そらをみあげると
ちちがいた
やぎのむれのなかに
ひとりいた
ことしのなつは
すずしいぞ
みちばたに
てがみがおちていた
つたえたいことは
すべて
そこ ....
ゆめがあるかないかで
ゆめのかちを
はかることができました
おかねがあるかないかで
ゆめのかちは
はかることはできませんでした
ゆめはいったい
どこにあるのでしょう
....
このへやは
にしびがまぶしくて
とだれかがいった
だれかはもはや
ひとではなくて
それでもひとのつもりで
あるようだった
にしびだけが
つよくそのあたりを
てらし ....
いきていることが
つみなのだと
ちちはいった
おまえさえ
いきのこればよいのだと
ぶきような
ちちがははにいった
わたしもちちににて
ぶきようだった
にもかかわら ....
ためされていることは
わかってる
と、いって
おとこはさっていった
このよにおとこはいて
はじめから
いなかったかのように
るすでんをさいせいすると
まだいきて ....
ろくさいの
おかっぱあたまの
むすめがいた
こいもしらない
そのむすめが
まさか
よんじゅうにさいになるとは
はちじゅうはっさいに
なるとは
しらずに
....
スーパーで
すいかをたたいてる
おくさんがいた
ぽんぽんぽん
ぼっちゃんはいる?
ゆびさきでやさしそうに
ぼっちゃんは
こたえなかった
かわりにとてもよい
おとを ....
かぜはなぜ
ふいてるんだろう
しんぞうはなぜ
うごきつづけてるんだろう
ほしはなぜ
そのほしをちゅうしんに
わたしがいなくても
まわりつづけてきたんだろう
....
せみがいないとおもったら
いないのは
せみだけではなかった
それではなにが
いないのかとおもったら
せみだけのようなきがした
せみだけをおぼえてる
ひぐらしの
かな ....
このよに
おばけがいるとしたら
それはにんげんだ
だから
ほうっておきなさい
ひとたび
たすけたならば
そのひとは
あそびほうけていた
だから
ほうっておきなさ ....
じなりがしないじしんが
やってきた
ああ
こういうことだったのか
じなりがしないじしんが
やってきた
ただゆれるだけで
つなみもこないじしんが
にっぽんをさがしに
おおきなまちにやってきた
おなじふるさとから
おなじくにをさがしに
このまちへ
じぶんをさがしに
あるひとは
まちのひとになり
あるひとは
ま ....
なまえだけがある
それいがいになにもない
そんなことがいくつもあった
ひともしょくぶつもおなじように
わたしにはちちとははがいる
そのことさえあいまいで
なまえのな ....
しをかけないということは
いいことなんだな
いそがしくて
じゅうじつしてるんだな
はちにおわれて
にげながら
ふとそんなことを
おもった
いつのまにか
えきまえのふろうしゃのひとが
いなくなっていた
そのことにきづくまで
わたしはさまざまのことを
かんがえていた
かんがえるだけで
いなくなることができる ....
つりにいくといったまま
かえらなかったわたしを
ははがいまもまっている
なんでもないいちにちの
あめがふりそうなごご
いっておいでというははに
てをふった
....
トラックひとつで
このまちにやってきた
そうじきがいるかいらないかで
ちちとははで
もめていた
ははがないて
そうじきは
とどけられた
あのそうじきが
いまは ....
ちちに
なんどもきいた
あれは
みどりではないのかと
あおだといった
そうとしか
いえないようだった
しんごうが
あおにかわる
わたしにも
あおにしかみえな ....
いちばんちかいまちが
いまはいちばんとおい
いちばんちかいほしが
ここからはみえない
きみにあえなくなってから
いったいどれだけの
つきひがすぎてしまったのだろう
....
しらないまちを
あるいた
しらないというだけで
まちはふるくなり
あたらしくもなっていく
しらないまちのひとにも
わかるような
ことばではなした
ほとんどつうじ ....
こじきが
わたしにたかる
おかねもちの
こじきだ
あたえても
まだたりない
おかねだけが
いつまでも
むすこが
いじめられているらしい
ちちもまた
いじめられていると
じかくしたのは
おさけをのんでいる
ときだった
むすこはまだ
おさけがのめない
のめない ....
まよなかの
べんじょにいくと
ひとりのおとこが
たっている
べんきになってしまった
ひとりのおとこ
そのおとこに
しょんべんをする
いつからそこに
たって ....
たからじまに
よるがくる
りかしつのすみで
+
たんすのなかで
よりそう
りぼん
+
たくさん
よめば
りすもすむもり
....
せかいが
めつぼうするといわれたひ
ながとさんがしんだ
けっきょく
せかいはめつぼうしなかった
そのひしんだひといがいは
なぜめつぼうしなかったのだろう
このせかいを ....
おさけもたばこも
やめられなくて
だらしないと
ひとはいうけれど
わたしとおなじ
いきかたをしてみなさい
できなければ
さりなさい
ひえいざんで
やかれたこどもも
いたのだろう
ゆうふくすぎるということは
まずしすぎると
おなじくらいつみなのだ
おかねはひとが
いきるためのどうぐ
そのちから ....
ひとにみとめられて
いきていけたら
とおもうものだけれど
このだいしぜんに
みとめられているうちは
だいじょうぶのようである
このかきのきも
ことしのあきには
みを ....
あさめざめると
あたりまえのあさが
おとずれている
しんでしまえば
えいえんにおとずれない
あさだ
べんきょうちゅうのカラスが
けさもなかない
としおいて
ぼ ....
なぜこんなにも
ひつようのないものが
そぎおとされて
ひつようなものだけが
せかいをこうちく
してしまうのだろう
なぜこんなにも
ひつようのないものが
なきさけび
....
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