追いかけない
ようにしている
飛行機雲の
確かな痕跡も
 
やがて
風にまぎれるように
あれほど確かめた
かすかな
鼓動も
もう
とど ....
リベンジをするのに
無理に 同じ存在を 選ぶ必要は
無いのかも 知れない
こだわりの 理由は
忘れるため
走り出すため
色々 あるけれど
別の方法で 置き換えて行けるなら
それ ....
人が目で情況を把握するように
犬は鼻で情況を把握するのだそうだ
でも飼われた犬は人にならって
目で情況を把握し始めるのだそうだ
私はしばらく犬になってみよう
匂いで思 ....
おばちゃんは小気味よくステップを踏む
一秒たりとも無駄にせず
牛乳や豚肉、キャベツや卵を
カゴからカゴへ
手をかざすかのようにバーコードを読み取り
お会計を済ましていく
....
蝶に似た花に
花に似た蝶がとまっていますね
うろこに似た雲が
ここではないどこかから流れてきて
ここではないどこかへ泳いでいきます
そこは空ですか
ええ
海によく似た空です
せ ....
あの時にその口から
とても聞きたかった言葉
あの時に
だれに聞こえても
かまわなかったのだから
吐き出してしまえばよかった
呟き
しなければ良かった
....
屋上で寝転んでいる
なま涼しい風が吹いている
こんなところなのに
どこからか虫が鳴いている
とてつもないほど風が吹き
またたく星がつくられてゆく
星はあんまり見 ....
浅漬けのみずみずしさに添えた愛
藍色のなすの深みに更ける夜
やさしい夜芋焼酎に月映る
月わたりゆずの香りの君が居て
君知らず白菜のしろのしたたかさ
米麹べったら漬けとなじ ....
肩すぼめて
背中丸めて
でも 指先だけは
常に軽やかに踊らせて…
そんなにいつも
誰かと繋がっていたいの?
アドレス帳には200人
このうちの何人と
本当に繋がっているの?
電車 ....
地虫鳴く黒き紙幣を買いにけり
馬鈴薯や手描き友禅訪問着
輪郭をなぞると見た目より長くなる
そんな事を思った
そこには空き地が広がっていた
小さな空き地ではあったけれど
空の眺めは最高だった
スピスパスパパ
スピスパスパパ
近くの町工場の音が
雲の流れが幼い私を
ベル ....
卑怯な言葉がザラザラしている
空のピアノを見ましたか
ほら・・、
二重橋のような、おおきな虹のことです
ト音記号と、ヘ音記号のついた
おおきな、虹
ドは、どこにあるのかなって
迷いませんか
ふしぎなことに ....
昼下がりのファミレス
奥まったテーブル席
初老の婦人が
ぽつんと一人
一人 ナポリタンの遅い昼食
ゆっくりと彼女は
飲み放題のコーヒーを
啜る
そして 静かな店内に目をやる
....
120913
カロリーメイト大好き!
甘くて脆くて少しだけの噛み応え
何時でも何処でも腹が空いたときには
反省することなく飲み込めますと
喜平さんは思 ....
僕たちの隙間を埋めるもの
呼吸という反抗
理性という堕落
そしてしなやかな悪意
秋の蝉東京事変聴いている
{引用=
掠れた息をつくように
ベッドにそっと
言葉にならないものを吐いたとき
その言葉にならないものはすぐ露のように朝の陽にきえた
あの日のあの雲にはもうであえな ....
いわれの無い 悲しみは
こどもの頃の 押入れの匂いがするから
布団のすきまに押しこんだ
この目は きっと赤
ともだち
と いう響きの電話の声が
「いまから 出かけない?」と ....
浴室にこおろぎがいた
おまえ、どこから入ってきた?
こんなところにいたら
いずれ泡にまみれて死んでしまうよ
ここは地獄のお湯屋だよ
どこの世界にも
ちゃんと生きているつもりでも
なぜ ....
{画像=120911010820.jpg}
ベランダから花火に興じる親子が見えた
遠くで見る花火は寂しい
家族で花火をすると必ず
兄弟で取り合いになる花火があった
必ず最後に ....
色あせたふたりの呪文は失敗し
代償はひとすじの涙
そしてひとりだけの沈黙
※「ひみつ」の蛇足
http://po-m.com/forum/showdoc.php? ....
逆立ちしたくなって
雲の底をひっくり返して
ごっちゃんですの青い空鍋
てんやわんやのこの前の出来事も
ごっつり煮詰めてしまえば
薄味醤油がたっぷり染み込んで
こってり泣き虫だっ ....
ふくらみかけているのに
信じることからさけていた
体中に細い針がいくつもいくつも刺さって
抜いては星の砂の中へと仕舞った
他人も自分も
自分も他人も
打ち寄せて返す ....
その夜そらは光の雨で満たされて
彼方の丘の上にまたひとつ星が突き刺さり
まるで堕ちてゆく天使のようにうたいながら
ことばのかけらのように降り続けるのです
こえにならない声がきこえて
胸を ....
毎日毎日ひとりぼっちな気がする。
君だけが救いだよ
大好きな楽器は二年前のまま
変わったのは私の方だ
はっとした時には遅かった
だめだ身体がついていかない ....
壊れた蛙になって 何時までも 浮遊する
ぷかぷかと 葉巻を流れた煙の先に
紫の 十字路
オレンジは 爽やかな季節の 代名詞だから
今は 要らないと言ったのに
まあまあ 夜なんだから ....
どちらにいこうがいい卦がでていた
ぼくはそういう運命を持たされていた
ならば
じぶんらしく振る舞うことが
いちばん大切に思われた
でもさ
きっとみんなもそうなん ....
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