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曇った空の中で
光を探したけれど
どこにも見当たらず
心の中までもが
曇り始める
花も下を向き
自分もどこなくうなだれる
アスファルトの道が重い
自分が重いのかもしれない
進む道は常 ....
桜の花が散り始め
新たな春の姿見え
時の移りに風が舞い
生まれる夢も空に浮く
梢の先が萌え始め
出てくる春の命見え
時の香りに風が飛び
羽ばたく夢も空をゆく
緑と白のこの色は
....
いつもよりほんの少しだけ
笑うことができるのなら
一日がすごく楽しくなれると思う
いつもよりほんの少しだけ
花に気づくことができるのなら
悩んでいることがすごく減ると思う
いつもよ ....
「たいへんよくできました」
というスタンプがどうしても
自分のノートに押されたかった
先生にノートを渡しても
いつも「がんばろう」とか
「あとひといき」ばかりだった
同じクマのスタンプなの ....
晴れた日の夕暮れ
その詩人は必ず川原に現れた
夕陽を眺めては
気持ちを溶かし込みながら
一つの詩を生んでいった
ある時は静かに悲しく
ある時は力強い魂を
言葉を使いながら描いていった
....
ぼくの前にぼくが歩いている
ぼくの前のぼくはぼくに気がつかない
ひたすら前を向いて歩いている
声をかけようかと迷ったけれど
なぜか怖くなって
そのまま後ろを歩いた
ぼくの前のぼくは転がって ....
そこに空がある
今にも吸い取られてしまいそうな
大きくて濃く
そして深いこの空の中から
風の音が聴こえる
そこに花がある
今にも崩れ壊れてしまいそうな
小さくて淡く
そして可憐なこ ....
冬の中に
君の白い息が眩しくて
なぜか視線をそらしてしまう
ぼくがいる
冬の中に
君の凍える姿が悲しくて
なぜか空を見上げてしまう
ぼくがいる
冬の中に
ぼくの凍える姿に手を ....
今よりずっと
空が遠くにあったとしても
心が近くにあれば
雲をつかめるかもしれない
今よりずっと
海が深かったとしても
心が近くにあれば
波を触れるかもしれない
今よりずっと
....
時が動いているから
飲みかけのコーヒーの熱は
どんどん放れてゆく
時が動いているから
人を愛する気持ちが
どんどん高まってゆく
時が止まってしまったら
花は散らない
時が止 ....
いつの頃からそうなのか
わからないけれど
物心がついた時から
ぼくの家には屋根がない
どうしてなのと
親に聞いたら
そういうものだと諭された
友達の家にも
遊びに行くお店にも
....