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母はおもての植物に水をやりにいくのだろう。

母の背中について歩くようなかたちになってぼくは新聞を取りにいった。

ちいさい灰色の母の背中。

ぼくはこの背中から生まれたのだ。

そん ....
梅の香りに妻が風呂敷をかけた。風呂敷は青いビニールシート。数字が日にち。逆算しなきゃ。それさえも忘れた。子供たちがぼくとおなじ高さにいた。妻がタッパーからみそ汁。それをこぼす。ひるがえって青空。どきど .... 胸に枕を敷いてうつぶせになって寝転んでいた。

そして自分の指を見ていた。

あんまり近すぎてぼやけた指だった。

あんなことのあったあとだ。

しばらくこうやって気を静めていよう。
 ....
ぼくは祖父ちゃんによく似ているらしい。

子供のころよくそう言われた。

祖父ちゃんは島で暮らしていた。

釣りとかカブトムシ狩りとか教えてもらった。

祖父ちゃんは昼間釣りをしていて ....
梅園のあとゲームセンターでコインゲームで盛り上がった。

いま古本屋で子供たちはカードを選んでいる。

ぼくは財布が欲しくなり皮の長財布を見ていた。

このあとどうしようか。

ほんと ....
子供たちと久しぶりに会うことになった。

金髪を見たらなんと言うだろうか。言わないほうがおかしい。

洗濯されたものだけを身につけた。

出かけるまえ父がじろっとぼくを見た。

晩ごは ....
会社を辞めたのは転勤の話が出たからだった。

もともと地元採用だったのだがぼくの仕事ぶりが無残で本社で無期限の研修を言い渡されたのだった。

たしかに会社には迷惑をかけていた。

でも妻と ....
たくさんのひとの手に触れて仕事を終えた。

アルバイトといっても仕事は仕事だ。

半年前会社を辞めて就活はうまくいかなかった。

就活を休憩することに決めて地元のコンビニで働いていた。
 ....
どこでどう間違えたのか今日ぼくは髪を金髪にした。

32にもなってほんといまさらな金髪だった。

妻は先月好きなひとがいるとかで子供たちと出ていった。

友達からもあやしいぞと言われていた ....
神は天にいる

理性ではそれは嘘になる

寓話になる

妄想になる

だから神は天にいる

我ら罪びとは地上にいる


朽ちた木々から秋の落とし子

茶いろ金いろ紅茶の香 ....
にんにんにん

にんにくにん

にんにんにん

にんじんにん

にんにんにん

にんにきにん


いいひといいこと

いっぱい、にん

あんまりおおくて

わから ....
50年まえの工場が

いまじゃ膨らんで傾いて

崩れ落ちてしまいそう

それに面した道を

その端っこを歩いていた

太陽の塔がはみ出していた

嘘くさい万国のダンス

あ ....
速い馬が欲しかった

チャゲ&飛鳥が歌ってる

同窓会

同性だけの同窓会

母さんに

子供を預けて

異性だけの同窓会

同窓会

松田聖子が歌ってる

田原俊 ....
細道に街灯がしろく続いている

向こうに暗闇なんてなかったのだ

車がテールランプを連れてゆく

医院の壁の横でひとを待っている

夜空が道のかたちで続いている


ああ、ひとが ....
もうオリオンはその身を

西だとか北だとかに移している

水気をふくんだ夜空

雲が町明かりを吸っている

風もないのに春を嗅いだ

ばらばらな思考

水気をふくんだ

ば ....
カラヤン先生は言った

まずフルートの音を聞け、と

目で団員を承認し

的確な言葉でポイントを伝え

本番では団員に任せるのだった

自由を感じさせ

音に命をこめさせた
 ....
潮騒のように都市が消えてゆく

暗黒の光が重力を冠するものを回収してゆく

ぼくはここだよ、とでも言うように

名前を呼ぶ

こどもの声だ

潮騒のように都市が消えてゆく

暗黒の光が重力を冠するもの ....
ぼくが弱気なのは

お家のお庭から燃料がとれるから

お出かけしてまで燃料を買いにゆかなくていいから

みんなぼくには

ぼくのお家らしくしろと言う

たしかにぼくの弱気が戦場を拡散させた

だから無 ....
波止場のベンチに幻を見ている

化学工場の煙突から炎がでている

夜の海にあのひとが浮かんでいる

薬師丸ひろ子のメインテーマだ


日曜日はお休み

この日は悪いことをしない

世界中この日は

だ ....
この町にはずっと海の音が聞こえていた

ざらついた時間のようだった

意味のない切実な話し合いのようだった

もちろん安らかなまどろみのようでもあった

帰還兵に銃剣を突き付けられてい ....
失われちまったもののよこで

潮風に吹かれていた

貧しい暮らしはあたりまえのようで

ぬくもりを確かめれば

ふたりこんなの初めてだった


いちご畑で待っていな

もう触 ....
希望の道、

