歩くほどに遠ざかる
自分の影を睨みながら
駅のホームの黄色いでこぼこ道をゆく
足の裏から伝わる違和感は
通過列車の突風にあおられて
鞄を持つ手の方へ傾いてゆく身体を
大きく ....
君はとろけるくらいの未熟さで
むきだしな僕を包んでくれる

その優しい色は
あざやかでなめらかな感触
デミグラスソースの中に沈みそうになっても
小さな浮島のように寄り添って
深い味を奏で ....
傾けた視線の先には
何も映っていないように見えたこと

帰り道
車の窓から見えた景色の一つ一つが
過去に押し流されてゆくみたいで怖かった
あなたは
シートに身体をあずけて
窓ガラス ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=32236

ちょりさん、choriさん、ILL CHORINOさん、たぶん彼はどの名前で呼んでも返事をしてく ....
この時代に生まれた僕らはさぁ
みんなどこかしらが壊れていてさぁ

それが不器用でも動いているから
まるで普通なように映るんだ

見えてるようで見えてなく
聞こえてるようで聞こえてなく
 ....
同じように口をあけてみる
僕はまだ死んでいない

ふつふつと煮えた湯の中で
味噌汁になるために生まれてきたわけでもない
貝は口をあけて互いに噛みついている

痛々しい塩加減を確 ....
こんな雨の日に泣きたいのは気のせいだと思った

この間、久しぶりに友人と飲んだとき
ずいぶんとしあわせそうな顔になったじゃないかと言われた
そのセリフの半分が
励ましだということを
僕は知 ....
僕は転がる

傷を負い
痛みに耐え

自分を抜け出せば
それで終わりにできるけど

まだ転がることができる

昼下がり
陽射しを避けて歩く公園の道
眩しさを縫うように進むとき
 ....
飛べるはずもない身体を
立ち入り禁止のフェンスにあずけて
みるみる遠ざかる飛行機を見送る

だんだんと小さくなってゆくのは
きっと僕の方だ

手の届かないものたちが
近くに感じられてい ....
暑いから上着を脱ぎたいのと言って
見た目よりも重たいカバンを僕にわたす

君は少し地面から浮いたような身軽さで
肩を揺らして笑っている

僕が冗談をとばすたびに
うまいね!うまいね!と言う君は

カバ ....
どうしょうもなく渇いてしまえば
身軽になるものだというように
からから笑いながら
波打ち際の空き缶の口元を叩く
浜辺の砂

昨日までわたくしは海の中におりました
かつては地殻の内側で赤々 ....
   http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=32415

ワタナベさんの作品は、描かれている世界がきれいだったり、描いているものとの距離のとり方が好きだっ ....
コンビニでお弁当を買うときに
あたためますか?て聞かれると
少し戸惑ってしまう

電子レンジの中では
誰かが買ったお弁当があたためられていて
オレンジ色の薄明かりに照らされている

見 ....
風の始まりは
そんな熱の高まりからだと知っている

草笛を吹きながら
その始まりに立っている

(草原は静かに燃える)

気流に運ばれてゆく草の音は
枯れ色の野を赤く染めながら
や ....
からめた指の隙間から
抜け出してしまいそうな熱を
くるもうとする沈黙

慣れない会話のように
確かめあいながら寄り添う
同じ名前の違う指

細い線を並べてゆけば
固い絆に生まれ変われ ....
虚無をまとって闇を隠せば
それは限りなく深い透明のように見える

あなたは
自分を見せることなく
優しさを浮かべた瞳で見つめる

僕は
その優しさの結晶に自分を映す
一つの優しさ ....
はずむように近づいてくる
あなたの息は白くない

コートは着てこなかったよ
と言って肩をすくめる姿は
想像よりも少し小さく見える

はじめましてとはじめましてがぶつかって
どういたしま ....
飛べる

きっと飛べる
飛べるきっと

きっともっと飛べる
きっと飛べるもっと
もっときっと飛べる
もっと飛べるきっと
飛べるきっともっと
飛べるもっときっと

きっともっとず ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=31137

僕は批評なんて書けないよぅっていつも思ってます。
でも、読んだ詩について感想を持つことはとても大切だ ....
水槽の中で亀が暴れている
僕はひとり部屋の中で息を殺し
水槽で暴れる亀の手足を見つめる

