どろどろのホットケーキミックス
ぐちゃぐちゃにかき混ぜて

喉が痛いので
電話には一切出ない

ベランダで睡蓮の花が咲いたので
こどもたちと眺めよう

まだもう少し
もう少しだけ
 ....
回転式自動ドアは
通れない
怖いから
足がすくむ

こどもが死んだ
やっぱり って
思った

エスカレーターも
苦手だ
乗るときに
心がいつも
ざわざわする

エスカレー ....
守られる約束なんて
この世にはないから

約束なんて
しないほうがいい

どうしても
約束したくなったら

はんぶん冗談で
すればいい

歯医者の予約程度の
約束を
すれば ....
明日のことばかり考えてたら
今日のこと忘れてた
電話もごはんも催促も壁紙の張替えも
全部全部全部

食いつきのいいアマゾンの美魚
食いつきのいいメキシコの美魚
食いつきのいいアフリカの美 ....
ママが呪文を
唱えると

家庭は崩壊
する
なでなでしてよ
そんなところじゃなくて
ちゃんと頭を
なでなでしてよ

優しくなでなでしてよ
大丈夫だよって
なでなでしてよ
もう誰も
わたしを
なでなでしてくれるひとは
いない ....
シトロエンBXで旅に出よう
からっと晴れた涼しい日曜日に

