昔戦場だった野原に
ススキが生えている
百姓なのに雇われて
怖がりながら
斬られて逝った命たち
風でススキが揺れる
手招きみたいに
たくさんの無念が
教科書には載っていない ....
大工よもっと梁を高くして
石けんの切れ端で
洗面台の鏡に書いた
身内への連絡
返信はいつも
ルージュの伝言
2025.11.21
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ぽえ
木の実が尽きて
里へのクマ出没が後を絶たない
クマも食べ物がなくて
どうせ死ぬのならと
覚悟して里に降りてくる
話題が尽きて
テレビ放送の誇大表現が後を絶たない
放送時間に猶予はない ....
薄暗さ覆う海辺、うねり寄せる波間の渦に
子供たち二人、あっちとこっち何か大っきな貝を掴もうと盛んに手足を動かして動かして
自分たちに肉体があることの自由自在を喜び、歓喜の木霊のやがて波間の渦 ....
データをグラフ化すると
解った気になるのだよ
グラフ化に騙されようと思うのだ
グラフは天気予報図と同じで
一瞬未来が見えた気にさせるものだ
グラフ化したほうが前には進める
立ち止ま ....
車を走らせていると
だだっ広い芝生の平原にすっくと
黒い五重の塔が建っていた
ちょっと気になって
駐車場を探して
その五重の塔をみにいった
想像どおりの大きさで
みあげる ....
手をつないで入っていこう
光の輪の中へ
空は待っていてくれる
時の円環が
わたしたちを包んでいる
忘れた夢を
あきらめた夢を思い出して
あなたの価値は無限大なんだ
もし空が見え ....
○「人の師」
みだりに人の師となるなかれ
人のことを批判する余裕はないはずだ
若いときは
人のことよりも
自分のことである
まして年を取ったら
なおさらである
自分のことに集中せよ!
....
なんびゃくねんも
生きられないのは
ひとだからでは無くて
生物というものは
そういうものだからだ
宇宙のはなしのなかで
何億年何十億年とかいう歴史がかたられる
のは ....
最早絶望に絶望する
孤独と云うモンスター
最早親も誰も助けにならない
その現実を幼少に凝視した人間の
ごろんと転がる親しみ在る人の死体
ぱっちり両眼見開き固化した瞬間 、
自らを切 ....
粉雪の夜空からそっと舞い降りてくる、とてもちいさな白い天使たちが、君のながい睫毛の上にそっと置いていった、とてもちいさな氷水晶。
姉は
母の遺影だけ渡してくれた
お父さんのは?
とは聞けなかった
彼女の中では
一生赦せないひとだったのだろうから
母の情の{ルビ強=こわ}さを受け継いだ姉
酔って暴れる父を
....
積もることのなかった雪のせいか、
風景はあの日の朝を思わせた。
空気は冷たく、地面はツルンとして見える。
吸い込んだ息は、鼻をツンと刺して痛くする。
そうして流れた涙は生理的現象だ。
....
火炎に光の耀き燃え立つ処、
必ず煤の吐き出され闇の病み
天に誘われ地に誘われつつ
人の伺う対局の間合い
天と地への執着の悪夢、
二の狭間に三を導き
真の途を見出し
意識魂の己 ....
とある花がわたしに
微笑みかけつづけてくれている
わたしはすこし照れて
その花のまなざしを直視できない
人生を全うさえできない予感に夜に震える
ひとりっきりも気楽だなんてくだ ....
奴らがパンダで来るなら
こちらはヒグマとツキノワグマを
嫌でも送りつけて
天安門広場を血の海に染めたい
白黒か茶色か黒の違いだろ
下手したら
ハオチー、ハオチーって
取り合いになるかも知 ....
奴らの手法を拝借して
日本に来ている
チュカチンミンキョワコク人を
すべてスパイ容疑で捕まえて
クマの檻に入れて闘わせて
勝ったら強制退去させる
というのはどうだろう
最後に
チュ ....
冬は
つま先からやってくる
朝の換気のあと
畳を踏みしめると
つま先に
じわっと
寒さが滲む
つっかけを履いて
ゴミ出しに出れば
つま先に
冬を感じる
お布 ....
ことばが灰になる
皮膚を焼くのと同じ匂いで、
私の祝詞は、
毎月、かすかな煙をあげて消失する
――わたしたちは
プーチン大統領に起因する不条理に反対する、
と
白紙の地図を焦がしな ....
神様ありがとうございます
今日という宝ものをお贈りくださり
ありがとうございます。
この二度とない貴重な日をありがたくいただきます。
この今日を大事に使います。
世の ....
それって、雨のつもり?
あきない人ね、あなたって。
忘れたの?あなたがしたこと。
あなたが、わたしたちに約束したこと。
もう、二度と滅ぼさないって約束。
また、はじめるつもりね。
すべての ....
私は人間を尊敬することを学ぶ カント
「人間を尊敬する」
「人間を尊敬する」
これこそが
出発であり
目的だ
私は雷撃に撃たれ
呆然と世界を見ていた
泥水に塗れたいと言いながら
肩書きを武器にしようか迷う
そんなあなたに
ふと愛想が尽きた
ニセモノだった
ファッションとして
上手く着こなしていただけ
辛酸舐めた人間を知ると
....
不安や迷いなど
その中に居る時は
忘れているけれど、
命に従い
生きるしかない私
・
いのちよ
ありがとうさま
いのちは
いのちに
支えられている
・
おふろ上 ....
時の終わらぬ話だ
いつまで終わらないんだ
ブラックホールで
時間はどのように流れるか
本人にとっては普通に進む
周りから見れば時が止まる
ふたりの唇が口づけるとき
周りから見れば時が ....
今日の役目を終えたようなアスファルトが
まだお前がいたかと俺を迎える
誰もいないから好きに渡れよって
赤い顔したやつが
点滅しながら俺を誘ってくる
ゼブラ色なんてもう意味をなくし ....
おれに/あたしに
答えを求めないでください
そうあえいでいる
子どもの頃から
答えだけを書かせる教育で
育った人間が
当たり前のように答を求めるから
暴走する
反逆する
嘲笑う
....
ジングルベル ジングルベル ジングルベルロック
みんなんなって、輪になって 年の暮れを祝います
そっと吐く息ハァッとさ
ジングルベル ジングルベル ジングルベルロック
もうすぐんなったら ....
大好きなもの 愛せなくなる
いろんなことがあるけれど
瞳をとじて 叫び続けて
過ぎゆく時間 遠ざかる明日
なにもしないで 消えてく
あなたが差し出す 左手を握って
....
きみのしずかな寝息は、 この、
夜の水槽のような部屋の暗がりのなかで、
とてもふわふわと、
まるでちいさな海月のように、とてもしずかな寝息だね、
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