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君が
君が夕暮れならいいのに

ゆるやかに
侵食される
雲の隙間ならいいのに

そうして
一瞬朱に変わり
再び閉ざされる

僕は夜
君は夕暮れ

夜は待つ
夕暮れがゆく
 ....
街を歩いていると
仔猫が身をすり寄せてきて
〈子供にして下さい〉
と言った。

海岸を歩いていると
オットセイの子供が
海から這い出してきて
〈子供にして下さい〉
と言った。
 ....
お天気がよいから
ぼんやりと
窓の外を眺めていたら
あれが伊豆の大島だと
若い人が
得意そうに教えてくれた。

太ったサツマイモを
横に置いた
そんなのっぺりした形が
遠く ....
夜の信号
青緑

一台も通らない国道

やがて
赤に変わり
青になり

また赤になり
青になる

誰も通らない


おーい
みんな

死んだのかい ?



 ....
今は昔、をとこありけり。
いとあやしき箱の詩歌の会にしげく通ふ。
投げ打ちたる文、すなはち返し給う局ありけり。
誰にか会はむと入りしかども、いらへなかり
ければ、つれづれなることを語るうちに、 ....
髪の毛のびた、と言った瞬間に
傾いだランプシェードがはっきり見えた
そうだ懸命に丸々肥えた会話の破片に
まごうことないきみを見出す

えい、きっとこれで残像が、そっちに

14時間のタイ ....
今は昔、をとこありけり。
片田舎に住みければ、いとあやしき箱にて文を交じらふ。
箱の中に、あまた集ふ詩歌の会ありて、よき歌には人々
より数を賜る。
思ひ起こして歌をばと箱の中に投げ打つも賜ず、 ....
真っ赤なわたしは
真っ赤な夕焼けから生まれる。
毎日生まれる。
太陽の逃亡者。
真っ赤なわたしの
真っ赤なためいき。
麦をざわめかす。
行方不明になってしまった
空を焦がす情熱よ。
 ....
パンツをはかないで
ジーパンをはいた。

なんだか
ぜいたく。
もうすぐ
溶けてなくなるのかな

そうかもしれないね

ほら
手をつなごう

小さい頃の君に会うため
手をつなごう



{引用=fromAB}
古い自由帳の表紙の
写真の仔犬は大人になって
もう死んでしまったかな

わたしはまだ
生きているけれど

自由帳に
じゆうなゆめを
描かなくなったよ


いつの頃から
ゆめは ....
  
玄関を開けると
妻はドラマを見終えたところで
「あたしの唇返せ」
と言う
そんなこと尻をかきながら
言うもんじゃない
と思いながらも
冷蔵庫のビールの有無が気になった
僕らは
 ....
これは
いつか見た紅葉
遠い日の青空

いまは
もうない
黄色い枯れ葉

その場所に
いくつも過去が
生きている

過去が
現在を飲み込む




ここには
過 ....
階段を降りてくるものは
オバケだけではなくて
できたてのおやつを目当てに
降りてくる人類の営みのような気もして
それが文化だと
中学生の時
教頭先生から聞きました。



 ....
雨の降る夜の路地裏を 
酔っ払いの男は一人
鼻歌交じりに 
傘も差さずに歩く  
涙色の音符を背後に振り撒いて

雨は降り続き 
路上に散らばった音符は濡れて 
よろけた男の後ろ姿は  ....
閉じられた
まぶたのうえに
のせるくちびる


まぶたのかたち
まなこのかたち
たしかめながら


ひとりだけの あなたの
ひとつだけを
たしかめながら

 ....
音のでないパソコンに
たぶらかされて10分
バスはなにも告げずに出ていった
足のない靴下が、履いてゆく脚がない
道路には穴が開いている
雨が降っている
水が貯まって、光っている
足跡を忍 ....
{ルビ埃=ほこり}がかったランプの下 
赤{ルビ煉瓦=れんが}の壁に{ルビ凭=もた}れ
紙切れに一篇の詩を綴る 

クリスマスの夜 
遠い昔の異国の街で 
一人の少女が売れないマッチに火を ....
ひとりぼっちのサンディ
夕焼けのまるのなかで
さんかくばかりかいていた


ひとりぼっちのサンディ
太陽の光に照らされて
世界が水晶よりも静かに
組み立てられていった


うたの ....
古典的な
駄洒落を一発
ぶちかまし
挨拶代わりにしている男
何年ぶりかで会った男
洒落た男のつもりで居るのか
駄洒落た姿を見せつけて
脚の曲がった椅子に腰掛けて
背筋を伸ばして
ボー ....
晴れ渡った あの空 だったかしら?
それとも 父が抱き上げてくれたあの空だったかしら?
母の 背中のあの空だったかしら?
おばあちゃんと見上げた夕焼けの空だったかしら?
悲しくて目覚めたら夜だ ....
曇天の空に
はりつめる夏気の
清らかなうとましさ
そして
むらさきのむくげ


