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言葉が実らないまま葉を落とした樹を
じっと立ち尽くして眺めていた
夕日が心を刺すかのように沈んでゆく

会いたい
、出かかったため息すら失い気味に
ひたすらに泣いている自分に気がついていた ....
 1

目を瞑って
灰の砂漠を
食べていると 
こころは徐々に
ひからびて 
ちっぽけな
雲塊になって 
コトコト笑う
鳥の頭蓋に
埋め込まれる 

鳥のくさめ
いや、くし ....
鳥の姿の失せた空には
鳥のかたちの欠落がある

影が消え
言葉は失われても
羽ばたいてゆく記憶が
風車をまわす

失われた鳥の形の
風が舞う


私は
声を出せるだろうか
 ....
 トランプやサイコロをさっと取りだす
 マジックのように風景
 という手ごたえのない空間をてのひらにのせて
 ひぐちさんは
 ほら
 ここよ
 この部分が大好きなの
 といって頬 ....
  晴れた日も、雨の日も、花束は
  年式の古い、ベージュのビートルの
  黴臭いトランクに入れられていた
  (どこがどうとは言わないが)蝸牛に似た平べったい影が
  後部座席にいつ ....
三月になったらアイツが帰ってきた
どんなにこっそりと帰ってきても
私の鼻はおまえを嗅ぎつける

ハークション!

うわっ 花粉が飛んでる
しかもPM2.5と黄砂という
チャイナの友 ....
地中深く眠る鉱石を
掘り出して
パカッと割ったら
紫色の透明な石が詰まっていた

その美しい紫の石は
小さく小さく刻まれて
首飾りや指輪に加工されて
世界中の女性たちを飾っている

 ....
 
空をいくど見上げてきたことか

お天道さまが恋しくて

春まできっと見上げる、恋しくて


 
雛人形は海を渡らない

「今日は雛祭りよ」
「雛祭りってなあに?」

童話を聞かせるように
雛祭りの話を聞かせる

「ふ〜ん」
それはまるで 
おとぎ話よりも遠い世界のお祭りごと
 ....
三月の最初のララバイは雨の歌
時計の針の音のように
三月が礼儀正しくやって来た
いらっしゃいませと呼ぶ
わたしたちの声はすっかりと枯れて

この礼儀にかなう歓迎はないのかな
三月が厳かに ....
理由がわからないままに
自分で自分を守れなくなる時
居てくれるひとがいる
しあわせなことだと思う
稀有なほどの
尊いやさしさをいつも
ありがとう
ケータイ越しに伝えて
切れても大切に抱 ....
だれも知らない思い出は
知られたくはない思い出とは違うけど
知らせたくはない思い出だと
ぼんやりと、
でも熱心に誓う自分は強いのだろうか
あらゆるやせ我慢でにんげん時間を
やり過ごしてつい ....
君がまだ雪の原にいる頃
わたしはあおい花に挨拶
こんなに違うね
いま君がいる国と
でも今日も君の声が届いた
おやすみなさい
おやすみなさい
声だけの君に
おはよう
おはよう
朝のメ ....
 瞳


二月の白い雨の中
何もかもが凍りついた冬日
畦の匂いさへ凍りついたまま
も吉は冷たい闇の中で
いつもの道を見失ってしまった
今日はどうしても
まっすぐ歩けない

も吉を ....
通ってたカフェのマスターが
産直の宅配してるって

輸入雑貨店のオーナーは
いま中古レコードのお店をやってる

わたしが詩を書いてることを
知ってるひとが少しいて

わたしのお父さん ....
 
エッチ、スケッチ、ワンタッチ

スカートめくったら いちご柄


甘酸っぱい思い出に練乳を


 
舟が
天の使いが
父を迎えに降りてくる

モニターの
緑の輝線
彼の何かを告げている

母と私は部屋を出て
お向かいの
やけににぎわう居酒屋で

白身魚の天ぷらと
焼き鳥とサ ....
私は子供が大嫌いだ、大人であれば尚更のこと 私は男性が大嫌いだ、たとえ性別は女性であったとしても 私は十三年間
薄暗い工場の中で
機械の一部になって働いてきました
小さな子どもを連れて離婚した
若くもない女には3Kの仕事しかなかった
子どもを保育園に預けて働いた

毎日々
ベルトコ ....
Vの発音 Vの発音 Vの発音 Vの発音
言語聴覚士に何度も発音を矯正される
だけどまだできない
標準的なVの発音

ボールを投げて キャッチして
ボールを投げて キャッチして
作業療法士 ....
金属の目録に眼を通した
あらゆる色彩がひび割れる時刻に
百万年かけて落下する思考の速度で

澱んだ大気の底に広がる地衣類のような
無数の金属の結晶が犇めく都市の上空から
走査電子顕微鏡 ....
 
