見上げれば寂しい夢のふきだまりキャラメルの箱のようなマンション
値上がりの前の定期を三月分買っておくような恋をしている
私にもあったの君と同じ頃Aカップに夢詰め込んでた日
そこにプールがあって曙と泳げる。
肥満体おどらせて水飛沫をあげる。
可愛くてたまらないまるで嘘のような
滑らかな褐色の肌をしたオンナ。
残された人間の時間感じながら
オトコの命の ....
三月九日午後四時時四十五分
僕は友達に会う約束を破られたので
しょうがなく家まで帰っていたら
前方の空 遠く彼方でカラスが堕ちていった
南無。
思ったのは それく ....
ぬくもりは、いつも
土の匂い 木の匂いで出来ている
どれほど年老いても、銭湯の湯気の中
その存在感には
富士山も
霞んで消えて、行くばかり
角材を担ぎ上げる姿 のこぎりをひく横顔
....
この時期ありがちな滞った美しさを切り裂け
オレンジを手に入れた飛行機ぐもは空のなかで最強だ
低くちかい真綿みたいな空
そんなのをいっぺんで音楽にさせることができる
距離あるね
自 ....
今日、学校に行ってきました。
実に、三週間ぶりの学校です。
名目は、大学の結果発表だったのだが、本当の狙いは、いっちーと仲直りをすること。
(いっちーが誰か分からない方は、以前書いた、『12年間 ....
まあるいね
こんもりと
きいろいね
くっきりと
わらってる
うたってる
さぼてんの
はちのすみ
はるですよ
はるですよ
ここにいま
いきてるよ
死ぬときに 僕は泣くだろう
土を食べる人に 鼻をへし折られる ビキッとね
ここではない部屋の匂いを無理強いする
ずっと繋がっていた管のようなものが 切断される
ずっと昔 その衝撃を聴い ....
あたたかい午後
ゴザを抱えて
カナコさんと二人
河原の土手に出かけた
スケッチブックを広げて
あたりの花をスケッチしながら
カナコさんを見ると
うつぶせて両足を交互に折りまげながら
....
僕の欲しかった
犬のぬいぐるみ
お母さんが
買ってくれたんじゃだめなんだ
お父さんに買って欲しかったんだ
僕は
お父さんを写真でしか知らない
天にいるのか
地にいるのか
....
だえきをたくさん
ふくませた
かだんのなかの
ちゃいろいつちの
ずっとずっと
おくふかく
ねむったままのひめひとり
ずっとずっと
めをとじる
ねむったままのひめがいる
ひめ ....
ここではないどこかへ飛んで行きたいのだ
ずうっとそう思いながら生きてきたのだ
プールの中で仰向けに空をみあげて
おおきく息を吸いこんで溜息ついて
からだにまといつくなめらかな水の揺れ
....
寂しいと口にした時点で
もう旅ははじまっていた
終わりのないかなしみの
端っこまでずっと歩いてゆくような旅
そんな途方もない旅が
もうすでに始まってしまったんだ
....
昼下がり、
アボカドを喰べながら新聞をナナメ読み
焦げ臭いコーヒーカップの居場所をくんくんくん、鼻と指で探りながらその上
つけっぱなしのTVにぼんやり耳を奪われたまま
彼女は広告の裏に、いたず ....
どうしてここにいるのか?
(発音はゆるやかに)
「もっと」
『表現される苦しさ』
<遊び心のままに>
〜モノローグ〜
おもちゃ箱をひっくり返して戻さない子供のように、ペットの毛は伸び放題、 ....
雲のない
ブルー・スクリーンを仰ぎ見ても
語るべきものなど何も残されていない
サイレント、ひとつ
崩れながら包み込まれる
ネイティブ・アメリカンに
インディアン・サマー ....
いつかわたしは
わたしから名を与えられた
わたしではないわたしが
鳥のように道に立っていた
地にも 空にも
翼は落ちていた
遠い光の日に
熊は殪された
血は流れ
人の内に ....
硝子の森を見わたして
朝日を足す
汽笛を足す
君のつぶらな硝子の森から
もっとちいさな硝子の森
頬に
つたい
笑窪に
とまる
笑窪に
とまる
せめて 笑窪だけ ぬぐっ ....
奔走するガラスから
ちりちり洩れる
直角に入れば致命傷になるのだと
甘く甘く射しぬかれるたび
強張る頬に受けとめる
僕は
足を埋めてしまった
土筆のように ....
隣人に右の頬をぶたれた
部屋に帰って、泣いた
そして羊を数えながら眠った
seep sleep
次の日に左の頬を隣人に突き出して、そしてぶたれた
殴り返してやろうと思ったが やめた
....
詩を書きたいと思ってて
座って何も浮かばないでいる
君はUFOに乗ってランチを食べながら
友達たちとおしゃべりをしていているね
君の笑い声が一番楽しそうに聞こえてくる
他の女の子たちとは、ま ....
ヘミングウェイ『何を見ても何か思い出す』
なんて題名だろう!
素晴らしい
読まなくても素晴らしいので
本棚に飾ってある。
いい本棚を作りたい
そういう本棚があるだけで安心する
読まなくて ....
まだ明け切らない静けさが、寝苦しかった空気を風に乗せる
この町の朝は早い、大きな篭を天秤状に担いだ女性が傍らを通り過ぎる
現地語の上手く話せない僕は、取繕った笑顔で「おはよう」と呟いた
彼女たち ....
朝、
日をもらおうと
下ら
光合成
きっとしません
二本足の私
の下
白猫が
まわったら
南天の裏
五時間
黒点を盗めるだろう ....
もし俺が死んだら、世界中の人に祝ってもらいたい
詩人が故郷に無事帰れたのだと祝杯をあげてほしい
生まれた時と同じように
また、
生まれるのだ。
深夜二時にコマ劇場前でロケット花火を
....
長かったようでいて 短かったような
この一年も 過ぎてしまえば 埒もない。
ひとしお寒い季節に 切れた 世の絆。
たった七時間 空を飛べば あっけない。
気がついたら まあ ナポレオン ....
世界中の誰もがあなたの詳細について知っている
世界中の誰もがそのことを話さないでいる
あなたはその事を知っている
あなたはその事を知る以外は何も知らない
己の事に関しては何一つ話せない ....
知られたい秘密だってある
けれど口を一の字に結んで
茶封筒と共謀し
あの人の妻 の
手元をすりぬける
キッチンのテーブルでは
ブティックのダイレクトメールが
あの人の妻 に
....
キリストは共に酒を飲むに値する男だ
ラブマニアで復活しちゃったり
ちょっとお調子者で我は強いし風呂はいらねーし無茶ばっかやるけれどまぁ、
デッカイ夢と希望に熱く燃えたぎるとってもいいやつで
お ....
サンサンと 輝き昇る 太陽に また恋をして 地に咲き誇る
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131