気付くなという忠告
それが聞こえる胸のうち
そう、もう気付いている
それでも気付くなという忠告
 ....
喪服の婦人が森から出てくる
入れ替はりに
首うなだれて一羽の鶴が
森へ吸ひ込まれる


霧たちこめて
婦人も鶴も胸まで霞んで
二者はどこで擦れ違つたのだらうか
ともにもういづこに ....
羊羹にお茶ならいつでも良いです。

主人公の猿飛佐助は
そう言って次のページで
みたらし団子を頬張って
子供達を羨ましがらせ
ジャイアンツの選手も好いけれど
真田の忍者にな ....
いちぬけた

そう言える子には
勇気といえることのことはないのかも知れない

にいぬけた

負けずぎらい

さんぬけた

あせって失敗するなよ


とりのこされた
きみと ....
カズラが花をおとし
森に住む蝶が
深々と死にゆこうとする八月
砂地から
こころないひとが訪れる
こころないひとは
分銅の肩を持っており
踏み入ると
腐葉土からは
ムクゲの細かいし ....
コスモス堤防を知っていますか


私の生まれた町は
祭りの仕方も変わってしまって
花火大会もなくなりました

予算がないんです


恐ろしく反り立つ
あの川の堤防は
落ちたら死 ....
真夜中の風呂場で
魔法が解けて
僕は泣く

いつかの涙が帰ってくる

骨ばった身体を
折りたたんで
声を漏らさず
溶けてしまう

曖昧な夜に
曖昧な君の存在に

僕は君の少 ....
光のなかに陰を求め
憩う人々の姿を探して
地平線に向かう
掟を破って
水平線を求めて船出する
奴隷商人のように
駱駝の群れを飼う男達
舟が出ると騒ぐ少年の不安
すべてのものは
見えな ....
その者はすべてを悲しくひきよせるという
そして誰も味わえない果実を実らせている
たったひとり)

わたしは{ルビ縁=ふち}の無い波紋であり
行くあてのない
昨日が
おいでおいで
と手招 ....
千波 一也さんの未詩・独白おすすめリスト(706)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
永遠- umineko未詩・独白8*06-10-8
海に返す- 杉菜 晃未詩・独白11*06-10-8
大島- あおば未詩・独白6*06-10-7
〈おーい〉- 蒼木りん未詩・独白706-10-7
古典詩ほうらむ(第二段)- ぽえむ君未詩・独白9*06-10-5
ざん- 船田 仰未詩・独白306-10-3
古典詩ほうらむ(初段)- ぽえむ君未詩・独白16*06-10-1
そら・まぼろし- 青色銀河 ...未詩・独白506-9-30
ぜいたく- 日朗歩野未詩・独白306-9-29
夢色透明- AB(な ...未詩・独白506-9-28
自由帳- 蒼木りん未詩・独白406-9-28
- AB(な ...未詩・独白706-9-27
写真- 蒼木りん未詩・独白506-9-20
無量大数- あおば未詩・独白6*06-9-18
雨の夜_- 服部 剛未詩・独白10*06-9-18
ノート(まなすい)- 木立 悟未詩・独白406-9-16
ドライバー- あおば未詩・独白5*06-9-15
詩ノ灯- 服部 剛未詩・独白10*06-9-13
ひとりぼっちのサンディ- 青色銀河 ...未詩・独白306-9-10
小粋な男たち- あおば未詩・独白7*06-9-10
はじめての空の記憶- ひより未詩・独白5*06-9-9
晩夏- フユナ未詩・独白506-9-8
- 杉菜 晃未詩・独白8*06-9-7
羊羹の裏- あおば未詩・独白2*06-9-7
夕焼け- 蒼木りん未詩・独白406-9-1
森の祭- フユナ未詩・独白706-8-29
コスモス堤防- 蒼木りん未詩・独白306-8-29
真夜中の僕の少女- 藤原有絵未詩・独白4*06-8-25
キャラバン- あおば未詩・独白6*06-8-24
静止する声- こしごえ未詩・独白10*06-8-23

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