大気が
  産卵している
  (だれの子?)



  繁殖する
  七月
  七月、
  七月……
  (幾つも、
   尊い。)



  夏の
  膜
   ....
そして僕らは花になる
かぜをこじらせた
こけそうな道
鼻緒もきれそうな
しゃっくりの道

そして僕らは花になる
ぐるぐると
小さな羽虫が
無意志に飛んで
清楚な花びらも地に落ち ....
くみふせて あせばんだのち からからに かわいたのどに すべる液体

ささくれてささる六畳 古畳 色の移りは 抱き合うかたち

ため息はしめる身体を押し出して 指の先までしずかに浸して
 ....
クジラが泳いでる
緑の断崖に大渦が見えた
私ははやく海に入りたくて
恥ずかしがってパーカーを脱がない
彼女のまわりで踊ってた
汗と潮の飛沫が乾いて
キラキラ落ちていく
戻ってこられないく ....
{引用=


  ゆるせないものたちの
  正しい呼び方を
  毛布に{ルビ包=くる}んで
  抱いて眠る

  おやすみ、
  
  受話器の向こうの
  どこか分かりえない場 ....
私は名付けられます
飼い主が逃げるたびに
何度も何度も 私の名前が変わります

今年も名前が違います
飼い主に左右されながら
今日を生きています

今日も此処に足を運んでくれて
フラ ....
港町を
女の子と歩いていた
正直、
まったく楽しくない
第一、話がまったく噛み合わない
彼女は体育大学出の
ばりばりの体育会系で
本などほとんど読んだことがないという
その点、俺ときた ....
あこがれ


虚ろをあからさまにするひかり


そのひかりの中で
ほんとうの泣声をあげるだれか


そのかたわらで
ただ見つめているだけのどうぶつの慈愛 ....
  そらには大きな口がある
  風でくちづけしてくるくせに
  無口なところがいとおしい



  そらには大きな腕もある
  胸いっぱいに星を抱き
  ついでに燕をつまめるく ....
               赤く開いた傷口に

           橙の光をなすりつけ合って

       黄ばんだ言葉を交わしながらも

    緑葉であり続けようとした僕達は
 ....
 
 
夕暮れの公園で牛が一頭
シーソーに座っている
反対側にトンボがとまる
牛は少し腰を浮かせる
トンボは驚いて
飛び去って行った
しばらくして
男の人がやってくる
牛は腰を浮か ....
  唄うもの
  唄われるもの
  輪をなし
  浮かんでいるだけの
  此処



  犬の夢
  維管束の音
  電子たちの
  青い鬱



  在れ
  ....
 
 
カバンを抱えて人を待っている
いつしかカバンから手足が生えてくる
カバンに抱えられる
私の手足は引っ込む
カバンが私のファスナーを開ける
あんなにあった体の中身がなくなっている
 ....
あとかたもなく崩れゆく遠い果実を見つめている

Hのしろい指がりんごの皮をむく
どこまでも切れることなくつづく紅い航跡はこの星を
ひと回りしてわたしのからだのやわらかい節々にから
みつく
 ....
止まっていた

ヤバいと感じたら体が動かなくなり始める

なにやら哀しみがやってきたらしいです
わだかまるばかりの卑しい心根はすてましょう
前があるならそっちへ
愛があるならそれなりに
 ....
枯れたので、
私の臭いのダストボックスに捨てる。
ゆうぐれ、抱きしめられ
水槽のみなもとみなそこのはざま
男と女が居る。
慣れた時間に倦みはじめた
指で促していく。
(こえを、すこしだす ....
貧しい公園の貧しいベンチで
貧しい僕らが座っていて
コーヒーをひと缶
分け合って飲んで
だけど、愛だけはあるから
寂しくはないよ

お金が入ったら
二人で公営の団地に住もう
そこには ....
スプーンのお腹は 唇の熱を一瞬奪う。
離して写れば 魚眼レンズなお米顔
花柄の柄を掴んで 口に入れちゃう。


スプーンはテレビと違って
私を これ以上小さくすることはできない。
小さく ....
雨に似たリズムを奏でようとした
人もいるかもしれないと思う
水たまりの波が
不規則に揺れる様をみる

