君と歩く朝方の冬の道
気の遠くなる距離感
吹雪け

そして、凍死してしまえばいいんだ


自殺願望は甘いドーナツ
君を想うだけで
真ん中に空いた穴に
ダイブしたくなる

ゆ ....
路地は暗くなることはないが
電線に
からすの姿はない
石畳を虫が
あくまでも余所者として駆ける

ねじを巻くように
大挙して風が吹くが
無音のまま

中空はモノクロームに染
色さ ....
 
 
隙間なく敷き詰められた
ピアノたち
風が吹くと波状になる
泡として消えていく
音という音
装丁された楽譜は
わたしたちの情けない嘘
落葉と同じ速度で動く
メトロノームの側か ....
空がある 夢がある 涙降る 星になる
“わたし”という小さな存在を置いて 自分の玄関から飛び出ない そのまま欄干に走り込まない
あのドブ交じりの川に流されない 私のクビにくっついてい ....
生きてるだけで
いいんやで
ピンクのガネーシャ
そう云った
生きてるだけで
いいねんで
ブルーのガネーシャ
まだこない

生きてるだけで
いいんやで
意味や結果や目的や
な ....
待つ心は
次第に凍ってゆきました
次に覚めたら
乾いているでしょうか
ドライフラワーのみる夢は
草原の太陽
君の優しさ
僕はいつも君の方向に
向かっていっては
蒸発してしまう
やだなぁ
なんて薄っぺらいんだろう
薄っぺらいからだよ
蒸発してもすぐにまた
ここにいるんだ

僕はいつも気管支に
空気みた ....
青く光った矢印が
一斉に前を示し
両腕にしがみ付く怠惰な風は
酸っぱい痛みを産み落としていった。
萎んだ夜と悴んだ指先には
遠くの方から響いてくる
赤い点滅の伝言を
読み解くことはできな ....
光りにむかって飛んでゆく

カラスを綺麗と思ったの

黒い背が

ひかるひかる

橋の上の

私を置いて真っ直ぐに

飛ぶ君は汚れてなんかない
憂鬱が鐘を打つ日

しなだれかかる花と枝葉
背中に影のレースを編んで
見も知らぬ世界の歌をうたっている
その影は誰よりも近しい人
私を小さくして大きくした人
振り返らないルールなので
 ....
私はそうして
考えている 何かを
私の中では自由なのだろう
見えている物は そこに あるけれど


確かなものは嘘ばかり
見ている それを
海の中で 呼吸しながら
浮上する 自分 ....
家の中で一番大きな窓に身体が映る
わたしの本当に美しい姿は
ピアニストになり損ねた青年の指にゆっくりと裂かれるとき
離れていく右半身と左半身が完全に分離する寸前に
皮膚が結露に触れて濡 ....
北に向かった
鈍色の海、灰色の波
身をゆだねる勇気はないけれど
寒い海に抱かれたかった

何も告げずに飛び出したあの街
何かが変わるだろうか
気がついたらこの海辺に来ていた
冷たい風は ....
ぼくはいまいきてます

いま?
いま、なんてものはぜんぶ過去だ
いま?
ぼくはみらいのいちばん尖んがったところにいる

ぼくはいまいきてます

きのうきみに写メを送ろうとしてぼくをと ....
掌に観覧車
小さなゴンドラを覗くと
四人の家族が納まっている
父も母もまだ若かった
兄も私もまだ幼かった
それがまるで
ずっと続くかのように
ポケットに観覧車をしまう
思い ....
{引用=



 まもるもののない空から
 かれの顔や肩に雨がおちてきて
 夕ぐれが
 せまっていた

 きょう
 という日は
 くぐりぬけねばならない試練のような
 分厚い曇 ....
信じるひとの上にも
信じないひとの上にも
雪はつもっているのです

きらきらと
反射しているのはこの雪が
またかえろうとするからです
せかいへ

わたしのまわりで
せかいは生きるめ ....
 骨を押しつぶす音が聞こえた
 あれは傷つける音だ
 あれは私を悲しませて、悼ませる音だ
 あんな音は聞いてはいけない と
 耳を塞いだ
 自分か 娘か 迷って、娘の耳を塞いだ
 嗚咽 ....
海の森は林道からはじまっている

その入り口にはフクロウがいて

たまに人間に預言めいた案内をする

うえからひかりが射し込んでいる

月のひかりがちぎれ雲みたいになって

道には ....
夜明け前の街に出ようと
ドアを開けると
遠くでクラクションが
冷え切った空気をカサカサにします
なにかに溶けていく夢を
見終わる前に目覚めたようです
夜明け前の街に出ようと思ったのは
こ ....
  