なにやら宗教ぽくなってしまうのが残念だが、希望の道、だ

言葉として容易くは使えない、希望の道、だ

できれば魯迅ぽく、希望の道、だ


うちのめされて

どんなに ....
こどものころの道

それはまだ土を固めたようなのが多かった

そんな道がまだ残っていただけなのかも知れない

そんな道にあった水たまりが映していた空はきれいだった

青くて水色で白くて ....
こころだけがタイムマシン

ひとそれぞれに曳かれている

過去という車道

ひとは過去しか書き換えられない

こころだけがタイムマシン


頭痛で昼遅く家を出た

下校の小学 ....
自信のなくなるような時

糞みたいな泥のなか

負けん気だけが命の力さ


そんなとこに咲く花なんて

ほんとうはない

花火でもさして

咲いたふりして脳でも騙せ


自信のなくなるような時

糞み ....
自己正当化のさきに殺人

不信と憎悪が連鎖する

オペラ座の怪人のアリアだけが

俺をたったいま救っている


誰ひとりひとりでは生きていない

その誰もが誰かをささえている

そんな当たり前のことを ....
桑田と後藤と湯川のバンド

安倍はライバルバンドの事務所社長

俺達は知性の薄れた評論家


いろんな考え出し合ってクリティーク

ふたつにしてひとつが真理

正しいことは絶対で ....
雪が降る

ソリの鐘が鳴る

錫杖のような音がする

俺ひとりで音楽シーンを支えている

砂に書いて泣き濡れて

夢見る甘い寒三十日を模倣する

追憶

ジョンレノンが俳句 ....
日が暮れたら寒い

不信と憎悪が集団を動かす

知性と同苦が集団を動かす

誰かのための誰か

遠い世界を伝える報道記者

知性の薄れた国で彼を待つ


冷たい藍色

星 ....
ひとひとりずつ風に消えてゆく

ひとひとりずつ風にかき消されてゆく

縁も運命も永遠も

風のまえでは軽い砂みたいなもんだ

韓流スターブームみたいなもんだ


ぼくらを繋ぎとめ ....
芦沢 恵さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(623)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
最終回ジグソーみそ汁- 吉岡ペペ ...自由詩415-3-4
8ジグソーみそ汁- 吉岡ペペ ...自由詩415-3-4
7ジグソーみそ汁- 吉岡ペペ ...自由詩815-3-2
6ジグソーみそ汁- 吉岡ペペ ...自由詩415-3-1
5ジグソーみそ汁- 吉岡ペペ ...自由詩415-3-1
4ジグソーみそ汁- 吉岡ペペ ...自由詩615-2-28
3ジグソーみそ汁- 吉岡ペペ ...自由詩515-2-28
2ジグソーみそ汁- 吉岡ペペ ...自由詩415-2-27
ジグソーみそ汁- 吉岡ペペ ...自由詩515-2-26
神父の発見- 吉岡ペペ ...自由詩115-2-25
にんにんにん- 吉岡ペペ ...自由詩215-2-25
こころの世界- 吉岡ペペ ...自由詩715-2-21
速い馬- 吉岡ペペ ...自由詩115-2-21
冷たいからごめんね- 吉岡ペペ ...自由詩215-2-21
早春賦- 吉岡ペペ ...自由詩415-2-19
カラヤン先生- 吉岡ペペ ...自由詩515-2-17
カラヤンになりたい- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...215-2-15
ぼくの弱気- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...215-2-15
波止場の日曜日- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...115-2-15
ファッキン- 吉岡ペペ ...自由詩215-2-15
いちご畑で待っていな- 吉岡ペペ ...自由詩315-2-15
希望の道- 吉岡ペペ ...自由詩715-2-4
こどものころの道- 吉岡ペペ ...自由詩515-2-2
タイムマシン- 吉岡ペペ ...自由詩415-2-2
泥のなか- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...415-2-1
オペラ座の怪人- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...115-2-1
平和- 吉岡ペペ ...自由詩215-2-1
シュッポシュッポシュッポッポ- 吉岡ペペ ...自由詩115-2-1
不信と憎悪- 吉岡ペペ ...自由詩115-1-31
雪だるまの唄- 吉岡ペペ ...自由詩315-1-27

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