イメージするということ

たとえば

ゴキブリいっぱいのプールに放り投げられるということ

眠っている間に鼻の穴から寄生虫を入れられるということ


イメージするとい ....
白い壁の
薄黄土色のドアの向こうに入る前に
これを持ってて
と渡された
エアキャップ

ぷちぷちと
つぶして待っていればいいんだろうか
それとも
ドアの向こうから戻ってきたら
自分 ....
十九世紀の石造りの建物が
蝟集する街
周囲に広がる田園や川や木々の緑の
歪んだ円形が
豊かにどこまでものびてゆく

牛糞が舞い
排気ガスや人の群れの
めくるめく騒音の海から隔てられて
 ....
マンモスは氷の中にしかいない
過去の或る時
きっと氷河期の氷の上で
跪いたきり
起き上がれなかった

マンモスは
それきり一頭残らず
地上から消え
今はマンモスは氷の中にしかいない
 ....
 秋の連休の最終日に
 剣神社のほうらい祭りがある
 小さな町のことで
 老若男女こぞっての縁日というところだ


 小学校低学年の女の子がボールを投げ 
 オッチャンが外れ ....
夏が行く もう届かない 青春の テッペン目指して キラキラと行く 言葉忘れたカナリヤのニヒリズム

金色の缶ビールお墓は草茫茫

夏痩せしたい狸の太鼓腹

古里なんてあるものかと炎暑

しろい両腕を頭に乗せて突き出す乳房

もう久しく机に向かって ....
少女が外に出てくると
夕焼けが昇りはじめ
朝となる彼女の世界
「いつだって始まりが終わりつづけている」
そう言って
細めた目の中で
全ての映像は押し潰されていった

塵となったものたち ....
見知らぬ都会の夜
人ごみをかき分け
「すみません、手相の勉強をしてる者ですが」
の声を会釈でよけ
{ルビ潜=もぐ}りこんだカフェでコーヒーを1杯

( 日中の{ルビ時間=とき}は遠き夢な ....
祈りをこめてやれば
たどりつくと
おもっていたんだから
赤いくちびる
霧でみえない
やわらかな膜

せなかの音
呼びたいのは何
赤い点々
地図のうえ
おちる
うかぶ

 ....
雪虫という虫を知らないが
今日、雪虫を見たような気がする
すうっと目の前の少し高いところ
お尻にちっぽけな綿のようなものをつけていて
体はなんとなく水色だったと思う

風の中、雪の匂 ....
インド最大の商業都市ボンベイ
高級ホテル 三十五階建てオベロイタワーの窓から見下ろす
女王のネックレス

アラビア海に沿うて
ゆるやかに湾曲してはしるマリンドライヴは
女王のネックレスと呼 ....
生駒さんの餅まきで
みっちゃんは手を伸ばしとったけど
その手に餅は届かず
白い紙切れだけが絡んできた


帰り道

こんなんいやや
とちぎろうとしたころ
竜田川の迅奈良が顔出し ....
幼かった私たちは
この蝶をヨツアシチョッチョと呼んだ。
今はもうそんな幼稚な名では呼ばないが。
私たちは誰も大人びた名称を知らなかったのだ。

でも私たちは知っていた。
昆虫は六本脚という ....
昼休みの中学校の教室に
セセリの群れが舞いこんできたことがある。
女の子たちは気持ち悪がって騒ぎ
男の子たちは争ってつかまえた。

鱗粉は毒だと言われていた。
茶色いし羽根の閉じ方が普通の ....
毎日、あたしは金色の坂道をのぼるの。

街路灯とごみ箱と赤い自転車。

あと、あの小石とダンボール。

と、あたし。

長く長く、伸びた、かげ、たくさん。

小さく伸びた、かげ、ひ ....
不機嫌な運転手の硬い毛髪の臭いに堪え
埃塗れの道を走り続けて永い時間が過ぎ
険しい人の顔が溢れ活気ある村落に着く
下半身に溜る不快な重量は増大してくる
乾季のただ中に晴れ上がった大インドの
 ....
ピンクレディーを聞いてます。
『S.O.S.』は踊れちゃいます。
自慢なの。

そんなことより、もう、12曲目。
早く、明日着ていく服を決めなきゃ。
 
  

  制服の短いスカートから伸びた二本の白い柔肌の足

  繭糸を紡いでできた足の線混ざりけのない清潔な線

  きず口を塞ぐかのように押し込んだあなたのそれは何かを語った

  ....
 
