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夜の空気を攪拌しているといつの間にか故郷
の畦道を歩いている。圧倒的な闇と降りしき
る星空が僕を包んでいる。この故郷は何処だ
。東京で生まれ埼玉で育ったけれどこんな闇
もこんな星空も知らない。 ....
遠い人は自由だ
理想を語ることができる

見えないから

無垢な心で理論を振りかざす
割り切ることができる

 中空に浮かぶ月が綺麗
 それは遠いから

 月面では人は一時も生き ....
言葉は何処までも流れてしまう

僕は君とあんなに語り合った
というのに覚えていないんだ
何も


無数に星が瞬く空を見上げていると
なんだが吸い込まれそうで
目を逸らしてしまったんだ ....
遠い星を見つめて
丘のうえ爪先だちで
手を伸ばしてみる

遠い
遠いんだと実感する
掴めるものは何もない

墨色の空/新月の空
星はこんなにも
たくさん瞬いている

風が吹いて ....
ぎこちない科白
きれぎれの言葉

不恰好にしかこなせなかった
それを悔やんではいないけど

空は高く陽は眩しく
気温はうなぎのぼり




言葉を交わしながら苦しくなる
必 ....
ルノアールで珈琲を飲む
革張りの椅子に座り
香りを楽しむ

入っては出て
出ては入ってくる
人を眺めながら来し方行く末を思う

大学生のころ
通っていた喫茶店はルノアール
だったか ....
虹の画家の回顧展を見に行った

虹のグラデーションで染め上がられた
フォルムの絵ばかりが流布していて

そんな絵しか描いていない
と思っていたから
異形のフォルムを纏った
怪物のような ....
風が吹いている
為されるがままに立っている
貴女
は僕のことを見ていない

空は晴れている
在りのままを見ている

は貴女に語りかけることできない

凪の海
水平線を見ていると ....
こんなに遠くまで歩いてきてしまった
と気付いてしまったらおしまい
帰り道が分からなくなるから

新開地の産業道路には殺風景な風が吹く
停留所でバスを待ちながら君と見上げた空は
砂埃が舞って ....
歩いている夜の住宅街を
妻とふたりでゆっくりと

曇りがちな夜空
薄墨色の雲

ポツリポツリと
一言二言言葉を交わしながら

ただそれだけのことなのに

このごろすれ違っていた心 ....
何度も聴いているはずの曲なのに
今日はなんだか新しい音が次々と
聞こえてくるこれは一体どうした
ことだろういつもよりボリューム
が高いだけなのに指先のしびれを
感じながらもしかしたらこの痺れ ....
轟音と共に運ばれていく先は
東京
それとも母のいない世界

窓の外の闇
深さが分からなくて
何処に居るのか分からない

目を瞑る
轟音
途切れる意識

覚めてまた
轟音/深さ ....
セルロイドの花が咲いている
背景のない淡い闇のなか

赤い花も緑の茎も葉も
ツルンとしていて

それなのに/だからこそ
異様な存在感を放っている

それを見ている僕にも
背景のない ....
煙幕のような雨を見ている
事務所の中から濡れる心配もせず
一枚の絵を見るように安穏と

 その雨の中に入って行く
 傘など用をなさずに
 あっという間に濡れ鼠になって

 髪から滴り落 ....
病院待合室に警報音が2度鳴り響く
何処で鳴っているのだろうと音源を探す

と、待合室の片隅に置かれた冷水機から
誰も触っていないのに水が出始める

誰も居ないのに放物線を描いて噴出する水
 ....
副木が緩んだように感じるのは
早くも筋肉が落ちたからなのか
単に着けそこなっているだけなのか

左肘を傷めてから一週間が経ち
分かっていたつもりでも
それ以上に日常の所作に支障をきたして
 ....
県境にこだわったマニア本

県境に建ったホテル
県境に建ったショッピングセンター
県境が走る住宅街

短い距離の間に県境を何度も渡る国道

記事を見ていたら急に思い出す

東武日 ....
彩度が低下して冬
のような気がしている

けれど見上げれば鮮やかな
空の青

空っぽの空の青

透きとおるってどんな気持ちだろう
こんな空の下ではすべてを見透かされそうで

網膜 ....
雪晴れの朝の
あっけらかんとした明るさ

街に光が満ちている
街の輪郭にエッジが効いている

キッパリとスッキリと
明確な世界が眼前に
立ち上がっているから

いまこの瞬間なら
 ....
正しいことなんて知らない
正しいことなんて在るのか
ただ一つの正しいことなど

そんな言葉を抱えたままで
世界と対峙するからまよい
流されるだけなのだろうか

空が燃えつきそうな夕刻に ....
ディスクユニオンを出る
暗い夜空に街灯が光る

ニュートラルな気分
家に帰ろうと歩を進める

風が頬を撫でる
その事実をただ受け止める

無機質な心地よさ
生きている/それだけしか ....
我が街の風景をスナップショットして歩く
日差しが夏仕様に変わり容赦なく照りつけ
避けるように自宅にこもる冷房を効かせて
イチゴシロップのかき氷を食べ腹をこわす

