素浪人といえば古めかしいかもしれないが、{ルビ素老婆=すろうば}はそんなことを気にするそぶりなど微塵もみせず、沼のほとりにサンダル履きでつかつかやってくると、柵越しに傾斜をへだてた水面にむかって、ほっ ....
気づかないまま予感だけすれ違った
カプセルが
音も立てず床を転がって
机の脚で止まる
私はそれを拾って飲み込んでみる
(人間が飲んだら死ぬよ)
どうせ夢だもの
カーテンが揺れて
雪風が吹き込んでる
水も ....
必死に
生きなきゃ
と身構えるから
苦しくなるのだ。
もっと気楽に
・
いのちは、
こころのなかの
今は亡きあの人
今は亡きちびちゃんたち(ペットたち)
この大切な悲しみ
....
東の空に光が見えて
私の体を照らし出す
どうせやるなら思い切りやろう
光を浴びれば元気が出る
どんなに落ち込んでいたときも
どんなに苦しんでいたときも
命を引き渡しはしなかった
戦争 ....
「歯医者が虫歯にならないように
指導したら仕事がなくなるよね
なんか、おかしくない?」
「そうだけど
まじめな人は歯石取りに行くし
ずぼらな人は虫歯になる」
「なるほどね
....
制服を脱ごう
透明の制服を
目に見えない常識を超えて
閾値を超えて
自分を超えて
自分を生かそう
楽しい日々を
世間も明るく
運を運ぶ道を進む
....
○「国防力強化」
ミサイルなどを買う前に
子供たちにお米を腹一杯
食べさせることではないのか
○「複雑」
敏感なワイフは
鈍感なところもある
鈍感な僕が
敏感なところがあるように
....
静かな呼吸を打っていく
ぼくたちに必要なのは
愛ではなく酸素
栄養ではなく水
無音はやさしさじゃない
あたたかさは温度じゃない
喉の奥の方にある
本当の気持ちだけを
話してきた ....
死者の声に
耳を傾けても
一向に何も聞こえない
もう向こう側に近い
人間だと思っているのに
どうしたものだろうか
死んでしまっても構わない
そう思っている
あの人に会うことは
....
ああ
最後があることが
私にとっては
希望
最後があるから
生きていられるのだ
最後は絶対に訪れる
だから
最後まで生き尽くそう
生きて生きて生きるよ
私の最後を楽しみにしている
....
目覚めたら
誰だったのか
覚えていない
確かな口づけの感触が
寂しくさせる
夢の中で生きていたかったくらい
取り巻く世界は暗い
ぼくはcry
言葉で遊んで
悪酔いする ....
夜来風雨の声に耳を澄ませている
さざんかは
桜よりは強情だから
簡単に散りはしない
容易く咲かない分
しぶとく咲いている
遅咲きの矜持とでも言うべきか
真冬の灰色めいた色彩の町で
紅朱 ....
僕は頑張りました
うん20代だったね
さるすべりまさたか
ごめんね ハナさんの話はもう聞かない
そう伝えたらハナさんは一瞬黙って
どんどろどんどん またその続きを話しはじめた
どんどろどんどん どんどろりん
ハナさんのハナシは留まることをしらない
....
初冬の日差しの奥行のなかに隠れているもの
それはこの冬を過ごすための知恵か
あるいは人の幸いか
または思惟や祈りのようなものか
そのどれであっても関係なく
人はその奥行の方へと向かうだろ ....
今年はライブによく行った
シンディローパーの武道館で火がついた
音楽映画もたくさん見た
新宿のシンオンサイは楽しかった
池間由布子は衝撃だった
気がついたらリハーサルかと思った
世の中にこ ....
凍える星たちを白い息がつつむ
わたしは再びわたしの夢を抱き寄せた
口から口へ息を吹き込んだ
ことばには肉体という壁がなかったから
あれはいつの春だったろう蝶が花に恋をしたのは
蜜を味わう前だ ....
今はだからどうにも今で
だからそのー今なんですか
いや過去ちゃいまんねん
今ですよ今
不思議なことに今なんですわー
そうそうそう 今なんですわー
さらにね
こんなんしてもね今なんで ....
さんま
ね?
いわし
そのー
えんがわ
ワッショイ
ラスト皆さんお待ちかね
イカ
ば
誰も居ない部屋で時計だけが時を刻んでいる
カレンダーはあの日のままあの日の予定がピンにとまる
埃舞うように降る初雪
雪のかそけき言葉水たまりに濁る
桃の花、と思えば小さな紙袋が ....
動物園の隣に都会ができた
都会は色彩にあふれ賑やかだった
動物園に雨が降れば
都会にも雨が降った
都会に春がくれば
動物園の桜もきれいに咲いた
塀や樹木に遮られて
動物は都会の様 ....
ダークヒーローと
いうものが
ピカピカ光り輝いていた時代があった
いまは
どうなんだろう
それでも正しい叛逆の在り方と
それへの恥ずかしながらの憧憬を
たっぷりと想っているの ....
枯れた枝をゆする風が
夢を失くした鉛色の砂を運ぶ
砂は吹き溜まりに積もり
赤いガラスの粒が、
虫の死骸や
いつかの木の実、
藁、
埃や毛玉とともに絡まる
やがて畦道を転が ....
冷気で顔が痛い
町中のベランダにも
深い冬が来ている
ベランダから見える星
近視の私でも見える星
見惚れて
寒いのに部屋に戻れない
あの人も見ているといいな
勝手な ....
詩人が忌み嫌うコートを着て
階段を一段一段叩き割った
半ば強引に
帽子を少し直す
そのわずかな時間の
字数一万字
私は病気が治って
元気になった
だから何でもやれる
私は眼が治って
視界が確立された
だからどんな情報も
受け取りやすい
私は人が好きになって
コミュニケーションに上達した
....
夕闇気味の
しずかなふるさとのちいさな町を歩く
暗い山が
間近に覆い被って来る
灯りの点きはじめた家家に
砂を舞わすように
吹くは歳を経た古びた微風
振り返るひととてなく
いつ ....
野蛮極悪の極み
未だ時として暴れ
魅入られながらも
野生の荒ぶる明るみ
意識の光り輝きに
蓮華炸裂する本能の
地下へ更なる高みへと
光り輝く意識で照射させ
想起の途を遡行しながら
....
馴染みのある町が
変化する 都市へと
本当に 都市になる
それが幸福なのか
誰も知らない
けれど止まらない
止まることを恐れる
私たち
焦っている 発展へ
気位だけで ダメな ....
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