両手を静かに合わせる
そっと、顔の前に
祈る
静と動を一つにと
祈る
俗と聖を一つにと
祈る
陰と陽を一つにと
祈る
一つの幸をと
祈る ....
多くのミスリードがあったことは
たしかだろう
多くのミストリートがあったことも
たしかだろう
腹を切る覚悟はできたか
おまえの罪を数えろ
まぁ待てと
話せばわかると
言 ....
踏切で通過を待つ献立の色は
徐々に透明を重ねて
温かい食べ物が相応しい
そう思うと
環状線の列車が織りなす風が
調味料の先の方まで伸び
わたしもまた誰かの
呟きのようなものだった ....
何処へ、ゆくの?
首を横に振るユウ
じゃあ、おいで。
ひとりぼっちは、寂しすぎる
カオルの手を取って起き上がるユウ
ジーンズの汚れを
パンパンと叩いてはらう
....
初めて上京したとき
田町から浜松町まで歩こうとして
迷子になった
まだスマホなんてない時代
住宅街を彷徨いながら
東京砂漠を実感
昼間なのに誰も歩いてない
ここで野垂れ死ぬのかと真剣に思 ....
あなたの大切な人に
手をかけたというのに
私の名前を
一切思い出してくれないなんて
それほどまでに私は
あなたにとって
どうでも良い女だったの?
バレンタインもラブレターも
喫茶店で私 ....
僕が惹かれていく人を僕は分かる
この心とは長い付き合いだから
憧れを追う人に僕は憧れてしまう
間違いない、磁石くらいの正確さで
13枚のカードを差し出されて
ジョーカーを撫でる指 ....
そのときマルティンはブルーノが言ったことを思いだした、自分はまったく正真正銘ひとりぽっちだと思い込んでいる人間を見るのはどんなときでも恐ろしいことだ、なぜなら、そんな男にはどこか悲劇的なところが、神 ....
白鷺の伸びやか宙空滑走し
冠雪耀く富士の遥かな地平
見えるもの追い逃さず
眼差す視界の眩めきゆらら
見えないものすら今、見えるものと
いつかの僕に伝えたい
世界は澱みながら
僕を追い詰めようとしていると
僕ではなく世界の問題だと
だと
ちょっといい味出したファッション
ただの流行で終わるコミュニティ
信頼できるものが一 ....
つまんなぃ
僕の中の
いつの日かの
彼女は
いつの日か
言っていた
つまんなぃよ
僕ら
繋がっていたんだね
あ、ヒトラー
俺からしたら
チャップリンなんだが
つ ....
月の涙をみた
あまり関心は無かったけど
ふとみあげると痛々しかった
守ってあげたくなった
なにを為すこともできないのだけれども
クマを撃つ銃声が朝っぱらのテレ ....
まだタバコを吸っていたころ
世界中に煙突を建てて
スッパスッパと煙を空へと吐き出していた
夜ともなると
その煙が今夜のような最大満月を隠し
七色の光に潤む
月虹をオレだけにみせ ....
ひまか!
考えない
しない
ぼーっとしない
存在してるのか
無なのか
無間界の日間
今日 ひとりの男が電車に飛び込んで死んだ
理由は誰も知らない
朝のラッシュ時だった
駅は通勤客でごったがえしていた
アナウンスが流れる
「○○駅にて人身事故のため 電車大幅に遅れ ....
絵筆から真黄色の雫が滴った
やがて拡散する
時間は逆流しないゆえに
それもまた水中で濁りになった
色が解けて 色に染まる
ひとひらの仄かな慕情が
ひとときの流れる劣情が
たちまち伝播 ....
文字
何年も
あでもないこでもないと
試行錯誤 繰り返して
全裸で森羅万象について
興味を持ち続けていれば
世界が相手でも耐えられ
赤子のうんこもタラーリ
おいしいワク ....
終末に、荷物はいらない。
僕も、君も、後悔もーー
わずかに残した喜びさえも。
すべてが消え、
漂う自己さえ認識できないその世界で、
すべてが混じって、黒になる。
すぐに泣く
心が弱いからじゃない
それは
繊細なんて言葉でも云いあらわせない
ただ極寒の中でもひとを暖かくできる
やさしい心のせいだと想う
白い笑顔を
一度だけ
み ....
ふるさとの秋の夕暮れは
寂しくて切ない
一人暮らしの老人が
木戸へ出て
通る人を待つ
ふるさとの秋の夕暮れは
寂しくて切ない
散歩で立ち寄った知人に
「明日もまた寄ってね」
と声 ....
仕事をしくじった
あれだけ丁寧にやっていたのに
しくじった
心苦しさが胸を重くする
このオモリを抱えるのは
なかなか無いことなので
自分を観察することにした
・
当日 ....
この恋に
いのちを賭けても良いのだと
あなたは笑う
紅の薔薇のようなひと
ジプシーの女王様みたいだ
情熱的で奔放で
風と共に生きる流浪の民
安らうことなく憩うことなく
男の腕の ....
温度のフチをずっとなぞっていた
ずっとなぞっていた
融解寸前の檸檬に
掌を差し出して
低音火傷の感触
楽しんだ
液晶
ずっと歌っていた
歌っていた
美しい花をくるんだ
新聞紙に ....
僕らは橋のたもと
寄り添いあって生きてた
仕事辞めたのいつからと
それとなく聞いて
わけもなくわけもなく
まただれか死ぬ
終わりのない
この堕ちた苦界
応仁の乱の頃?
どんなにか温めても
言葉は言葉でしかない
卵とは違う
何も孵らないよ
書ける人はペンと紙を
かけない私はワードを使って
今日も今も温めながら
本当に求めるもの ....
人に棲みつく悪の夜夢の響
同仕様もない重しと成りて
決して過ぎ去らない恐怖
他人の助け最早在り得ず
もうとっくのとうにして
絶望に絶望し諦め切り
尚も瞑目ノ内に いざや
何とも懐か ....
同じ色になるように塗りつぶしてる
どうして君は笑っているの
みんなと同じという安心に
元の色を忘れてしまった
君はどういう人なの
嵐なのに笑ってる
振り落とされないように
必死に ....
いつか
いつか「人間」が勝利し
凱旋門をくぐるまで
私は闘う
人間を味方として
人間同志と肩を組んで
闇が深ければ深いほど暁は近い
新しい時代には
新しい人間が登場するしかない
「私 ....
良い詩、隅々が瑞々しいよ。
よいしすみずみがみずみずしいよ
躱した私は蚊。
かわしたわたしわか
水もなみなみと、皆水面住み。
みずもなみなみとみなみなもずみ
澄 ....
冷凍食品が売れているらしい
物価高騰のなか
一袋五百円以下の価格が
コスパの良さと感じられるという
外食を考えたら
たしかに安いし
冷凍庫に入れてしまえば
いつまでも保存できるし ....
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