
置いてある
ラジオから
流れる
女性ヴォーカル
疲れたときに流れ込んでくる
アシッドジャズ
みたいな
よくわからない

上に上に
登り ....
ストレートで
明るい
情熱的な
あなたに
飲み込まれそうで
怖い
自分の足場で
自分の持ち場で
石橋は叩いて渡り
毎月少しずつ貯金して
用心に用心を重ね
やっと息をしている
そ ....
なにをたべてもいいよ
といわれても
なにものどをとおらない
おかあさんのつくったなっとうじる
がのみたいです
チアーヌ(724)
タイトル カテゴリ Point 日付
道祖神自由詩106/9/22 10:56
秋雨自由詩206/9/13 9:59
自由詩106/9/6 11:40
黒いクレヨンで自由詩506/9/4 15:24
黒頭巾ちゃんがメヌエットを弾いた日[group]散文(批評 ...406/8/31 13:52
結婚宣言自由詩706/8/30 14:56
夏のメッカ自由詩506/8/29 12:27
自由詩206/8/27 0:32
花子とおじいさん散文(批評 ...506/8/24 11:52
アイスクリーム・アイスクリーム自由詩6*06/8/22 10:50
チューチューアイス自由詩406/8/17 10:30
わたしのおじいさん自由詩306/8/16 23:30
松葉ボタン自由詩406/8/4 15:31
大丈夫自由詩106/8/2 21:02
ズキズキ自由詩206/8/2 16:22
毎日、毎日自由詩506/7/25 13:51
図面自由詩1+06/7/21 15:32
桜の木の上へ自由詩606/7/15 11:18
突き当たりの病院自由詩306/7/7 21:15
電話をください自由詩806/7/5 18:23
ダストシュート自由詩206/7/4 19:18
破壊自由詩106/6/24 14:31
もぐら叩き自由詩106/6/24 14:28
落下中自由詩406/6/24 14:20
いきたい自由詩606/6/21 19:01
夏の日自由詩206/6/21 15:05
ホタルブクロの小道自由詩306/6/19 14:33
空中自由詩306/6/7 10:17
津波警報[group]自由詩406/5/24 11:49
さいごのばんさん自由詩206/5/23 21:02

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