ほーら、なけなしの激情だ
ほーら、なけなしの心情だ
ほーら、なけなしの原状だ
ほーら、なけなしの白状だ

さあさ、お上がり
冷めない内に
たんと、お上がり
バレない内に

ほーら、 ....
天に向かって屹立する塔
尖塔、巨大な実用性か
シンボルとして辺りを睥睨する
関東平野の中奥へも
その塔は睨みをきかす


馬鹿ほど高いところが好きだよ
O君
君のおかぁさんは橋の ....
-*-*- 2011年末 -*-*-

特別な夜の重さに耐え切れず 変なキノコを入れて闇鍋

年内はもう逢えないし寂しいし年明けるまで冬眠したい

君に似た人を見かけてまた棘がココロに ....
その角を左に曲がると鳥居が見える
大層な歴史を刻んでいるわけじゃないけれど(多分、)
それでもある程度の年月は佇んでいるわけで
数え切れないほどの風雨にさらされているわけで
だのに、
塗られ ....
巨大なショッピングモウルには
きらびやかな自由時間が陳列されていて
選んでいる間は 人生一時停止
「ごゆっくりお愉しみください」
アナウンスがスロウメロディに混ざって流れてくれて
何だか安心 ....
二歳くらいのまだ舌足らず
睫毛の長い女の子と
並んで待つ間に
若い母親と世間話など

診察室のてんやわんや
医師はくり返した「きっと泣くよ、泣くよ」
彼もいやだったろう
施術は長く、泣 ....
校庭に響くチャイムが空にまいあがってゆく

ぼくは思いっきりボールをけってはしる

ボールはぼくの意志のように草むらにとまる


ねころんで見上げるとぼくが世界の中心になった

大地 ....
午後から晴れるといっていた
天気予報があたらなくて
午後になっても
憂鬱な雨が降り続く

湿った食パンは味気なくて
作りかけのジグソーパズルに
八つ当たり
床中に散らばったピース ....
あなたにされていることを浮かべていた

生きたままナイフで切り裂かれるようだ

ぼくもおんなじことをしていたのだろう

あなたは戦線を離脱してしまったけれど

ぼくはなんとか踏み留まって堪えている

 ....
形あるものいつかは壊れる
じゃあ少しずつ変化させましょ
丸いものには角を足し
四角いものにはやすりをかけて
それで続いていくのなら
素敵なことじゃあありませんか

行かないで、希望の贋作 ....
重たい荷物の あれこれは
そこへ
置いて行きましょう
何も持たなくていいのです
宿屋の手配もご無用です

頁<過去>をめくる
しなやかな指を もちましょう

とうに肉体を無くした
 ....
さして間もなく惚れました
そして間もなく晴れました

涙がほんのり滲みました
案外あっさり乾きました

願いはいくらか満ちました
想いはいささか欠けました

新たな痛みを知りました
 ....
こんなに遠くまで歩いてきてしまった
と気付いてしまったらおしまい
帰り道が分からなくなるから

新開地の産業道路には殺風景な風が吹く
停留所でバスを待ちながら君と見上げた空は
砂埃が舞って ....
愛しているよとささやいて
私の心
を盗むあなた

断りも無しにと腹立たしさを覚えたとしても
ある意味期待していたのは確かことで

四十六時中、あなたのことだけを考えていた自分に気付く
 ....
ひとりは食用ハサミを購ってカバンにまぎれこませた
ひとりは旅行パンフレットに載っていたキティグッズに赤ペンをした
ふたりは義理の親娘で
口もきかない絶縁状態だった

ひとりは殺人 ....
  蘇生のイキをするように
  そっと虚空に
  言葉をはなったとき
  言葉はすぐにちりぢりになってきえた

  あの日の
  あの青空には
  二度とであえはしない
  ....
満たされたら
充分 というのは
嘘だ

永遠を誓っても

手をのばすところに
触れる存在があっても

ふとした瞬間に
冷たくなる
魂がある

その証しに

もう
ふたつ ....
無限の時から逃れるために
大型店から 時計を買う

腕につけたら タイム・サービス
すべりこむ キャッシュ ワン・コイン

仮眠しかとれないんだよ
にっこり 煮込んだ 憎しみ
すすりあ ....
寒さが緩むと
凍りついていた月光が溶け出して
暗い穴の中にも
虫たちの道を通って

滴り

滴って

ヒグマは

浅い眠りの中で
霞がかった
春の野山を

夢に見る

 ....
四年ほど前から付き合いのあるこの男は、不思議なことに何も教えた記憶はないのだが、俺の昔をよく知っている。一日のうち五,六度、俺の前に顔を出し、あるときは俺の読んだ本や詩を酷評し、あるときは俺の書い .... ぼく人間やねん

神様めざしてる人間やねん

それが創作の、妄想の原点やねん


辛いことも

苦しいことも

孤独も

虚しさも

ぜんぶ飲み込んで

それでもひと ....
全く、窓辺の風よ
そうやあやあと声を張らず
少し黙っていられないのか

私の爪先ももちろんそうだが
なにより、カーテンが困っているよ
お前の冷やかな愛の歌が
彼女の心を惑わせているよ
 ....
便利やで。このひと。
うれしいと泣く。
哀しいと笑う。
恋もできる。
歌も唄う。
故障は少ない。軽くて丈夫。
充電式やから停電に強い。
環境に順応。
ええ仕事する。みんな欲 ....
{画像=120120002940.jpg}



心の触手を伸ばして


感性を解き放ち

触手を伸ばし給え

心を拡げよう

静かに静かに拡げよう

両手を拡げて感じよ ....
森のなかにその広場はあった

その広場にだけ光が降り注いでいた


広場には

どうしても二つ食べたくなるホットドック屋があった

ホットドック屋のそばでは

サッカーに興じる者

ベンチから立ち上が ....
いつからだったか
ランディ、田口ランディさんが
自分に真面目に向き合う人だと思った

最近の本「私の愛した男たち」の帯に
あなたは最低、でも成長させてくれた
そう書いてある

いやべつ ....
松納めお屠蘇気分がまだ抜けぬ

毒物を吐き出すように手鞠唄

重ね着もどうせ脱ぐんだストリップ

寒風を吸い込み君は離婚する

新海苔を水着代わりに写真集

職無くし有難味知る粥施 ....
少女が恋した相手は{ルビ舟人=ふなびと}だった
{ルビ陸=おか}で生きてはいけない
それが舟人

祖先をたどれば
互いに 海で生まれた小さな泡同志だが
海を捨てたものたちは{ルビ陸人=おか ....
わたしはことばを剥離する
わたしはわたしを剥離する
バナナの皮を剥くように
するんと裂けて  ....
土曜日
仕事は少し早く終わる
4時過ぎごろバス停に行くと
たいがい彼もそこにいて
いつもと同じことを話しかけてくる

「こんにちは」

  「こんにちは」

「いま なん時」

 ....
nonyaさんのおすすめリスト(5765)
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