 朝 二台並んだクリーンベンチの前に座り
 ルーチンワークを始める
 もうひとつの椅子にはいつもの相棒Sが座る
 「サザエさん症候群」
 マスクでくぐもった声が話し出す

    数 ....
江戸へ留学中との便り届いた

冷房の部屋に江戸の伝奇小説

復讐奇談安積沼山東京伝

桜姫全伝曙草紙もまた

沖縄旅行のパンフレットの華美
 ねぇ知ってるわたし
 開襟ボタン二つ開けて
 コンコース
 階段上から三段目で
 すかすかメール打ってるふりして
 下からのぞくあなた みてて
 値踏みじゃなくて
 放課後さがすの
 ....
私から風が生まれる
気まぐれな風が生まれる
一瞬 あなたの風に吹かれて
少しだけ 大きくなったみたい

風は吹き止まない
時が決して止まらぬように
若い愛はまだまだ荒削りで
カタチが一定ではない
まだまだ真綿でくるまれた
うぶな部分を持ち合わせている
胸中は欲望の渦の中
独り暴走を始めている
だがその欲望にいやらしさはない
子供のミ ....
ふとした時に
小さな火ダネが
落ちてきました
 ゆっくりゆたかに
 両手のなかに

こんな小さなものなのに
私の全てに広がって
私の全てをあたためました

となりの人ももっていたの ....
 今
 そんなに強張っているけど
 肩の力を抜いて
 眉間の力も抜いて
 下唇の下の力も抜いて
 そしてなにより
 心の力を抜いたら
 自然に腹の力も抜けるから
 そしたら
 Boo ....
骨洗いの宿題はたいへんだ
僕は集中力がないから
いつも苦労する

僕のお姉さんは骨洗いが
とても上手だ

姉さんが骨を洗う姿は
とてもきれいで
僕は
自分のお姉さんなのに
変な気 ....
汗掻いてひたすら歩く狸の里

ハムもソーセージも食ってない

犬を連れた貴婦人ばかり糞をして

懐かしき乳房の重さはや夢か

なんて明るい人斬りの夏
・夏休み だけど気持ちは ホ短調
・葉の先に 色を落として 夏去りぬ
・星色に 輝く空を 見る日まで
・憧れて 流す涙の 速さかな
・白百合の 真珠連ぬる 丘に立ち
さびしい秋の夜の
さびしい田舎の
さびしい家の
さびしさが

さびしさのあまり
ちいさく凝って
足をはやして
ひょおんと跳ねる

さびしいね ひょおん
さびしいよ ひょおん
そ ....
たもつさんのおすすめリスト(3924)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Imagine._And_imagine.- いとう自由詩3203-11-23
預かり物- AB(な ...自由詩303-11-23
カルカッタの動物園にて- 狸亭自由詩303-11-23
マンモス- まんぼう自由詩403-11-22
ヨイヤマ- AB(な ...自由詩403-11-22
青春のテッペン- 春日野佐 ...短歌303-11-22
続続続続斬暑御礼- 狸亭俳句103-11-22
オレンジの朝- 前方後円 ...自由詩403-11-22
しまパンえれじい- 服部 剛自由詩5*03-11-22
りずむ- 石川自由詩703-11-22
雪虫- 小池房枝自由詩3*03-11-22
女王のネックレス- 狸亭自由詩203-11-22
迅奈良と幣_(じんなら_と_ぬさ)- AB(な ...自由詩403-11-22
ジャノメチョウ(百蟲譜11)- 佐々宝砂自由詩603-11-21
イチモンジセセリ(百蟲譜10)- 佐々宝砂自由詩403-11-21
ジョニー- とっこ自由詩103-11-21
水牛を追う少女- 狸亭自由詩403-11-21
ピンク・タイフーン- 浅野 す ...自由詩803-11-21
シーツの赤月- 容子短歌803-11-20
日曜の夕暮れ- AB(な ...自由詩403-11-20
続続斬暑御礼- 狸亭俳句203-11-20
「ねぇ知ってるわたし」Good-Bye,Mikiki- バンブー ...自由詩203-11-20
かぜが- 春日野佐 ...自由詩403-11-20
愛の歩幅- 本城希望自由詩103-11-20
小さな火ダネ- りょう自由詩5*03-11-20
Boo_と幸せについて- AB(な ...自由詩2*03-11-20
骨洗いの宿題- k o u j i * ...自由詩1503-11-20
続斬暑御礼- 狸亭俳句203-11-19
夏の夢- 春日野佐 ...俳句403-11-19
カマドウマ(百蟲譜9)- 佐々宝砂自由詩303-11-19

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