少し横顔を見せただけで
思わせぶりに去っていく夏

雨が 家々のトタン屋根から
ライラックの葉の一枚一枚から
信号機の黒ずんだカバーから
夏を洗っていく

雨が 夜更け ....
伝えたいことが何もなくても

電話が切れなかった

これで終わりなんて信じたくなくて

繋がっていたいだけだった


泣いてなんかないのに

辛くなんかないのに

いつもの素 ....
人は死にます
みんな死にます
老いたり病んだり疲れたりして
どこかへ
行ってしまいます
君だって
僕だって
あそこに居る人だって
テレビの中に居る人だって
穴の ....
風は南南西から
遥々やってきた

私は窓を開けて
南南西からの風
をいっぱい招き
入れ風と戯れた

生きている実感
頭から足の爪先
この手の指先に
南南西の風被う


風は ....
雨が硝子を 舐めるので
時間すら 舐めまわすので
歩くことの意味や 進むことの意味も舐めるので
この世界には もう 紫陽花しかありません

飴細工のように 雨に舐められて
窓の向こう ....
 
手をつなごうか

心をつなごうか


ねっ



 
前略

 朝食に納豆が出てくると君の少年時代のことをいつも思い出します。君は小学生のころ冷静なまなざしで、何についても黙々と何もしゃべらず、周りのことを常に察している性格でしたね。だからかなぜか、 ....
いつ世界が終ってもいいように生きるのが大人のたしなみ
例えば手を繋いで歩いているこの瞬間が永遠に続いていてほしいと言ったら
それは違うと怒られそうだけど


このひとと一緒に消えてしまうので ....
中央アルプスと呼ばれるこの山々は
今でも年間数ミリ隆起しているという
主峰、木曽駒ケ岳の山頂からでも見えない
はるか太平洋の海底の
大いなる力に押されて

遠州灘で雲になった水蒸気は
天 ....
雨の音聞いているのか夏至の犬 コーヒーショップに夏が来て
向かいの席の女子高生が
ブルーソーダを飲み始めた
青い液体をストローでチュー
コップの中身が減っていくにつれ
女子高生は足先から海になっていく
水位は下腿から太 ....
れんちゃんは犬なのに
お手もできない

ある日
このぼくにできることを数えてみた
あれと、
これと、
それに、
三日数えても尽きなかった
それで
ふと、気づいて
そうだ
ぼくに ....
自分の意思で出ていくのだから
淋しさなんて
感じない

懐かしさなんて
かみしめている余裕はない

感傷に浸るかわりに
明日の夢を必死に数える

幸せになるため
一歩前へ進むため ....
お洒落な 満月なんて要らない
雨が降りそうだし ブルームーンなんて お洒落な言葉は要らない 
青い満月をみたら 幸せになれるなんていう 言葉は要らない
要らない言葉は 小鳥にしか読めないほ ....
    わたしのなかに
    雨がふる

    あなたのなかに
    雨がふる

     さらさらと
      しとしとと
             

   ....
飛行機雲

空を裁つ間に

霞みゆく 

澄み渡る青は

とめどなく


渦巻貝

海を嚥下し

淀みゆく

溢れ来る波は

とめどなく


夕列 ....
今の御時世 いろいろ便利な世の中になり
その透き間に感情が潜り込む

私の心に棲んでいる 愛しい貴方の気になる過去も
目の前や手の中の 電子機器でほら ひと調べ

そこに現れる貴方の過去に ....
 今夜の月は何か変だ

と 思ったその時
小さく ひびが入り
――欠片が落ちた
何かが動いている

 えっ ひよこ?