透明なガラスの先にある世界を信じて
懸命に手足をのばす亀の甲羅には希望が詰まっている

絶望する ....
それはちょうどしんじゅのくびかざりのようで
よくみるとみんなちがってみえるひとつひとつが
それぞれのかがやきをはなっているふしぎと
うちけしあうことなくよりそっていられるあなたの

 ....
  「純粋とはこの世でひとつの病気です」

            (吉原幸子詩集オンディーヌより)



吉原幸子の詩を語ろうとするとき、僕はよく「病的な」という言葉を使う。
その美し ....
伝えたいことを一息で打ち込んだら
何て書いてあるのか解らなくなった

変換キーを押すたびに
簡単なセリフが難しくなってゆく

それでも
送信する

不思議と何かを伝えた気になり
不 ....
   
狂うがままに放たれた色

花びらは
その身をくるむことなく背景を抱く
自ら屈してしまいそうな首をしならせて
けれど
滑らかな曲線はこちらに向かって投げ出され
それを支えようと身 ....
耳元で
指に巻かれた髪が
音もなくほどかれるとき

少しの沈黙が欲しくても

あなたは
何事もなかったように話をつづけて
僕は
一語を味わうゆとりもなくて

また
その髪が
 ....
僕は自分を殴る
力いっぱい殴ってみせる

僕は殴られ
僕を殴った手も殴られ

そんな僕を
あなたまで殴られたような顔で見いる
静寂が満ちるのを待つ

あなたは
広げた想像の張力に身をゆだねて
空を映す水面に静かに浮いている

手のひらをつぼみにして
ゆっくりとふくらませるとき
わずかな空間の揺らぎが
水中を ....
張りつめた風の端
やわらかい記憶の糸をほどけば
泣いてしまうかもしれない
あなたは

ほころぶ桜の薄い花びら
その散り際の光景を思い浮かべるとき
過ぎた時を惜しむ眼差しで
未来を見つめ ....
まずは詩を読んでください。

  君の手をにぎる


君の手をにぎる
一生懸命話しかけても
君は空の話ばかりする


君の手をにぎる
君は空を眺めているのに
まだうつ ....
携帯電話で話しながら

「近くのはずなんだけど、、、わかるようにスッキップしてみて」
と言われて正直にスキップする僕は
どうしょうもないバカだ

そんな僕を見て
君が笑ってくれ ....
ベンジャミン(729)
タイトル カテゴリ Point 日付
境界線自由詩305/3/27 5:47
オムライスな関係自由詩13*05/3/26 14:48
こんなにも知らない自由詩305/3/25 1:16
ちょりさん「ポエムなめてる奴らは全員ぶっ殺す ただしやさしく ...[group]散文(批評 ...6*05/3/24 8:07
この時代に生まれて自由詩3*05/3/24 4:37
口をあけた貝はまるで生きているようだ[group]自由詩505/3/23 17:16
こんな雨の日に泣きたいのは気のせいだと思った[group]自由詩11*05/3/22 16:52
僕は転がる自由詩6*05/3/21 20:45
黄昏色の翼をかりて自由詩305/3/20 10:10
うまいね!自由詩5*05/3/19 14:45
砂の記憶自由詩305/3/19 5:20
ワタナベさん「さそりの心臓」に見る「詩とその呼吸」に関する感 ...[group]散文(批評 ...305/3/18 18:22
あたためますか?自由詩5*05/3/18 15:14
草笛を吹きながら自由詩505/3/17 13:29
つながれた手自由詩7*05/3/16 16:38
水晶の人自由詩1005/3/15 17:48
そうやって春は来た[group]自由詩1305/3/14 9:02
きっともっとずっと高く遠くそうやって果てしなく飛べる自由詩405/3/13 12:00
たもつさん「サイレン」を読んで(感想文)[group]散文(批評 ...3*05/3/12 10:11
いつか忘れるということ自由詩2*05/3/12 6:31
すべてのあなた自由詩4*05/3/11 12:55
吉原幸子(その「病」について)散文(批評 ...505/3/10 21:11
メールする自由詩505/3/10 11:07
ひまわり自由詩4*05/3/9 18:06
ほどかれた髪未詩・独白605/3/9 1:10
僕は殴る自由詩105/3/8 14:12
睡蓮自由詩3805/3/7 19:57
それが旅立ちなら自由詩705/3/7 16:33
それは「表現」ではなく「現象」なのです散文(批評 ...305/3/6 19:04
僕はスキップする自由詩12*05/3/6 16:06

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 
0.1sec.