あらしが
まちにきている

いつになく
つめたいあめをふらせ
いつになく
きびしいいなずまを
とどろかせている

ふと
わたしはきがづいた
これは
ちちなのだと
 ....
ためらいのサイドブレーキ
科学者は断然の希望で
反応を破産しに来ていた

ちりとりの細やかさで
トナカイを訴えにひとりごちたがる
それともの暖冬を
またの九月を選択するために ....
 
 
てつくずを
うったおかねで
おさけを
のませてくれた

おさけよりも
ほしいものがあったのに
とてもかんたんな
てつづきばかりして
ここまで
きてし ....
 
 
ばかは
しななきゃ
なおらない
ということは
ほんとうのことだ

ああ
あのひとのことね
とおもってる
あなたのことだ
 
 
 
 
(は)

はぶらしのけが
たんぽぽのわたげのように
あけていたまどから
かぜにふかれてとんでいく

もうそんなきせつなのだ
はぶらしばたけにいくと
はぶらしのうかのおばさ ....
 
 
まだ
ゆめのなかにいる
どこかとおいくにの
くうこうを
まどのそとから
みている

ゆめ
のなかなのに
そこにはいつかいくはずだった
シンガポールがある
なくてもいい ....
 
 
てつやあけで
しごとして
いえにかえると
つまとこどもが
ねむっていた

もうすぐ
めをさますから
それまでは
ねむってはいけないと
いけないと
おもいながら
ねむ ....
 
 
街がやけに
賑やかだと思ったら
今日は
金曜日だったのだ

金曜日になるたびに
同じことを思い出す

また忘れ
また思い出し
また忘れる

街もわたしも
同じこと ....
 
 
(な)

なにもない
なもない
なのはなさいていた

ほかのなにかに
なりたくて
なりたくても
なれなくて

ならなくて
よかったと
なまえもないのに
さいてい ....
 
 
(た)

たがめが
たまに
たんぼにいる

たがめがいるなと
おもっている

ひとの
ごせんぞさまとも
しらないで

しんだあとの
ひとのすがたとも
しらない ....
 
 
(さ)

さかなが
さ、のじをなくして
かなさんになってしまった

きしへあがったかなさんは
あうひとびとに
たずねるけれど
さ、なんてしらないなあ
きれいなひとだなあ ....
 
 
(か)

せなかにある
ちいさなてんは
きっとわたし

かあさんの
か、は
いつもこどもを
おんぶしてる

こばなれしても
かあさんの
か、は

いつも
だ ....
 
 
(あ)

あかんぼうが
ないている

あー
あー

それはぐうぜんにも
ひらがなの
さいしょのおとだった

こもりうたをきかせると

いー
いー

と、わ ....
 
 
さかながいちび
びじんをあいし
しばえびこいしい
いえなのさ
 
 
 
 
透明な飛行機が
滑走路を走ってる

滑走路も透明だから
そんな景色はないのだが
しかしこの今も
そんな景色が
どこかにあるように思える

離陸すると
飛行機は
もう走 ....
 
 
おしっこしたくなって
かいだんをおりた

まよなか
だれもいないいまで

きえたテレビが
ぼくのかおをうつしてる

それいがいにはなにもない
いまのいまを
 
 
 
 
「通学」

しょうがっこうまで
あるいてかよった

ちゅうがっこうにも
あるいてかよった

こうこうまでは
じてんしゃでかよった

それからはもう
かえってこなかっ ....
たんぼにたって
まっている

めをとじながら
まっている

いなほをざわめかせて
やってくる

かぜの
れっしゃを
たかはしは
みょうじである

ひとの
みょうじである

べつに
いぬでもかまわない

もしかしたら
なまこだって
 
 
あのよからやってきた
こどもがひとり

このよのしくみを
しりはじめている

あのよへいった
かつてのこどもも

しりはじめている
おなじそらのしたで
 
 
ブランコが
ゆれているのは

こどもがのって
あそんでいたからなのか

また
こどもがくる

おちばをまきあげて
さっきよりもおおきくゆらして
 
 
きみとはじめてあったとき
きんちょうのあまりしたおなら

きみはこえとまちがえて
えっとききかえした

ぼくはおならみたいなこえで
なんでもないよといいかえした

そのあ ....
 
 
ははおやとまちがえて
だきついてくる

こどものからだから
わたしのからだへ

ちがかけめぐり
ひとつになると

おぼえている
こどものからだだったころを
 
 
 
 
ひじょうにむずかしい
よのなかです

となりのひとの
いうことと

となりのひとの
いうことが

ちがうのです
わたしのいうこととも
 
 
 
 
かんらんせきに
いしがおかれている

きっとだれかが
せきをとるためおいたのだ

けれどだれもこない
まつりのじかんになっても

ふしぎそうに
いしがてんめつしてる
 ....
 
 
そらは
だまっている

なにかつたえたくて
だまっている

にくしみもかなしみもない
そらのことばを

うつくしい
あおにひめて
 
+
 
しょうがが
きい ....
おしゃべりのあいだ
だまってる

おしゃべりがおわるまで
だまってる

ふたりだけになると
はなしたそうにしてる

きみはぼくに
とてもよくにている
ももたろうが
かめにのる

きびだんごを
ぜんぶあげたから

かめはすこし
とまどいながら

りゅうぐうじょうへ
しんろをかえた
 
 
くじをすぎても
かえらない

にんぎょうを
かってくれたママ

えんりょして
うけとらなかった

ぼくをうむ
はずだったママ
 
 
あきのそらが
こきゅうしている

ここにいるよと
こきゅうしている

おちばがきづいて
くるくるあそぶ

わたしもきづいて
えりをたてる
 
+

きたかぜこ ....
小川 葉(1581)
タイトル カテゴリ Point 日付
メッセージ自由詩110/12/23 1:09
[実験作品]クリスマス自由詩1*10/12/20 22:43
乾杯自由詩310/12/17 3:10
アンテナ自由詩110/12/9 1:49
自由詩010/12/7 22:18
シンガポール自由詩610/12/7 1:11
クリスマスイヴ自由詩410/12/6 2:35
金曜日自由詩210/12/6 1:00
なにぬねの自由詩410/12/5 2:35
たちつてと自由詩4*10/12/3 2:19
さしすせそ自由詩210/12/2 0:44
かきくけこ自由詩410/12/1 3:13
あいうえお(「五十一のデッサン」インスパイア系)自由詩310/11/28 4:08
さ・び・し・い自由詩210/11/28 2:42
詩は走らない自由詩2*10/11/27 2:31
夜の居間自由詩110/11/26 1:24
旅路自由詩210/11/25 2:25
風の駅自由詩510/11/23 0:02
高橋自由詩1*10/11/22 22:45
同じ空の下で自由詩210/11/22 1:16
秋のブランコ自由詩210/11/21 13:47
おならの告白自由詩210/11/21 2:31
こどものからだ自由詩110/11/18 22:39
隣人と愛自由詩310/11/18 2:15
かんらん石自由詩3*10/11/17 23:02
空の言葉自由詩610/11/16 22:08
おしゃべり自由詩210/11/15 23:08
手違い自由詩410/11/15 2:41
プレゼントは遠慮するから幽体離脱したい自由詩1*10/11/13 22:06
秋の手紙自由詩110/11/12 19:40

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