すべてのおすすめ
母国語を持たない人々の
差し出す別のコトバが
手渡されたそのとき
息吹の記憶をよみがえして
ひとときある音色をなす。
申し分なくうつくしい
海の夕焼けを
石段に もっそり座って
眺めています
終わってしまって 始まらない物語と
始まってしまって 終わらない感情を
かわるがわる フィ ....
僕たちがいたきのうは
宇宙人に侵略されてしまっています
ちょっとだけ
感覚というか価値観というか
いや
きっと時間がずれているのです
はち合わないのはそのためです
よかったですね
....
雨粒が窓に絵を描いてる
知らない名の花
知らない名の鳥
遠くからやってきた雨粒が
空に溜まった夢を運ぶ
きもちは こつん こつん ぶつかって
ときには ほろほろ
ときには ゆるゆる
しゃくしゃく せまって
からから まぜっかえす
ときおり はしって つむじかぜ
りょうてで つつんでいる ....
とおくへいってはいけません
うん ママ
わかったよ ママ
あしかドン、あそぼう
うん。あしかゴン、なみをとんでね
あしかドンはじょうずだなぁ
あしかゴ ....
みまもっているのは
きょうの あんしんかんなのです
そらは たかくて
あなたは とおくて
しんなりした くもが ゆれています
どこかで つながっていたいのです
この くうきの した ....
リリ
リリリ
右か 左か
はたまた
過去か
オカエリナサイ と
君が鳴く
膝を抱えた
あの夜を
忘れたとは言わせない
のぼりの傾斜
つづく
遠くで
....
悲しい放物線を描いて
辿り着くこともない場所へ運ぶ
何度も何度も通り過ぎる中央線はすでにすりきれ
肌が剥き出しになっている
放り出された足は何かを抱えるように小さな弧を描く
軋む音は誰の鳴き ....
君は 夜の公園で
ブランコをゆらしながら
待っていました
ひとりで
でも 君は ほほえんでいたので
わかりませんでした
君が ひとりだと
いまも
....
僕の猫しりませんか
行方不明です
指名手配にします
探してください
どこへいったのでしょう
わかりません
どうしていなくなったのでしょう
わかりません
僕が何かをしっていそうです
そ ....
こんがらがった むつかしい きもち
すれちがっていく つむじかぜに
ふりかえりつつ かたを すぼめ
どこにも ひらいては ゆけない
げんざいち しめしては
また たちどまり
せ ....
皮膚のすぐ下は清冽
流れゆく血が私を
結びつけているのだ
家と人と肉と そして
全ての生きているものたちと
血によって私は
辿り直されることを許す
血によって私は
絶えず内 ....
紺色の空
今宵の月
雲の{ルビ山脈=やまなみ}
今宵の月
メープルシロップかけて
食べてしまいたい
まぁるい まぁるい
今宵の月
少女は いつのまにか
もつれていた糸を
すべて ほどいてしまいました
ほどいた糸の先は
どこにも つながっていませんでした
とてもかなしかったので
少女は 死んでしまいました
私 ....
ゆれているので
こっくり こっくり
あいずを おくった
しんぱいっていう わすれものを
とどけたり とどけられたり
いっしょに いない
きもちと きもちを つないでいくために
お ....
とても淋しい人と会って
とても淋しい話をした
とても淋しい店でした食事は
そこそこに美味しかった
それからとても淋しい歌を歌って
とても淋しいさよならをした
目の高さで手を振ると
そ ....
青いガラス細工の小さな箱に
真っ白な綿をしきつめて
大切にしまいこんだ
ひとつの化石
時計の針が 逆回りする夜に
ふっと灯って
ふわふわと 光りはじめます
....
あしたという じを なぞっても
とけない なぞだらけ
ゆらゆら ゆれる
ここよ ここにいるわ
てより かくじつに ふるえる
たましいの こどう
しって しってほしいの
わかる ....
ゆかりのある人たちのむれをぬけて
すべる大地を軽くふんでいく
遠くに小さなあかりがあって
それは僕たちのようにもみえる
あ、いま僕たちって言った?
声が聞こえた気がして立ちどまる
無音 ....
朝が来ない
のは太陽のせいじゃない
星が
もう少し輝いていたいの
と言っている
波が
寄せては引いていく
その狭間で
砂浜が
こんにちは さようなら
の繰り返し
....
船の停泊しない
図書室には
匂いがない
ブラインドの隙間から
斜陽
カウンターに落ちた
向こうで
司書が背中の羽を
二度動かす
白い付箋のはられた
いくつかの椅子は ....
あたしのしんぞうには
たまごをいっこかっていて
ママがいうには
たいせつなひとのために
とっておきなさいって
あのねママ
そのたまごは
かえるの?
もうすこしで
なにかが
....
はめこまれた
月 太陽
けれど 遠い所の土地だ
体でいけない場所だから
波おこして 乗るように
向かう
まわるカレンダーの
赤い丸は
ボタンになっていて
指先から舟にな ....
ゆめのぬけがら
すぎさるじかん
いまここにあるのは
しあわせのあしあと
いまここにあるのは
ぼくとくるまいす
きみは しらない
ぼくが すごしてきた
きみと おなじ
....
口をつぐんで 歩き出しては
くるはずもない未来に おびえたり
あるはずな私のかげに すくんでみたり
うつろいがちで ためらいがちな 過ぎ去る雲
ぱちん ぱちん
計算機たたいて ないはずの ....
曲がり角を曲がると
君がいた
僕は驚いて振り返り
逃げ出そうとするが手遅れ
椅子に座った君がいる
こんな道のど真ん中に
僕は舌打ちをし空を見上げると
電線にぶら下がってる君
わき道に目 ....
あなたの手のひれが
わたしの頬にふれる、
見ているだけでは
かからなかった暗示は せつな
私を滑らせる
あなたの指紋は渦となり
巻かれた貝奥の私を
するりと抜きおと ....
虹を見つけるコツは
こまめに空を見上げること
雨のたび
忘れず雨上がりに期待すること
四つ葉のクローバーを見つけるコツは
誰かのために探すこと
本当は自分で見つけないと意味がないん ....
何度も何度も恋をした
した
確かにした
はずなのに
みんなどっかいっちゃって
どこにいったかわからない
どうもすみません
ところで元気ですか
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