割れたガラスを見て永遠なんてないわと思うわたし


そんなんあたりまえやけ!

と、けとばしてみる




 
雪が降った!

私の住む町で
こんなに雪が降り積もるのは
何年振りだろう

熱いコーヒーを淹れて
窓辺に立って外を眺める
まるで紙吹雪みたいに
ひらひらと空から落ちてくる

ひら ....
「ある」

どん底じゃないと思う
まだジャンが居る
お米と部屋が、ある
影は次々と
落ちてきて
重なって
離れて
あおい時間も
ふじいろの空間も
あなたの指で
押し広げられて
そんなふうにして
世界はできあがり
あなたが残した
古い写真の
風景 ....
なにもない
雪だけの原を歩く
目の前の白
後ろに点々と足跡だけが残る

まるで世界に
自分だけがとり残されたような感覚
孤独の影が走る


ドサリ、と音がする
木から雪でも落ちた ....
うちには時計が大小20以上はある

掛け時計 置時計 目覚まし時計
腕時計 携帯電話の時計 PCの時計
給湯器の時計 ファックスの時計 
炊飯器にも時計が付いてる

時計が多過ぎてうんざ ....
 
知らないほどに、人は愚かで

知るほどに、人は悪く

けっきょく救われヘンのやなぁ



 
あの子あの子あの子はいまどこ
ああ雪が屋根から落ちる音
二月、東京に降った雪

あの子あの子あの子が泣いてる
行かなくちゃ助けるために
行かなくちゃ早く

遡って行かなくちゃ
靴下を ....
乱太郎さんの自由詩おすすめリスト(7239)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夕日は- もっぷ自由詩10*14-3-8
遠く暗い街- 壮佑自由詩20*14-3-7
鳥の影- Lucy自由詩26*14-3-7
ひぐちさんはどこか鬼ガニの、- 石川敬大自由詩1114-3-7
年式の古いベージュのビートル- 草野春心自由詩414-3-6
【_帰ってきたアイツ_】- 泡沫恋歌自由詩8*14-3-4
【_アメジスト_】- 泡沫恋歌自由詩8+*14-3-4
恋しくて- 殿上 童自由詩14+*14-3-3
雛人形は海を渡らない- 夏美かを ...自由詩19+*14-3-3
三月の最初のララバイは- もっぷ自由詩314-3-2
今日も良しなに- もっぷ自由詩3*14-2-28
午前三時の常識- もっぷ自由詩2*14-2-28
ちいさな物語- もっぷ自由詩314-2-27
北の亡者/Again_2014如月〜皐月- たま自由詩25*14-2-27
ニュースたち- もっぷ自由詩814-2-25
いちご- 殿上 童自由詩13*14-2-24
舟の儀式- umineko自由詩21*14-2-24
爆発- もっぷ自由詩2*14-2-22
爆発- もっぷ自由詩4*14-2-22
【_私の履歴書_】- 泡沫恋歌自由詩37*14-2-21
矯正- 夏美かを ...自由詩31*14-2-21
金属の目録- 壮佑自由詩27*14-2-20
けとばしてみる- 殿上 童自由詩11*14-2-16
【_雪が降った!_】- 泡沫恋歌自由詩21+*14-2-14
_- もっぷ自由詩6*14-2-12
地の星- 壮佑自由詩22*14-2-10
_雪原の足跡_- 小林螢太自由詩14*14-2-10
【_時計_】- 泡沫恋歌自由詩17*14-2-10
けっきょく- 殿上 童自由詩11*14-2-10
ジャー- もっぷ自由詩6*14-2-9

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