ふいに君と目があってしまったから
とっさに空を見上げて

あっと声をもらしてしまった

そんな僕を見て
君も不思議そうに空を見上げる

めずらしい鳥が飛んでいたんだよ
なんてもっとも ....
(ぽとり)

点滴1本3時間

(ぽとり)

ペンとノートがあったら詩の一つでも書けそう
だけど悲しい詩になりそうだから書かない

(ぽとり)

透明なビニール容器から
半透明 ....
眼を閉じると古代の森が広がる
見たこともないはずの
それらが

私の中に確かに在る

植物は草食恐竜に食べられ
草食恐竜は肉食恐竜に食べられ
そんな彼らはみな土に還り
そうやって
 ....
毎日たくさんのものが
あなたから生まれることを知っている
それは言葉であったり、声であったり、感情であったりする、けれど
それらはあなたの分身でしかないことも知っている
そのことをあ ....
眠いと一言
残して君は寝てしまった

車の窓から見える
夕日も海岸線に吸い込まれようとしている

そんな余所見をする
僕の危なっかしい運転のことなど
まるで知らない無防備な寝顔を見なが ....
駅のホームで
迎えを呼ぼうと取り出した
携帯の電池が切れていた

取り残されたように
吐き出されてゆく人の群を眺めながら
一つの世界から切り離されれば言葉も出ない口を
カタカタとモールス ....
裾に広がる森の緑
雲よりも白いその頂は
はるかにそれを越えて空をさす

足元ばかりを見つめるような日常にも
そうやって見上げる景色があり
富士はまるで矢印のように
その向きを教えてくれて ....
なんだか嬉しくて
嬉しい詩を思い浮かべました
なんだか悲しくて
悲しい詩を思い浮かべました

書いていると
まったく違う感情なのに
まったく同じ色の涙が流れてきて
それは嬉しさ ....
しろつめくさあつめてあんで
まあるいかんむりをつくってあそんだ
まだ おさないころ

ところどころにはなをあしらって
かぶってあちらこちらはしりまわった
まるでおんなのこみたいね
なんて ....
雨上がり湿った空気

屈折した気持ちで見上げる空に
描かれた虹の橋

一つ悲しみを乗り越えるとき
失くしてしまうものがあるとしたら
それはある種の光なのかもしれません

吸収して拡散 ....
{引用=桜の頃を過ぎて
ふとした淋しさがこみあげてくる
そんな五月の夕べ
ずいぶんと久しい人へ
したためた手紙を読み返している


 前略

 いかがお過ごしでしょうか
 花見の頃 ....
ずいぶんと皮肉なものですね

愚痴をこぼしたくなるとき
その愚痴を受け止めてくれるのは
愚痴なんか聞かせたくない人だったりする

遠まわしな言葉が
あなたの
うんうんという相槌とともに ....
感情が表に出やすいのは
母ゆずりだ

そんなところだけでなく
顔も話し方も似ている
考えていることも何となく
わかってしまうのだ
けれど

母は僕の拒食を理解できない

夕食どき ....
寝ぼけ眼で目覚めた朝
伸びをしてそれに気づいた

目の前の鏡の中で飛び跳ねる
悪戯っ子のような髪
黙らせるように押さえつけても
すぐに飛び出す反抗期
大人しくなってしまった自分と対照的で ....
手をつなぐように立ち並ぶ
銀杏並木の下を歩く

影踏みをしながら
陽射しを避けて木漏れ日をぬう
揺らめくカーテンの折り目に隠れるように
柔らかい幹に身体をあずければ
背中から伝わる
静 ....
知っている

野生の生き物たちが
自らの意思で立ち上がれなければ
どうなってしまうのかを

ふるえる膝を押さえながら
重たい身体を支えようとするとき
昔見た象の瞳を思い出した
陸上で ....
いろんな気持ちを煮込んでいたら
すっかり煮詰まってしまった
僕はふつふつと夜にとけてしまいそうになる

お腹もすかない
最後に口に入れたものは何だったか
そんなことを思い出す気力もない
 ....
遠い、遠い、記憶の中
不安で、不安で、しかたなかった

つないでいた手を
ほどかれたとき
まるで自分の一部を失ったかのように
泣きじゃくった
子供の頃



デパートのおもちゃ売 ....
散らかした記憶をかき集めるようにして
作った万華鏡を
揺さぶってできた小さな窓の中には
ゆるゆると回転する色彩

現実はいつも空回りしているから
わたしたちはいつも何かを求める
それは留 ....
草木が色を変える速さで
過ぎ去ろうとする四月

桜前線はまだ北上を続けているのだろうか

何かを引きずるようにして後ろ手をのばせば
はっきりと感じられる
温度がある
それは
得たもの ....
遥か遠くの忘れられた森に、一羽の鳥が隠れるように棲んでいました。
どうして隠れるように棲んでいたのか・・・
実をいうと鳥は、みんなと同じように空を飛ぶことができなかったのです。
鳥はそのことがと ....
痩せた身体でうつむけば三日月

