調子に乗っている女の子に
ゴリラみたいだねといいたい
あと
ねずみみたいだね
といいたい
そのあとドレッシングをあたまからかけて
たべる
海老を
アゲハの幼虫を飼ってたら
蜂が出 ....
ていでんのよる
きみとみていた
あのよぞらを
わすれない
ほしでみたされていく
あのよぞらを
いきのびて
みていたよるを
+
せいぎのみかたは ....
わたしのベッドが
まだ、暗い空に
飛んでいきます
頭から夜の続きに
衝突して
夜が砕けていく
「すみません。さむいからおろしてください。」
ささやかな願い事にも
毛布を巻き付けていた
....
・
午後四時
青の上から
橙や赤や紅色が
塗り重ねられてゆくのを見ながら
大急ぎでベランダのシーツを取り込む
あのうつくしい仕事をしている人が
どんな人だかは知らないが
時折
ゆるめ ....
あなたは、君臨する。おとこの、欲望の筋肉に。旅人の、ではなく。農夫の土地に、金星の種を蒔く。収穫し、貯蔵して。子々孫々まで、支配する。
※
わたしの偶像、わたしの。ふくよかな、母体よ。あな ....
胎児
鰓で呼吸していました
母が引越しのための交渉している
子宮の中が狭苦しくなったので
ぼくはからだを硬くしました
誕生
はじめて空気が
喉をとおったとき
胸が裂ける痛み ....
ルールを忘れた
隠れん坊の鬼
もういいかいも忘れて
まあだだよを聞いている
年月は過ぎ
西の空から
日暮れになると
たくさんのもういいよ
さがす人は
もういない
....
よいやみの森の奥
ざわめきから発する声に
はだしで駆け出す
届かない
祈り
後悔を知ることのなかった
指が
刻んでしまった
ある言葉の意味
腕の傷は生々しく迫り
行方を知るはずのな ....
{引用=
先が尖っているので
さらに研ぎ澄ませて
接続しろ
差込口は
広げておけ
僕たちは
友達だ
だから
君の肌が冷たくないように
心まで閉じてしまわぬように
先は
氷に浸し ....
空が青いが、外は寒い
電車の中は底冷えしていて
車窓から見る景色よりも車内の様子が気になった
父と母と移動
親戚の家は電車で2時間の場所にある
何の気もなしに2人を一緒に ....
i. eating machines / Parantica sita
その日の朝食は、いつものように厚めのトーストが一枚でした。私は表面にのせたバターが溶けていくのを嬉しそうに見ていますが、 ....
ベッドが
解体されて、きみの死を
模倣する
抉りぬかれた
目、きみが見ている、わたしで
あり、言葉で
あり、盲た
光であり、
切り離されたもの、半分に
されたもの、
....
心を持って
(それは綺麗な透明のビンに入って)
歩いていた
(どこにでもある街角を)
たっぷり浸したはちみつの色した
(おいしいと思うきっと)
だれにも渡してはいけないと言われて育 ....
正しいことなんて知らない
正しいことなんて在るのか
ただ一つの正しいことなど
そんな言葉を抱えたままで
世界と対峙するからまよい
流されるだけなのだろうか
空が燃えつきそうな夕刻に ....
きみでありわたしで
あり、反復
する、終わることができた
ひとたちの夜に
もうだいぶ
寒くないだろうか
と
青空に
その返事は
要らない
背中を丸めるのも
ふりかえるのもいつも
僕のほうで
そこが
暖かいことも知っている
南へ ....
誘惑に負けた方、を演じるために
とかく手順が多いことに辟易するぼくは
足下のアスファルトに夜空を見る
髪が踊って唇とつながる
一足ごとにずぶりと舐めるように、明日とやら
抱きしめなくていいか ....
通過列車の引力に従った。
女はただの肉塊と化す。
小指ちぎって約束したのに。
薬指から抜ける白銀の輪。
鐘が鳴るよ白い教会。
列を成すよ同色の背。
「いやあね」「こわいわねぇ」
烏が鳴く ....
街がやけに
賑やかだと思ったら
今日は
金曜日だったのだ
金曜日になるたびに
同じことを思い出す
また忘れ
また思い出し
また忘れる
街もわたしも
同じこと ....
日蝕がなまぬるい砂糖水に侵されていく惑星のゆめを視た
色彩のはれつした音がこなごなにな/っ/て
白昼夢をかけめぐる(ざいあくかん)におおわれる
―その音はとてもキレいだった
誰 ....
(か)
せなかにある
ちいさなてんは
きっとわたし
かあさんの
か、は
いつもこどもを
おんぶしてる
こばなれしても
かあさんの
か、は
いつも
だ ....
ぐずらせた熱
首をもたげ
えずいている
したたる言葉
とどろきの内で
滴れ落ち
付着する
頭痛の輪郭
ぼやけたまま
鉄細工の肉
よりしろに
踏みつける
春のなかうすいいろのわたしがゆく。全世界には雲雀しかいない。
秋のレモン。陽だまりのレモン。空のレモン。遠い宇宙で星が消滅した。
海はなみだ。小鳥はなみだ。春はなみだ。こと ....
これは夢 夢のまにまに 揺られてる 象の子供と やわらかな僕
つばさもつものの悲しい夢をみて めざめた床で 空に恋慕する
トーストと ボイルドエッグ コーヒーで きみが ぼ ....
なまぬるい風に
ウエルニッケ野原はがらんどう
すずめを いちわ
ちからまかせに
にぎり もだえる
臨月まぢかの手(うで)をひろった
縄をまわし
大地に丸太をいくつもしいて
石油コン ....
遠いちいさな丘のうえで
初夏の梢が水草みたいに揺れていた
命あるもので揺れていないものは無かった
揺れながら皆まっすぐ天を指していた
ひとつとして同じ形の枝は無かった
ところどころ折れて歪ん ....
やねのうえを
あめがあるいている
なかにはいりたくて
しかたがないのだ
しめわすれたまどから
なかをのぞいて
さんのあたりを
なみだでぬらして
101028
写生する煙の
変わりようのない醜態から
デッサンする余裕のない状況を
忌避しながら
ガタガタと埃を巻き上げて
凸凹道 ....
紺青にけぶる空を薙ぐようによぎる、小型の戦闘機は燈色に燃える閃光をつれて。ゆっくりと浮き上がりはじめた海面に、硝煙にむせた妊婦たちが次々に溺れていく。あなたはやわらかな耳朶をふるわせて魚道を探す。冷た ....
二番煎じのお茶が
案外おいしかった とか
立会川からの車窓に
富士山が見えた とか
そういうことで
日々が過ぎてゆけば
あのひとも
泣かずにすんだのかな
ときどき
....
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