自分の手を差し出し
握り返してきたのがタコの手である
という笑い話もあるけれど
もっと簡単に見分ける方法がある
タコに書初めをさせてみればよい
筆を持った部位が手のような気持ちに ....
半月が霜で白くくもった今夜
あんまり寒いので布団が凍ってしまった
冬は反省するべきです
わたし今夜は性欲があるのに
眠らせてくれないなんて

だって夜は長いし
(これも冬のせい)
マス ....

夫があまり鋭く見つめるから
わたしはしだいに削れてゆく
夫と婚姻関係を結んでからのわたしは
もう余程うすっぺらくなったらしい
強く手を握られると
きしゃり と指ごと潰れるから
か ....
優しさなら全部あげるから バファリンの代わりに 傍に置いてよ



何も言わずに ただ料理を平らげる 私はそれが嬉しかった



君の手は 無から有を 産み出して 無限の未来を 私にく ....
 
 
メニューに自分の名前があった
注文すると
同姓同名の別人が出てきた
別人はテーブルに金属製の皿を載せ
上手にその上に座った
目の中を大小の生物が泳ぎ
両耳から波音が漏れてく ....
  水から
  あふれた水


  長い
  道をつたって
  きみは
  こぼれてきた


  みずから
  あふれたみず


  朝は
  みじかくていい
 ....
届かなかったと
落ちた空 みつめて
眠りこむ 雪を
春が 起こして連れて行く

ここにも そこにも
次の夜が朝から待っている

影で隠している
風の遊び道具

石に座っていた凍り ....
きのうパパに捨てられた焼鳥弁当の
とむらいはどうしたらいいかしら
丸いっぽん残っていたつくねのぶんの
とむらいはどうしたらいいかしら

わたしはつくねのとむらいに
いったいどれだけのつくね ....
やせることにしました
夜も昼も
私の体は、重たい気がします

持っているものも これから
持とうとするものも 少しばかり多すぎるから

知らぬ間に
体にたまった/たまる澱は、いつまでも ....
開けた窓から
今朝も差し込む
眩い輝き
静かなささやきに
手を伸せば

置きっ放しの夢の種
芽がちょっぴり顔を出し
出合い頭で鼻をつつかれる
通りすがりの薫りが  ....
あまねさんのおすすめリスト(2010)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
絶対的片思いのセレナーデ的なもの- 真山義一 ...自由詩2611-1-16
ぜんまいの炎- 月見里司自由詩211-1-16
船出- たもつ自由詩511-1-14
『CRY_OUT』- 座一自由詩311-1-13
生きてるだけで- シホ.N自由詩311-1-13
ドライフラワー- 朧月自由詩811-1-13
僕はいつも君の方向に向かっていっては蒸発してしまう- 真島正人自由詩7*11-1-13
残火の迷夢- 久石ソナ自由詩2311-1-11
黒い光- 朧月自由詩411-1-10
不吉な水溜り- 瀬崎 虎 ...自由詩511-1-10
スカイ- 番田 自由詩311-1-10
乱視- 手乗川文 ...自由詩17*11-1-10
海風- 橘祐介自由詩711-1-10
いまいきてます- 吉岡ペペ ...自由詩411-1-9
掌観覧車- たもつ自由詩6+11-1-9
天の鏡に映った暗鬱な旅人- 石川敬大自由詩18*11-1-9
白銀- 朧月自由詩411-1-9
改札- 錯春自由詩411-1-9
海の森- 吉岡ペペ ...自由詩511-1-9
ある日の夜明け- たりぽん ...自由詩7*11-1-8
タコの手- たもつ自由詩711-1-8
静かにしていて- とんぼ自由詩311-1-8
dissimilation.- 吉田ぐん ...自由詩4911-1-6
ラブレター- ミツバチ短歌7*11-1-5
別人の波音- たもつ自由詩511-1-5
うつわ- 草野春心自由詩4*11-1-5
捧げる- 砂木自由詩15*11-1-3
つくねのとむらい- 因子自由詩4*11-1-3
抱負- 月乃助自由詩22*11-1-2
Happy_new_year- 乱太郎自由詩1511-1-1

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