とれないリズムは
私の体内のせいかもしれないし
ただ前進しかしないバスのせいかもしれ ....
新学期もだいぶ昔の話になった
はにかんだ太陽の
頬の赤さで温まった公園で
突き抜ける青さをどこまでも
視線で追いかけるぼくの
穏やかでない心を
春の風が忙しく通り抜けていく

 ....
こちら地球 きこえますか
月がとても美しいです どうぞ
こちらガイア きこえます
月がとても恋しいです どうぞ

日本と呼ばれていた辺りに船を止め
現在 周辺を巡視中です
まだ  ....
なんでもない休日の
中間点からおよそ50歩ほど
家に近づいたあたりで
やっぱり雨は降り出した

ありきたりの舗道を
無邪気に塗り潰していく雨粒
いつだって間が悪い僕は
もちろん傘な ....
この雨が
あの町からきたものだと信じたいわたしは
ただむせかえる白さのなかにいます

微笑むそれに似た
レンズ越しで息を吐き出しながら
なにも見つめたりしないでいましょう
調 ....
人差し指だけそっと僕にくれる約束
どちらにも向かない視線
彼方から明後日を探す方法
夢のない本当、夢がある嘘
一度だけ電話をする六日後
誰にも言えないことを誰にも言わずにする ....
  出る幕ではなかったのだ



  悲しみも
  砂粒のごとき憐憫も
  わたしの心の切れ端ごと
  烏に啄ばまれるがいいのだ



  それは景色ではなかった
  累々 ....
けだるい床に敷かれたままの寝具が
なだらかな山を見せ
私は脚を崩し
あなたはインドの仏さまのように
片腕で頭を支え横になっている
輪郭だけを知っているつもり
ぬくもりに残像を刷る朝
(  ....
心ってきっと
からだの奥になんかない
入り口にあるとおもう

目も耳も
からだじゅうのあなのちかくが
心のはじまりだね

ほんの小さな
文字から私の旅ははじまる
今日といういちぺい ....
もう二度と行かないし
もう二度と帰って来ない
フェリーの二等客室に籠りっきりで
俺はずっとノートに言葉を書きつけていた

海の色はクリーム色
世界は脅威だ
俺の知っていることは
世界の ....
記憶の向こうに遠ざかる 僕にとっての友達は
きっと僕を知るには
わからなすぎたのだ あまりにも 
そんな気がした 冷えている 今日は
きっと 少し そんな気がした
街の中は 何かそんな気 ....
トマトみたいな恋がしたくて

キュウリみたいなあの子とか

レタスみたいなあいつとか

全部全部

食べつくして

やっと最後に残った

トマトみたいな恋

あなた ....
あまねさんのおすすめリスト(2010)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏の卵- 草野春心自由詩211-6-22
僕らは花になる- シホ.N自由詩611-6-22
液体- はるな短歌211-6-21
two_of- mizunomadoka自由詩111-6-21
グッドナイトダイヤル- 山中 烏 ...自由詩5*11-6-20
ネーミングライツ- subaru★自由詩15*11-6-20
女の子と歩く- 真山義一 ...自由詩2211-6-17
- ホロウ・ ...自由詩2*11-6-14
そらのからだ- 草野春心自由詩6*11-6-12
- nonya自由詩18*11-6-12
夕暮れシーソー- たもつ自由詩911-6-11
芝生- 草野春心自由詩411-6-11
中身- たもつ自由詩6+11-6-8
午後の果実- たま自由詩23*11-6-8
夜のコンサート- 梅昆布茶自由詩111-6-5
枯れる- とろり自由詩811-6-5
不滅- 真山義一 ...自由詩2511-6-4
匙な相棒- 電灯虫自由詩6*11-5-31
虹待ちのバス停- 朧月自由詩411-5-30
過ぎる季節- 寒雪自由詩311-5-29
こちら地球- Seia自由詩411-5-29
雨_雨_フレフレ- nonya自由詩13*11-5-29
白濁- あぐり自由詩311-5-28
いつもよりずっと一人ぼっち- 中山 マ ...自由詩211-5-28
- 草野春心自由詩4*11-5-28
夜明けを占う- たちばな ...自由詩1211-5-28
今日を旅する- 朧月自由詩411-5-28
世界を共有する密林- 真山義一 ...自由詩25+11-5-26
緑色のカレーを食べながら- 番田 自由詩111-5-23
最初に食べる?最後に食べる?- 一酸化炭 ...自由詩111-5-23

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