足元を眺めれば
いくつもの自分の欠片が光を失いかけている
日々削られてゆくいろいろが
音もたてずに
まるで始めから無かったことのように

やりかけたパズ ....
笑ってくれだなんて言わない
笑えるときに
我慢せずに笑ってくれればいい

それだけを言うためにも
僕ははるかに遠回りをしてしまうのだろう
もしかしたら
あなたの笑顔が好きなんです
なん ....
ぽつりぽつりぽつり

ひとり部屋にたたずみ
明かりかすかに瞳に浮かび
いくつもの雨音に呼び起こされる色々

色鉛筆で
一番最初にへってしまうのは青色でした
空の色なんてわから ....
夕焼けを
見つめる君の瞳の中に
キラキラ光る泡粒みつけ
思わず飲み干したくなった

君の炭酸
僕には少し強すぎるけど

何を聞かれても
そうかい?なんて答えちゃう
僕を許してくださ ....
僕のことを知らない

あなたはきまって
この公園で昼食をとる
いつからか
それは僕の習慣にもなってしまい
僕のことを知らないあなたと
会話をすることもなく
この公園で昼食をとる

 ....
海と陸をつなぐように
あなたは海岸線を歩いている

砂浜で波とたわむれる
あなたを見失ってしまいそうで
急いでかけよった
僕の砂まみれの顔を笑っている
あなたの白をたどれば
その薄紅色 ....
戻れないないからこそ
進もうと思えるのかもしれない

そんなことを考えながら
横断歩道で信号が変わるのを待っていた
怯えた顔の仔猫が
不安そうに鳴いている
信号の色は青に変わっているのに ....
ある日突然 僕は空から落とされた

かたちだけの翼は風を抱くこともなく
ぎこちなく歩く姿に影で笑うものもいる

そしてある日 僕は海に身を投げた

全ての終わりを予感して
全てを ....
青い鳥が青いのが
当たり前だと思ったら

僕らは青色を見失ってしまう

手放しても惜しくもなく
逃げてしまっても気づかないままに
そしてまた
青い鳥を探すのさ

見つけるため ....
ベンジャミン(729)
タイトル カテゴリ Point 日付
そのとき鳥は飛んでいなかった[group]自由詩6*05/5/26 16:41
やっぱり悲しい詩になってしまう[group]未詩・独白15*05/5/24 1:37
みんなの森自由詩3*05/5/23 14:44
あなたから生まれる自由詩14*05/5/16 14:03
幸せな寝顔自由詩7*05/5/15 19:14
伝えたい言葉を伝えるために[group]自由詩4*05/5/15 11:45
富士自由詩5*05/5/13 15:28
同じ色の涙自由詩5*05/5/12 10:02
はなかんむり自由詩2*05/5/12 1:13
虹の色が足りない自由詩6*05/5/10 16:56
花便り自由詩5*05/5/10 1:25
愚痴自由詩4*05/5/9 16:56
母の背中未詩・独白6*05/5/8 19:49
「寝癖」  【やったよ連詩!やっぱ連詩は楽しいね!】[group]自由詩4*05/5/8 2:17
銀杏並木[group]自由詩5*05/5/6 14:34
流線型のその先に自由詩7*05/5/5 7:14
朝焼けカレー自由詩7*05/5/5 4:48
その手をはなさない自由詩10*05/5/2 3:10
「万華鏡」  【やったよ!100行連詩】[group]自由詩6*05/5/1 1:16
春のアンカー[group]未詩・独白3*05/4/30 10:25
「歌う鳥」と「歌う人」[group]散文(批評 ...2*05/4/29 14:38
やがて満ちてゆく月のように[group]自由詩8*05/4/28 16:55
笑ってくれだなんて言わない自由詩5*05/4/27 2:24
ふるえるように雨がふる自由詩7*05/4/26 14:48
夕焼けサイダー自由詩3*05/4/26 13:27
黒い手自由詩8*05/4/25 22:14
どこまでも白い海自由詩4*05/4/25 2:46
振り返らずに進めばいい自由詩3*05/4/24 6:05
ぺんぎんの物語自由詩4*05/4/24 0:08
青い鳥が青いことを知っていても[group]自由詩6*05/4/22 16:13

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