すべてのおすすめ
別れの時刻を知ったとき
ひとは優しくなる


 すなおには
 明かせなかったこころをもって
 朝はかならず来るのだと
 ようやく夢は
 ここから
 近く


ありがとう ....
ふと気がつけば
後ろ手の冬

雪の匂いも薄らいで
それとは知らず
陽をまとい

季節は
追い越せないものだとばかり
待ち続けてきたけれど
いつの間にやら
景色は流れて

 ....
君がひっそりとやさしい人になる

誰も気づかないうちに

日が射して去っていくように

教室の片隅で

冷えた空気を少し弛ませて



小さな出来事だった

草の芽が最初に ....
丘の上の{ルビ叢=くさむら}に身を{ルビ埋=うず}め 
仰向けに寝そべると 
空は、一面の海 

宙を舞う 風 に波立つ 
幾重もの{ルビ小波=さざなみ}を西へ辿れば 
今日も変わらぬ陽は ....
長い間降り続いた雨が上がった
だから何だってわけじゃないけど
傘を差したまま歩くよりは
遥かに進みやすいはず

だけど急ぐと疲れるから
道端の花と語り合いながら
カタツムリの ....
きみをひらくと
なかから ちいさなきみが
ぽろぽろと はだかのままで
たくさんの 砂金のようにこぼれて
たくさんのきみは 少しはずかしそうに
ひざをかかえてる

 ....
きんいろは
かなしいすべだと思います

闇夜のはなは
もっともあかく
ひとみを閉じこめて


 火から、
 結ばれてゆく、
 果実のことなど、
 だれもが、
 とが ....
夜だけひらくその店の
すこしよごれた扉をあける。
煙草のにおい。
ソーダ水。
チョコレートと紅茶。

「スピカちゃんは来てないの?」
「さっきちょこっと来て帰っちゃった」
「そっかー。 ....
おしまいをしらせない空
そのしたで鳥はとんで
わたしたちは家をつくり
海のそこでねがえり
くうきのかわりにおもさ
たいようはくものすに広がる
まるであなたのように
波をおいこすきたかぜ
 ....
平日、日がな部屋に篭り、息が詰まりそうであった。 
暗い部屋の雨戸の隙間から射す一条の光に呼ばれて、
ベッドから身を起こし、外へ出る。 


( 日を浴びて、空を仰いで、息を吸い込む ) 
 ....
原野に群れをつくり
歌い続けていた花の
落ち窪んだ中心で
旋回する帯の雲
高温の閃光弾けて
葉をなぎ倒し
手を覗くと乾涸びた大陸
声は枯れてゆき
歌われたものたちは
砂に還る
歳を経るごとに
父は粗野になる

私の知っている父は
情けないほどに
やさしく
臆病であり

世間が
とても狭い世界が
気になって仕方がなくて

私はそんな父を見て
半ばあき ....
降りしきる
こなゆきだった、と
私は思う

ただ
あなたを追いかけて
苦しく舞った

それは
視界をさえぎるばかり
あなたは
低く目を閉じた

小さく
積もる場所があり
 ....
夕暮れの約束は
ほとんどが嘘で
たとえば

じゃあまたねって
手を振る人と
再び
逢えたためしがない

悲しいメロディが
そらを覆う頃
私は
いつもひとりぼっちだ

夜を
 ....
誤解していた

満たされたはずの 海が
遠くひいていくような
それは

あなたの意味が乾いていく

雑踏の中で
あるいは
読みかけの本 
ぱたんと 閉じて

私の中にある
 ....
散文的であるかも知れない
晴れ間を見つける
こころはいつも


古くはならない
あたらしくもならない
それが空なら
繰り返すものごとに
少しだけ優しくなれそうな
そんな気が ....
透明な針が刻んで
苦しげに 身近な
皮膚が縮んでゆく
冷たい大気がやって来て
窓を揺らしているならば
あなた 目を閉じなさい
物憂げな静けさが
決して積もることなく
降り続ける こんな ....
世界に千の悲しみがあるなら
わたしのたもとで
それよ止まれ