それはゴールデンウィーク
暑くもなければ寒くもない
理想的なゴールデンウィーク

エアコン効かないからね

渋滞しない道は ....
ここはどうも、とても乾いた場所のようだ、
湿度計は40%、まぁ普通みたいだけど、
でも喉が乾く、乾いてしかたない。

明日のことは明日になってから考えよう、
今日はゆるりと流れていく、
サ ....
わたしの体は
わたしのモノ

夕方からお出かけして
ラーメンと青島ビールを二本
ひとりで飲み食いしてたら

さびしくなって
電話しちゃった
目の前で
女優が
水ギョーザ
食べて ....
その喫茶店は
電車の形をしていて
街外れにぽつんとあって

わたしと彼のお気に入りだった

彼といるとき
わたしは何も知らない
女の子でいられた
彼は
はじめての人だったから

 ....
路地の暗がりで
キスされた

前頭葉が熱くなって
ぼうっとした
いや、前頭葉じゃないのかも
しれないけど

そして少し
体が
震えてる

とりあえずそのまま
わたしは宴会に戻 ....
夢を見て泣いた
ひさしぶりだった

わたしはダブルベッドに
ひとり横たわり
天井を眺めていた
なんのへんてつもない
マンションの天井を

せめて天井が下がってきて
押し潰してくれた ....
一本
二本
三本

指が沈んでる

あなたに触れようとしたら
全部
落ちてしまった

水槽で泳ぐ
さみしそうな指に
ゆらゆらと
水草がからみつく

しょうがないので
エ ....
狭い檻に入れられて
ぼうっと人の足を見ている
スリッパの音がうるさく
臭い匂いで頭が痛くなる

おとといシャンプーを
してもらったので
わたしの毛はつやつや
ショーに出る訳でもないわた ....
みんながちゃんと
よけて歩くような穴に
簡単に
落ちてしまう

気をつけて
歩いているはずなのに
でも
やはり
落ちてしまう

穴の中で
「ここはどこだろう」
「暖かいか」
 ....
東北自動車道上り線を
南下する

パーキングのチャーハンが食えたものではなく
ラーメンにしておけば良かったと
後悔する

しかし、男というものはなぜ
夫になったとたんに
人の運転に文 ....
恋なんてものに
出会いそうになったら
それはもう
一目散に
逃げるしかない

だって
ひどいめに
遭うかもしれないよ

とにかく逃げて逃げて逃げて
見えなくなるところまで

 ....
スーパーには
徳用が売ってる

山ほど
入ってる

こどもが
「買って」と
騒ぐけど無視
だって
あんなの食べたら
虫歯になるよ

しかし泣かれるとヨワイ
面倒なので買い与 ....
いつのまに
口はくちばしになり
おしりに尻尾が生えていた

尻尾はふさふさとして
くちばしは鋭くピカピカ

用事があるときは
仕方がないので
そのまま出かける
ほんとは嫌だけど
 ....
遠くに行こう

あなたが言ったから

来てみたの
ずいぶん遠くに

でも遠くなんて
どこにもなくて

ここはどこでもない
わたしの夜のとなりに
ことばがたくさん住んでいて
ときどきベランダで
お話をする
こどものかたちをしてる

一緒にトマトを食べたり
くっついてみたり
ゴミを片付けたり

たのしいね ....
わたしはどこにも行きたくない
許してください
わたしはどこにも行きたくないのです

晴れた朝も
暗い夜も
雨の沼も
光の庭も

どこにも

あなたがここに来て下さい
そしてわた ....
誰だろう?誰かに見られてる。おかしい。ゾクゾクする。
男だ、と思う。わたしは女だから、見ているのは、たぶん。
わたしは、うつくしくない。いわゆる美人さんではない。
わたしは男に見られることは少な ....
空家が
売りに出されてる
もうずっと長く

庭に
小さな
池がある

いつもお散歩をする
通り道にあるので
毎日のように
のぞく

その小さな池には
金魚がたくさんいるから ....
夢を見たかったの
いや、違うかな、幻覚かな

箱舟に
柔らかい布団と
清潔なシーツを乗せて

今夜も辿る
弛緩した唇で

あなたをここへ
迎えることができないので

わたしは ....
こどもがえへへと笑う
かわいいね ぎゅー
なんてするけど

パパの好きな塩辛
手作りして
「お帰りなさい」とか
言うけど

ほんとは

わたしが
誰のものでもないように

 ....
雪の降る夜
暗い工場脇で
体を探りあったこと
覚えてる?

あなた息遣いが
荒かった

学校帰りの
暗がりで
キスをしたことも?

二人とも
熱くなったね
寒いのに

 ....
今日も良い天気

環状8号線から
ちょっと入ったところ
思ったよりも静かな
住宅地

不思議なデザインの
ブルーのマンション

窓からのぞく
子供の顔に
挨拶しようと
手を振 ....
ずっと泣いていたら
とても疲れて
座った場所から
動けなくなってしまった
       
世の中には
どんなにがんばっても
どうしようもないことが
あるのだと
知ったあの日

た ....
粘土でできた空飛ぶ天使が
すごいスピードで
逃げていく

青空は遠く

やたらに暑い

ぐらぐら揺れる歩道橋の上で
動けなくなり
足元の床が
抜け落ちるような

そんな気がし ....
チアーヌ(724)
タイトル カテゴリ Point 日付
こころの一部分自由詩404/5/17 14:15
回転式自動ドア自由詩204/5/16 21:28
歯医者の予約程度自由詩1004/5/14 17:15
獰猛な美魚自由詩10*04/5/13 10:52
自由詩2404/5/10 9:39
なでなでしてよ自由詩7*04/5/9 21:42
ゴールデンウィーク自由詩5*04/5/6 17:01
子宮内部[group]自由詩704/5/6 16:15
ひとり自由詩304/5/1 22:20
電車の形の喫茶店自由詩10*04/4/30 20:08
前頭葉未詩・独白1004/4/30 15:40
天井自由詩304/4/30 15:14
落ちる自由詩11*04/4/28 20:40
繁殖用自由詩604/4/27 17:11
自由詩5*04/4/27 10:06
東北自動車道南下自由詩504/4/27 1:03
恋なんてものに未詩・独白504/4/21 20:30
キットカット日和自由詩3*04/4/20 22:17
卵胎生自由詩204/4/20 17:16
遠いところ未詩・独白204/4/20 15:45
夜のとなり自由詩7*04/4/19 15:48
わたしはどこにも行きたくない自由詩204/4/18 22:59
どうかわたしにスープを飲ませてください自由詩804/4/17 1:12
泳ぐ金魚自由詩304/4/16 21:10
箱舟に乗って未詩・独白104/4/15 22:29
空のお墓自由詩904/4/15 14:33
祝婚歌自由詩904/4/14 20:55
知らない体自由詩904/4/13 22:36
はさみ自由詩404/4/13 15:44
歩道橋の上で自由詩904/4/12 16:29

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