一生懸命
殻をつついて
転がりながら
可愛いらしい姿が
 ....
壁にピンナップされた僕らの写真を見ている 時々締め付けられるように過去が蘇るのだが
時間の不可逆性は 僕の味方ではないようだ

一人静かに時を消費することにも慣れてしまった もちろん本意ではない ....
空から突然好きな子が降ってきた
そうね
ちょうどこんなよく晴れた日


ところがそれが
聞いてよジーザス
好きな子には彼女がついてきた
紛らわしいことしないでほしいわ


それは ....
ぷらすちっくの小さな筒型の編み機には
五つの突起がついていて
人造絹糸を星のかたちに結わえたら
それが
りりあんの始まり

食べ散らかした夏蜜柑の皮
白黴の生えた白パン
蟻の住処は大洪 ....
しげ子には
何ひとつ起こらない
小説や映画の出来事は

重子は
それを不幸と考え
不当に感じている

茂子は
ひとり置き去りにされ
日常に縛られていると

繁子は
ドラマツル ....
  蜘蛛の足が
  多すぎるからと言って
  面白半分に引きちぎる子供

  休みの日が
  長すぎるからと言って
  魚を釣り上げたあと
  血まみれの口から
  針を引き抜く釣り人 ....
桃の実をすぐるため
はしごに登って高い枝に手をのばす
少し時期が遅くなったので
実はピンポンボールのようにまで
大きくなって 枝一杯になっている

このままでは多すぎるので
適当な間隔を ....
 その場所へは、けして女たちは近づけなかった
 淫らな忌避の場所をひらいて渡来のひとのごとく片足を立て、
 障子戸からこぼれた露わな月日に焼けて黒ばんだ太い柱に背を凭れ
 毛深き勇者は衆道の男ど ....
 
夜の町に少女がひとり

悲しい涙、うれしい涙、喜びの涙、いりませんか

あっ、きれいな涙だけはまだ心であたためているところです



 
ジオングの足作る金あるならば税金さげろ福祉にまわせ 大輪の薔薇の下で咲く雑草に語りかける者のはいるのか

せいいっばいに花の姿を真似て見ても
日陰に生きる陰湿な風貌にふさわしい飾りからの残酷な香りは隠す事は出来ない

ひと葉 ふた言、言ってく ....
ああ 地球には自然単位で
僕達を湿気と熱気で攻撃する為の
秘密組織みたいなものがあるのかもしれない
警察は何をやってるんだ

梅雨があんまりひどいと
そんな過激な思想にもなるよ
奴らは世 ....
*壱*マダナイへの手紙

「あの猫の名前はマダナイっていうんだ」と、教えてくれた人がいた。
ああ うわさは聞いたことがある。
明治の文豪の家に 飼われていたという 噂だった。  ....
nonyaさんのおすすめリスト(5762)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏の横顔- Lucy自由詩22*13-6-25
人混み- 中村 く ...自由詩1*13-6-25
能動的な夜に反射するものたち- ホロウ・ ...自由詩4*13-6-25
南南西の風・・・- tamami自由詩713-6-25
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ねっ- 殿上 童自由詩18*13-6-23
納豆への手紙- りゅうの ...自由詩5*13-6-23
ワールドエンド- 伊織自由詩6*13-6-22
Ω(オメガ)カーブ- 西天 龍自由詩713-6-22
雨の音聞いているのか夏至の犬- 北大路京 ...俳句613-6-21
石狩挽歌- 壮佑自由詩11*13-6-21
ぼくにできること- たま自由詩25*13-6-21
長年住み慣れた町を出ていく- Lucy自由詩11*13-6-20
_お洒落な_言葉なんて要らない- るるりら自由詩12*13-6-20
ふる雨に- 石田とわ自由詩12*13-6-19
とめどなく- 中村 く ...自由詩5*13-6-19
過去の遺跡- 朔月 実自由詩4*13-6-19
宇宙ひよこ- ただのみ ...自由詩27*13-6-18
たった一人のこの部屋で- 梅昆布茶自由詩1913-6-18
若葉の候、完全な男の子について- 伊織自由詩5*13-6-18
りりあん- そらの珊 ...自由詩21*13-6-18
しげこ- salco自由詩12*13-6-17
生きろなんて、言えない- まーつん自由詩22*13-6-17
あり- 砂木自由詩13*13-6-17
殺しの記憶- atsuchan69自由詩5*13-6-17
いりませんか- 殿上 童自由詩16*13-6-16
ジオングの足作る金あるならば税金さげろ福祉にまわせ- 北大路京 ...短歌213-6-16
修治(しゅうち)- ぎへいじ自由詩18*13-6-16
to_you- Neutral自由詩6*13-6-15
あの猫の名前はマダナイっていうんだ- るるりら自由詩20+*13-6-15

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