あなたが
やさしく眠れるように

わたしはどんどん無口になる
世界は
とてもひとりぼっちだ

世界に千の悲しみがある ....
透明な硝子の向こうで
君が生み出した
緩やかな憂鬱
透明な硝子に当たって
白く砕けた

ちかちかと世界が明転するのは
まばたきのせいだろうか
睫毛が捕まえた蝶のせいだろうか

プレ ....
家から
ずいぶん歩いたところに
金魚屋があった
知らなかった

金魚屋のおばさんは
15センチくらいの
お腹の大きな金魚を
ひょいと手のひらに乗せて
「こんなこともできるしさ」
な ....
みちは
みちゆく
いろみちる


 こみち
 ちかみち
 ぬかるみち

 よみち
 あぜみち
 けものみち


さざなみちかきは
かみちぎる
そら

もゆるみち ....
たとえば空が
海から生まれたものだとしたら
鳥はおよぐものたちで
魚は羽ばたくものたちです


たとえば光が旅人ならば
わたしたちも、風
無理のない
ながれ



 吹雪 ....
おしまいの日がくるから
もういかなくちゃ
たくさん あそんだ

散らかったカード
クレヨン
すべてが
中途半端に微笑んで

楽しい時は
だけど
いつかは終わること
いったい
 ....
そこに空がある
今にも吸い取られてしまいそうな
大きくて濃く
そして深いこの空の中から
風の音が聴こえる

そこに花がある
今にも崩れ壊れてしまいそうな
小さくて淡く
そして可憐なこ ....
自分の名前を
忘れてしまいそうになる
遠いとおい旅路なのです
だけれども
決して忘れない
名前もあるのです

あの月と星をいただく塔の上で
そらに吸い込まれる
ただひとつの呼び名のよ ....
紙ヒコーキの飛距離はそんな大したものじゃないから
紙ロケットをつくった
そんなに難しいものじゃない
簡単につくれるもの
だって紙だから
ロケットは宇宙へと飛んでゆく
宇宙旅行ができるん ....
冷蔵庫の中に沈む午前三時の闇
車座に向かい合って呟き交わす僕らの言葉を
陰鬱に笑うオレンジ色が
少しずつ噛み砕いていく


(僕たちはどのくらい現実なのだろう)


昨日
 ....
ごろごろ
太鼓が鳴るよ
ごろごろ
猫が鳴るよ
のどが

渇くよ
水が
乾くよ
洗濯物が
ひらひら
飛んでゆくよ
蝶々が
空高く
飛行機が
雲の ....
その ほほえみは 生理と いわれる

世に 生まれ 立った きみは まだ 3箇月

歓喜の 波が 寄せる と “ にこ ” と わらう

ときどき 声が 洩れるのは 成長が こ ....
冬の中に
君の白い息が眩しくて
なぜか視線をそらしてしまう
ぼくがいる

冬の中に
君の凍える姿が悲しくて
なぜか空を見上げてしまう
ぼくがいる

冬の中に
ぼくの凍える姿に手を ....
松本 涼さんの自由詩おすすめリスト(1013)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひとは優しくなる- 千波 一 ...自由詩18*07-3-6
春風を凌ぐ君- 千波 一 ...自由詩27*07-3-6
やさしい人になる- 野火 後 ...自由詩1107-3-3
願いごと_- 服部 剛自由詩15*07-2-28
雨、上がり…- 1486 106自由詩12*07-2-28
きみをひらく- はらだま ...自由詩30*07-2-28
舟わかれ- 千波 一 ...自由詩29*07-2-27
二十六夜- 佐々宝砂自由詩507-2-23
ゆめ- 及川三貴自由詩6*07-2-22
(_空ノ声_)- 服部 剛自由詩807-2-13
コーラスエンド- 及川三貴自由詩6*07-2-10
歴史はあなたのうそを嫌う- umineko自由詩8*07-2-6
こなゆき- umineko自由詩13*07-2-3
夕暮れ変更線- umineko自由詩9*07-1-28
アルピノ- umineko自由詩14*07-1-21
空のしるべ- 千波 一 ...自由詩28*07-1-21
猫の神様- 及川三貴自由詩5*07-1-17
センチネル- umineko自由詩12*07-1-10
角砂糖の積み木- プル式自由詩10*07-1-5
金魚屋- チアーヌ自由詩1007-1-5
ひかりみち- 千波 一 ...自由詩12*07-1-3
たとえばなし- 千波 一 ...自由詩15*06-12-31
海の終わり- umineko自由詩17*06-12-18
風の命が聴こえる- ぽえむ君自由詩9*06-12-17
誓い- たりぽん ...自由詩18*06-12-17
創書日和「紙」- イズミナ ...自由詩8*06-12-16
Récit- Utakata自由詩506-12-13
_ヒダリノマナコ- あおば自由詩8*06-12-11
エンジェル・スマイル- モーヌ。自由詩18*06-11-29
冬の中に- ぽえむ君自由詩16*06-11-26

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34