そんな情けない夏の始まりはリ ....
疾走する赤き車
似つかわしくない車
それでも
気にならなくなった
麻痺したのだ

新産業道路から
尾久橋通りへ
さらに環状七号線へ
夜の四車線道路をとばす
その恍惚感

月の光 ....
遠い風/海の凪
光の海/遠い風

潮騒を割り溢れ出る光の帯
遠く海を渡るカモメが一羽

君のもとへ早く
焦らずに帰ろう
遠い風/海の凪
もう陽がしずむ
曖昧になる境界

遠い海 ....
何もない日が不安なのは
僕の心がゆれているからだ

縛られたい
アンカーが欲しい

ユラユラゆれ続けて
何処までも流れていくから

空の青さにさえゆらいで


昼休みにあてもな ....
仕事帰りの疲れた身体をシートに沈めると
ひと駅間に
うつらうつら
して

ごく短い夢/妄想を見てしまう

夢/妄想から醒めた瞬間
時間の感覚が混乱して
おいてきぼりを食らった気分で
 ....
濡れたままで立ちすくむ
シャワーがザァザァと音を立てている
頭から水に撃たれたまま僕は
君の記憶すらも流してしまおうとしている

モウドウデモイイヤ

光を感じることができなくて
荒む ....
涸れた港を見下ろす丘の上
にある廃墟のような酒場で
俺は飲んだくれている
のかすら分からない

ただまどろんで

きしむ壁をすり抜けて
吹き込んでくる風に
震えているのか

スト ....
君に対して
誠実な言葉を口にすることが
できなくなったのは

君が僕を軽く扱うから

それは僕が
気が付かないまま
不誠実な行為を繰り返して
いたからなのか

ゆっくりと壊れてゆ ....
二階の窓から曇る夜空を眺めている
降りだしそうな雨をむしろ望んでいる
雨に撃たれてしまいたい

世界に射抜かれる前に
この街を焼き払おうか

*** ** *

持ちきれないほ ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
(夜の空気を攪拌していると)- kauz ...自由詩4*13-4-5
遠い人- kauz ...自由詩14*13-1-31
降りそそぐような星空に流れる言葉- kauz ...自由詩4*12-11-20
流れ星をつかむ- kauz ...自由詩17*12-10-28
不恰好にしかこなせなかった- kauz ...自由詩6*12-8-26
喫茶室ルノアールにて- kauz ...自由詩16*12-8-5
虹だけじゃない- kauz ...自由詩6*12-7-1
貴女にはもう何も語り掛けられない- kauz ...自由詩11*12-6-17
これは誘拐じゃない- kauz ...自由詩7*12-1-24
ウォーキング- kauz ...自由詩6*11-12-31
今日の音楽は妙にクリアで- kauz ...自由詩3*11-11-20
行く先は東京それとも- kauz ...自由詩8*11-10-25
セルロイド- kauz ...自由詩4*11-10-15
煙幕のような雨- kauz ...自由詩5*11-8-26
意図しない効果- kauz ...自由詩5*11-8-1
左手の存在感- kauz ...自由詩8*11-7-1
マニア気質- kauz ...自由詩5*11-3-20
寂色の冬- kauz ...自由詩8*11-2-26
雪晴- kauz ...自由詩6*11-2-17
唯一の答えなんて知らない- kauz ...自由詩10*10-12-21
シンプルな瞬間- kauz ...自由詩6*10-10-21
後ろめたい気持ちを隠しながら- kauz ...自由詩6*10-9-11
赤き車- kauz ...自由詩7*10-6-21
遠い風- kauz ...自由詩11+*10-6-11
ゆれるからアンカーを- kauz ...自由詩4*10-6-1
高崎線の駅間距離は存外に長い- kauz ...自由詩6*10-5-21
濡れたままで立ちすくむ- kauz ...自由詩7*10-5-11
永遠のとば口- kauz ...自由詩8*10-4-24
- kauz ...自由詩12*10-3-27
二階の窓から曇る夜空を眺めている- kauz ...自由詩13*10-2-27

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