楽園の解体工事が
とり行われようとしている
汚染された水を タイホする警官たち
風たちは 殺し合い
泥んこが 泥んこに 罪をなすりつけている
天がくれた 雨
天がくれた やさし ....
愛してるよ
愛してるよ
愛してるよ
愛してるよ
愛してるよ
愛してるよ
....
学生服で横浜野音のロックフェスティバルにはじめて友達と行ったのは
田舎からでてきたばかりの冴えない俺
両想いだったかもしれない恋も風に紛れてどこへやら
彼女は僕とは別のさわやかな青春のむれの ....
ひとは別にペンを持たなくても
そのひとだけの生は小説である
ひとは別に筆を持たなくても
そのひとだけの生は絵画である
それは確かに歳月の流れのなかで
忘れられてゆくものかも知れないけ ....
瞑ればおちる 喉元の声
ずく で 散り急いだ未明
知られる事は 色づいてからでいい
浮いた草がひろげる風の扉
顔を覗かせては
あわててもどる 七色の瞳
危険な冒険の途中なの
それ ....
愛という名のカニバニズム
この肉も骨も血も
すべてあなたに捧げましょう
張り巡らされた 透明の糸に
蝶々が絡め取られてしまった
白い翅を震わせ もがいても
ここからはもう逃れられない
....
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いつも何かが足りない気がする
いつも何か一言いい足りない
いつも何かを忘れている
いつも何か遅れている気がする
忘れてしまったもの ....
迷うたら負けやと、きつい一言
今でもうちのお守り
そんなあんたは迷わずどっか行ってもうたけど
がんばって、がんばって、
がんばった結果が今だから
がんばってって言わないよ
しっかり見つめてる
弱音もちゃんと聞くからさ
泣きそうになったら
ぎゅっと
抱きしめてあげる
....
惨めな日
寒い日
歩いていられるのは
僕が
花を信じているから
僕の花
僕がこの世に 在る証
夢、なんて大それてる
未来、なんて嘘くさい
見栄をはりたくなる気 ....
想像のちょうじょうから降りてくるものがあるんだ
延髄から降下してゆくエレベーターは脊髄を各階どまりで
総なめして行く黒い影をともなった魔術的旋律なのだ
人間が理性なんて持ち出したのはつい最近 ....
斎王代今年も俺は選ばれず
巡回す少年補導夏祭り
賀茂祭馬に乗ってる婦警さん
後ろから牛車押す人懸葵
よっぽど
おなかすかしてはったんやなぁ、おつきさん
おひさん
たべてまうなんて
よっぽどやな
やけどするで
くちんなか
べろんべろんになるで
おとなしそうなかおして
やるときゃやるん ....
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2012年5月21日 ほぼ晴天
本日待ちに待った「金環日食」だ
日食観察用メガネとスマホを片手に
あたしスタンバってます!
わくわくわく ....
赤い 熊出没注意の看板の右端上に
白い小さな張り紙で「最近」と補足されている
死ぬことより死に方が問題だ
熊に食われるのは天罰のようでどうもいけない
残された妻と子が葬儀の席で困ってしまうだろ ....
チョモランマ チョモランマ 世界一
死んでゆけ死んでゆけ答えなど無い
世間体 世間体 事故死
星を割る 星を割る ただ美しい
誰ですか 誰ですか 私
綺麗な女 綺 ....
寒気のする空気を切り裂く
垂直のシルクスクリーンの像
空間と平面の狭間に
ポツンと取り残された縁
アブダビの呪文に囚われた
寒冷砂漠の隊商を
砂の丘から望む
深い藍色の地溝に ....
他人用に仮初めの
住まいたらむと建てられし
小さき貸家のうらぶれて
濁り空気を抱え居る
廻りには山の賑わい
野生のケシの群れ咲きて
薄オレンジ色に
人棲まぬ
家を包みていっせいに
....
やっと時代がお前に追いついたな と
いなり寿司を食べながら旦那が言った
味がついていて パックに入ったまま
温めて ご飯をつめれば出来上がり
便利なものがあったよと
嬉々として食卓 ....
感情や感性の揺れ とは
どこから来るのだろう
恋はするものではなく
落ちるものだという
それに似た感覚
視覚から入った言葉は
意思を持った生き物のように
あた ....
新しい緑の煙が萌えています
洞窟からそれを見つています
この光景の代わりとなるものを
あなた様には届けたいのですが
なにがそうなのか分かりません
新しい緑の煙が萌えています
洞窟からそ ....
細身の女は、
恐ろしく小さな核ミサイルを抱いて
なぜだか不思議と人通りの少ない
一匹の異様に痩せた野良猫の、
か細い瞳で睨んだ薄汚い裏通りに
幾年月も在り続けたベンチさえ置かれていない露天の ....
さわれないことば
冷えてゆくかけがえのなさ
いつもとぎれてしまうモチーフ
あたたかいスープもないテーブルでは
君の影がゆらめいてみえる
ほんとうは君の髪にふれていたかった
ゆびがい ....
二〇〇八年七月一九日、昭和女子大学人見記念講堂に於いて八三歳の吉本が「自分がしてきた仕事が全部ひとつにつながるということを話してみたいんです」と希望して実現したのがこの講演会であり、至極当然のごとく ....
ある用事があって久しぶりに
母校の大学の図書館を訪れた帰り坂
どこかから何かを燻らしている様な
芳しいとも苦っぽいとも想える
懐かしいような想い出したくない様な
薫りが否応もなくぼく ....
ひらり おちる
消しゴムのかす
えんぴつを研いだ時の
木の破片
真っ白なノートに書きなぐった
たくさんの言葉たちが
笑う 泣く 笑う
書いては消した 小さな唄
ちっ ....
母の日がすぎて
枯れるしかないカーネーションが
花屋の奥に隠れている
ありがとう も
ないよ ね
今さら
なんでもない日に
ぼさっと訪れて叱られようか
母にとっての子供でいた ....
まだ恋の列車に乗ってすらいない改札口をくぐったところ
村の外れの道祖神
何時からそこにおわすのか
村の平和を守るため、
悪霊妖怪退散の
結界 男女二柱
天津麻羅の矛を持ち
猿田彦と天宇受売命(あめのうずめ)か
村の外れの道祖神
苔生 ....
薄日
午前と午後のはざま
直径8mmの無数の穴から私は
偽物かもしれない平穏を覗き見ている
こんど メールを送ります
そういっていなくなってしまった人たちや
畳に敷かれた二枚のお布団のこと ....
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